自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第75号》2011年2月27日発行
◆シジュウカラの冬の虫とり
◆牡蠣の燻製をつくってみました
◆極端に寒い日は無くなり、だんだん春の足音が聞こえ出してきました。季節の変わり目は、実に楽しいと思っていますがあなたならどう感じますか?特に春は、自然界や草木ははもちろんいろいろなことで動きがあります。卒業や、入学、就職や、転勤などなど...。心機一転のチャンスでもあります。わたしはというと、春からも相変わらず長野で適当に暮らすことにしました。



  ◆いろいろな里山の出来事

《シジュウカラの冬の虫とり》


雪が静かに降る朝方、半地下の仕事場から外を見ているといま盛んに積もっている雪の上に、灰色の細かい欠片が雪と一緒に降ってきました。昨晩からの雪が降り積もり、地下の窓から70センチ位下が雪の上部になります。

雪は真っ白なのでその欠片はよく目立ちます。煙突から灰が出て、それが舞って来たのかなと思っていたのですが、西風なのに、東にある煙突から灰が舞ってくるはずは無いと思い目を凝らして良く見てみました。

やはり新聞紙を燃やした後の灰の様で、灰色の幅数ミリ長さ3〜8ミリの薄い燃えかすのように見えます。

野焼きか火事か?でもこんな日に野焼きは出来ないし、何処からか飛んで来たのかなと不審に感じこれは外に出て確認するしか無いと思い、窓から離れようとした瞬間、今度は、バラバラと数倍以上の大きさの破片が落ちてきました。

そしてその直後、大きな塊とともに、一羽の鳥が雪の上に舞い降りて来たのです。なんとシジュウカラ!

そして一緒に落ちて来た物は、なんとアシナガバチの巣でした。
落ちてもまだ雪の中で突き回しています。

周りは破片が飛び散り、そのうち何かをくわえて首を左右に素早く振ったと思うと直ぐ、飛び去りました。これで、灰のようなものの正体がわかりました。

シジュウカラは中に残っている羽化しなかった幼虫を巣から取り出していたと推測され、雪とともに降って来たものは、そのために巣を壊していた残骸だったのです。巣にとまりながら壊していたので、自重と振動で落下したのでしょう。


そういえば、以前から雪の上にアシナガバチの巣が落ちていた事を思い出しました。我家には、毎年10カ所以上のアシナガバチの巣が出来ます。知らないうちに無くなっていたのは、きっとシジュウカラが落としてくれていたのですね。

おもしろかった発見と、自然の流れを感じた大雪の降る朝でした。



《牡蠣の燻製をつくってみました》

前回牡蠣の燻製のお話をしましたが、その後直ぐ剥き牡蠣を買いに行きはじめての牡蠣の燻製に挑戦しました。

燻製は難しいものではないのですが、素材選びと前処理に気を使います。今回の流れを簡単に書いてみます。

牡蠣は加熱用です。今回はパックの重さの表示合計で1.3キロです。
(新鮮なら生食用の高いものでなくても加熱するので大丈夫です。)

まずは、漬け込み液を準備しておきます。
(ピックルとかソミュール液などと言われています。)
●水…………1000cc
●塩…………35g
●砂糖………35g
●白胡椒……少々
●ベイリーフ3枚
上記のものをすべて鍋にいれて煮立てて冷ましておきます。

牡蠣のよごれを洗い、沸騰したお湯に入れ、再び沸騰する前に弱火にして6〜7分間ボイルします。

崩れないようにザルにとり、少し冷まします。牡蠣はプリプリしていて雑に扱うと崩れたり割れたりするので穴の開いたレードルで慎重にやりました。

先ほどのソミュール液に4時間漬け込みます。
肉類は漬け込みに1週間以上ですが、魚介類は塩が均等に入りやすいのでこのくらいの時間が良いようです。

漬け込んだら、牡蠣をさっと水にくぐらせて軽く表面の塩を抜き、水分を拭き取ります。リード等のペーパータオルの上に並べ上からもペーパータオルをのせ軽く水分を取って行きます。

それを網の上に並べて、2時間位乾かします。外気温がマイナス前後だったので私は外で乾かしましたがそのまま冷蔵庫の中でも良いと思います。

そして、燻製です。今回はブナのスモークウッドで約2時間燻製しました。そして、そのまま2時間乾かします。

乾かした牡蠣を広口瓶に入れオリーブオイルを入れで漬け込みます。3、4日するとオイルにも牡蠣とブナの燻した香りが移りちょうど良い食べごろになります。

今回は初めてで、塩加減が解らなかったのですが、塩は40gでも良いと思いました。燻製時間も、もう1時間ほど長くしたほうが良かったかもしれません。

まあ、食べる時に海塩をパラリとすれば問題はありません。

ワインのツマミや、ピザにのせたり、パスタに漬け込みオイルとともに利用したり、私は凄く好きな味でした。

寒いうちにもう一度挑戦したいと思っています。


【編集後記】

今年の冬は、寒さが急に来て、そろそろっと去って行った感じがします。薪の消費量でも暖かい冬だったんだと思います。今までならもう3割は余分に消費していました。2月に種を植えたり、少し畑仕事が出来たりは考えられませんでしたがもう少しずつ撒いています。暖かい日が続くと、木の芽も膨らんでいるのがわかります。ふきのとうも2月半ばに少しですが採れました。この分だと花が咲く時期も早いのでは。すぐにも花見に行きたい気分です。
漬け込み液を準備。ベイリーフは小さいものが有ったので4枚にした。
良く洗った牡蠣をボイルします。
ボイルした牡蠣を丁寧に取り出し、冷ましてソミュール液を注ぎます。
4時間ぐらい待ちます。
ソミュール液から取り出し水分を取り網に並べ2時間ほど乾かします。
スモークを2〜3時間かけ、ビンなどに入れオリーブオイルに漬け込みます。3〜4日間たてば出来上がり。

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