自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第8号》2006年1月25日発行
◆ いなかのSOHO(土地との出合い/原村篇その5)
◆ ログハウスのメンテナンス(階段のセトリング)
◆ 今週の話題(冬でも元気なセグロセキレイ)
◆いなかのSOHO

今回のお話は前号からの続き、土地との出会い(原村偏その5)です。

 ●土地購入の契約。

この別荘地を購入するためその日のうちに仮の契約をすることになりました。契約をするには、当然こちらの購入の意志がなければなりません。そのために土地売買の仮契約が必要です。

その場合、手付け金の支払いが、購入の意思表示になり、契約した時点で今回の場合は、本契約前に契約破棄(こちらの意志で買わないことになった場合)になっても手付け金は返ってきません。

営業の人は、「投資にしても、数年後に転売しても損は有りません。」など、必死に売り込もうとしている雰囲気が伝わってきます。土地の転売で儲けるなんてこれっぽっちもなく、そこにログハウスを建てるのが最大の夢だったので、そんな話も上の空で聞き流して、仮契約を結びました。

その間、営業の人は他にもい数点契約に関する資料を出しながら説明をして、その書類を渡してくれました。じっくり見ないと理解できない部分も有ったのですが、「ちゃんとした契約前までに読めばいいか。」くらいの軽い感じで受け取り、帰路に就きました。生まれつき(?)の一目惚れと衝動買いが難点です。仮契約の成立です。

 数日後------

静岡の私の事務所に、当日別荘地を案内していただいた営業の方と土地取引主任が訪れました。もちろん本契約のためです。

開口一番「良いところですね。」感じの良い営業の人が言いました。

「良いところでしょ。」私はすぐ応えました。 

「良いところ」がたぶんこの事務所の雰囲気とかの話ではないことはわかりました。新宿から電車でここまできて、掛川駅で降りて歩いて来たのというのでその駅舎や、車窓からの風景が、きっと気に入ったのだと思いました。

駅舎は昔ながらの雰囲気のある風情のある駅のままです。掛川近郊は田園風景が美しく、のんびりとして人々や自然がどこまでも優しい町です。きっと、日本中どこにでもある、そこに住めば誰しもが思う、素敵な町だと思います。

  ●話はちょっと逸れて、田舎町掛川のお話

この素敵な町に、市は新幹線駅を掛川にとめる(駅を市で作る)ことに熱意を燃やしていました。(四半世紀前の話です。)この田舎町を都会のようにしたいという市長が、音頭をとってはじめた計画です。

新幹線駅建築には100億円以上掛かります。国鉄(当時)は一銭も資金を出しません。全部地元負担です。いわゆる「請願駅」です。

もちろん市民も賛成派と反対派に分かれ、議会でもしょっちゅう議論を重ねているさなかでした。地元負担金を県に3分の1、残りはすべて市税や寄付でまかなう予定です。自由意志での寄付ということで落ち着きましたが、

二万世帯もない掛川市で、1人当たり平均で十万円の寄付が予定されます。
あかちゃんも年金暮らしのお年寄りも含め市の人口で頭割りした数字です。
寄付と言うより踏み絵みたいなものです。

賛成派は「人口が多くなるので地域が活性化する」「企業の誘致ができる」「東京や大阪に行く機会も多くなり早くいける」など新幹線駅誘致効果を期待しています。

私達は反対派でした。何でも反対というわけではなかったのですが、田圃や畑をつぶして都会化するのに疑問を感じていたからです。静岡市や浜松市という都会化された真ん中に掛川市は位置しています。そこにわざわざ都会化された街をつくる意図がわかりませんでした。

 ●きっかけ……

都会化するのは時の流れでしかたがありませんが、今まであった豊かな自然がそのために壊されていくのは心が痛みます。

その一つの象徴を、わたしは「掛川新幹線駅」とみていました。そしてこの件で、市長や議員、商工会、有識者、市民など多くの人たちの意見を聞き回りました。反対、賛成の視点はさまざまです。

私は東京で生まれ育ったので、いつも遊んでいた森や山がどんどん開発されて
いくのを、子どもながら、凄いなと思いながらも、どんどん遊び場を奪われて
いったのでいつも嫌な気分で見ていました。

また、川崎市に住んでいたときも、数年で畑や田圃が無くなり、山は削られ、
みるみるうちに都会化し、工場が多く建設され、空気も悪くなりました。
規模こそ違いますが、今度は掛川の番です。

どうみても、掛川みたいな田舎町が大切な物を捨ててまで行う事ではないと思いますが、市では借金をしてでも都会化を推し進める意気込みでいますので、遅かれ早かれ駅は出来ます。私は、その時から「新幹線駅ができたら掛川を離れる。」と決めていました。

 ●新天地原村への夢が近づいた第一歩

その後、掛川市がどうなったのかの詳しい話は、後日報告するとして、話を元に戻します。

別荘地販売会社の丁寧な説明は数時間かかり、ようやく契約が終了しました。頭金を3分の1入れて、あとはゆっくりとローンです。後日、公図や登記簿謄本が大げさなバインダーに入れられて送られてきました。それを見て、早く長野に行きたいという気持ちと、もっと働かなくてはとの気持ちが交錯しています。

自分のお金で初めて土地を買った興奮。
そこでの生活はどうなるんだろう。
タウン誌やライブハウスをどうしょう?
クライアントにはどういうふうに説明しようか?

などと考えると、まだ先の事ながら、なにやら嬉しいようなちょっと淋しいような、複雑な気分です。でも、まだ「そのこと」は、妻以外は誰も知りません。原村の土地は、借金ながらどうにか手に入れました。次なる目標は、毎日夢にまで見る、ログハウスです。
(つづく)


◆ ログハウスのメンテナンス《階段のセトリング》

我が家にはロフトに上がる階段がある。しかし、壁の上にに引っかけてあるだけで固定されていない。ログの壁が下がる(セトリングとかシュリンクとも言う)ので、固定すると階段の上か下に影響が出るからだ。

上を固定すると階段の角度が変わるか、セトリングしないでログに隙間が開くか、へたをすると上部の木が割れてしまう。下を固定すると階段がロフトにせり上がる。どちらにしても都合が悪い。

我が家の場合、階段の下に地下に行く入口があるので、落ちたら危ないので、階段の下に三角の小さな壁を造った。セトリングスペースも取ったのだがそれも吸収され、そこに階段が当たるようになった。その結果、右と左で階段の高さが2センチほど違う。

いつかは直さなくてはならないが、生活に特に支障がないのでそのままのしてある。新築時にスペーサーという数センチの厚さの板数枚を階段の桁下に入れてセトリングしたら一枚一枚取って対応する方法や、スクリューボルトなどで高さ調整を行う方法等いろいろあるが、我が家は上に出た部分を切る独自の方
法にしたので、気になったら切るようにしようと思う。


◆ 今週の話題《冬でも元気なセグロセキレイ》

ここ数日暖かい日が続いたせいなのかわからないが、セグロセキレイが我が家の玄関近くや前の檜林に二羽で飛来する。地上に降りたち、腰や尾羽をふりながら虫か何かを探すように、地面を突いてぐるぐると歩き回っている。

この冬の時期、何を食べているか気になって地面を調べてみたが、虫など何処にも見当たらない。草の実なのかな?日当たりのよい薪置き場にもよくいるので薪置き場を見たが、冬眠中の多くのカメムシと、数は少ないが数匹のイトトンボやテントウムシが積まれた薪の間にいるだけだ。

夏にカメムシをよく食べていたのは茶色の大きなカエルくらいだったが、セグロセキレイがカメムシを食べている姿はまだ一度も見たことがない。食べているのなら、あの劣悪(?)な刺激臭にいったいどんな反応をするのだろうか、一度見てみたいものだ。


【編集後記】

昨日までとても冷たい強風が吹きまくっていた。畑も田圃も乾ききっているので、黄砂のような砂塵が風と共に舞っている。ひどい時には隣家が見えなくなるくらい。昨年は強風で、アンテナのポールが曲がって、折れそうになったことがあった。今年は少し高さを下げてしっかり補強したので、なんとか持ちこたえているが、かなりフラフラと揺れている。それにしても荒れた天候が続く。今度は煙突のトップカバーが心配だ。

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