自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第76号》2011年4月28日発行
◆バードテーブル
◆セリ畑の橋作り
◆このたびの東北地方太平洋沖地震により、甚大な被害を受けられた皆様に、お見舞い申し上げますとともに、皆様の安全と一刻も早い復旧を心からお祈り申し上げます。余震も続いています。特に原発事故による放射能汚染は非常に危険ですので外出や食品などには細心の注意をはらってお過しください。



  ◆いろいろな里山の出来事

《バードテーブル》


都市部とは違い、ここの自然環境は大変恵まれています。
野鳥も身近に多くいます。

山のスズメとも言われるシジュウカラを始め、ヤマガラやオナガ、エナガ、キツツキの仲間の小さなコゲラ、アカゲラやアオゲラ、キジにヤマドリ、キジバトやアオバト、カケス、キセキレイやセグロセキレイ、ノスリにチョウゲンボウ、オオタカ、フクロウ、など他にも多くの山野の鳥達が生息しています。もちろん、スズメやトビ、カラス、ムクドリなども多くいます。

季節ごとに飛来する鳥達も多く、自然が健全な証拠なのでしょうか。

そんな中、先日近くの新築現場から端材をいただきました。小物を作るのにはちょうど良い量と大きさです。

とりあえずその材料で、小さなバードテーブルを作ってみました。雨や雪でも餌が濡れず常に使えるように屋根がついているものです。主にシジュウカラとヤマガラ用と、上手く行けばリスにも利用して欲しく止り木も自然木で四方に取り付けました。

設置場所は仕事場から見える西斜面の通路の途中です。

次の朝、リス用のひまわりの種をおいてみました。

数時間後、一番先に来たのはヤマガラです。警戒する事無くすんなりと入り、直ぐにひまわりの種をくわえ近くの木に飛び移り食べていました。暫くして、シジュウカラがやや警戒しながら同じように入って直ぐにヒマワリの種をくわえて近くの木の枝に飛び移り食べています。

そのうち、シジュウカラやヤマガラが順番に来ては種を喰わえ林にとびこんだり、近くの木に持って行き食べています。

数日すると情報が行き渡ったのでしょうか、朝になると常に3〜5羽が入れ替わり立ち替わり来るようになりました。

なんだかこちらも楽しくなり、ホームセンターで野鳥の餌を買って来てバードテーブルに置いてみました。しかし、シジュウカラやヤマガラはヒマワリの種しか食べません。アワやヒエなどは見向きもしません。

仕方が無く、ひまわりの種以外は地面に少し撒いておきました。すると、今度はそれを狙ってカワラヒワやクロジが来るようになりました。

すぐ近くにはキセキレイやセグロセキレイも居ますがまったくこれらの餌には関心を示しません。

今度は、小鳥を狙って、ノスリがこの斜面の木に来るようになりました。しかしノスリくらい大きな鳥になるとバードテーブルのまわりの木立がさえぎっているので思うように狙えず、近くを飛んで威嚇し、それに驚いた小鳥達が飛び立つのを狙っている様です。

ノスリは数回近くを飛び、驚いて飛び立った小鳥を追いかけますが小鳥も直ぐに葉のある松林に逃げ込みます。

バードテーブルを作ってちょっと罪な事をしてしまった感じは有りますが、すぐ身近に数種類の小鳥達が集う場所が出来、毎朝彼らを見ることがこの春の楽しみになりました。

今回は場所を覚えてもらうために4月いっぱいは餌を置きますが、この餌やりは、森の虫や食べ物が少ない時期の冬場にだけあげるようにして今までの環境を乱さないように心がけることだけは守りたいと思います。



《セリ畑の橋作り》

7、8年前から、畑の一番下側にクレソンとセリを、地主さんが作っています。
管理は半分位私がやっていますが、収穫には、地主さんの友人や、近所の関係のない人や知らない農家の人など色々な人たちが来て穫って行きます。

元々は林だったのですが、用水路の敷設工事の時に用水路から水が来るようにパイプ工事を行ってもらい、途中は川になるように重機で掘り、50メートル位下流でまたその水用水路に戻るようになっています。水量の調整は取水口のパイプを遮蔽している板一枚の開け方で調整出来ます。

川幅は3メートルから1メートルくらいで丸太の橋が2本架かっています。
手前にある橋が、老朽化して今にも折れそうな雰囲気でした。

地主さんが連休にみんなが来るので直さなければと言っていたのでしたが体調が悪く作業が出来ない状態でしたので、急遽私が作る事になりました。軽トラも借りることができたので、やる気満々です。

直ぐ下の、林にちょうど良い唐松がありました。間伐がてら、3本を伐採。橋のベースには3.7メートル4本、杭用に2メートルを4本、ステップ用に1メートル2本、手摺用に2.5メートル2本。後の残りは3メートルに切って川の縁に置き収穫時の足場用にします。

川に4本の丸太を渡し、土手側に左右に2本づつ杭を打ち込みます。渡した丸太の小口にステップ用の丸太をチェーンソーで加工して取り付けます。ここも動かないように小さな杭を打ち込んでおきます。

4本の丸太は丸いままだと歩きにくいのでチェーンソーで上部をブラッシングし平らにしてデコボコを均します。最後に手摺を加工して楔で打ち付けて完成。

しっかりとした橋が出来ました。あと10年位は大丈夫でしょう。


【編集後記】

今は山菜と若い野菜が良く採れます。フキノトウやヤブカンゾウは終わりましたが、フクノトウはかなりの量が採れたのでフキ味噌にして保存しました。ワラビも採れ始め、山ウドやたらの芽も最盛期でどんどん出ています。これからは木の若葉のハリギリやウコギ、リョウブなどが美味しい時期になります。梅雨入り前までは、様々な山菜が出てくれるので、しばらくは山の幸で食卓が賑わいます。
頂いた建築廃材で作ったバードテーブル。高さは約90cmぐらい。
2018年のバードテーブル。大分年季が入ってきた。数回塗り直している。
向こう側がフキの群生。右下が唐松の橋。
手前がセリ畑。クレソンも少し有る。川の水を引いているので常に水は動いている。

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