1983

   浅川マキin掛川座 --思いがけない夜に--

日時:1983年2月26日(土)
   午後6時00分開場・6時30分開演
会場:掛川座(掛川市大手町)
料金:前売2,500円/当日2,800円
主催:蒼生舎/お問い合わせ:レターハウス
協力:ひょうたん島・兵藤楽器・おりがみ・78%掛川

ゲストミュージシャン:本多俊之--アルトサックス・渋谷 毅--ピアノ・つのだひろ--ドラム
1975年に初めて浅川マキが掛川に来てから以来5回、毎年1回1979年まで多彩なゲストを引きつれ、掛川座でライブコンサートがおこなわれた。1979年でスケジュールの都合などで一応のピリオドが打たれた。が、あれから4年目にして「浅川マキin掛川座のライブが再現される。思いがけない夜に…

  風の旅団テント公演「東京マルトゥギ・魔弾の射手」

日時:1983年5月7日(土)・8日(日)
   午後6時30分開場・7時開演(公演時間/2時間30分)
会場:龍華院境内特設天幕(掛川市城内)
料金:前売1,500円/当日1,700円(全国共通券)
主催:蒼生舎 78%掛川
問合せ:ライブハウスひょうたん島・レターハウス
演出:桜井大造
出演:常田万蔵・田中冬星・大谷蛮天門・香乃かの子
   夜半酒盛・桜井大造・神田十吾・水野慶子

「東京マルトゥギ・魔弾の射手」


序 章◆騒乱のエクササイズ
第一章◆鉄の街にて
第二章◆のぞかれた魂
第三章◆ネオ・リアリズムの宿
第四章◆踊るマルトゥギ
第五章◆燃え上がる氷点
第六章◆恐怖のゆりかご
終 章◆水を渡る葬列
《あらすじ》

「備えあれば憂いなし」。日暮れはユーコクと共にやってくる、というわけで、〈鉄の街〉では夜ともなれば、夜の防災訓練が開始される。この夜陰に乗じた防災訓練は、どこか、何かが秘められた不健全なエネルギーを感じさせる。だから、これを〈騒乱のエクササイズ〉と名付けよう。ここ〈鉄の街〉はすでに久しく音信を絶っていた大阪の鉄喰い男(女)達、すなわち日本にも棲息していたアパッチ族の末裔達のスミカである。

近頃、バタバタと潰れていく鉄工所も、かつて朝鮮戦争様万歳の折りは、親子爆弾を作り、高成長娯楽が全てよ期には、遊園地のメリーゴーランドをという具合に全盛を誇ったが、いま工場の内をのぞけば、チェーンブロックや、電動クレーンが錆びついた嘲笑を、そんな歴史に送っている。だから、鉄喰い達の末裔は、大震災の予兆を、風に、ベトン(コンクリート)に、鉄骨に教えられた明日の廃墟を荒らしまくる〈明日のアパッチ族〉なのである。彼らは今のところ何者でもない。ただ、〈過去の記憶〉から風が吹いてくる時には水を渡る〈現在の現在〉がやってくる。風と水に感応した者達はいつのまにか〈明日のための前夜〉に佇んでいる破目になるかもしれない。

風に置かれた〈少年〉が吹き溜りのトロバに立っている。この少年には記憶がない。いや、〈過去〉そのものがないのかもしれない。「自分は、自分ではなく、アイツはアイツではない。」こんな少年期の妄想に、身の上話を押しつけるオッサンもまた必ずいる。〈少年〉が鉄喰い男となって握るものは、鉄ではなくて、白骨と髪の毛。それを耳に押しあてれば聞こえてくるさ、60年間、イヤされることなかった“恨”が!骨と黒髪は、水を渡ってくる多勢の広大(芸人)とともに、死の舞を踊るはずだ。そんな最中〈少年〉もまた、〈もう一人の自分〉…入管に追われ重体のまま失踪した韓国クラブの出稼ぎキーセン〈ミス・ノウ〉…へと転生する。だが、自分の過去を明日を探し当てた者には、血生臭い白い手と。そそり立つ黒い壁がいつも彼を待っている。

白い虐殺を乗せた黒い葬列が水を渡る。けれども“さよなら”をいうには、まだ早い。

  映画・昭和残侠伝「死んで貰います」

日時:1983年6月26日(日)
   午後2時30分〜/午後6時30分〜(2回上映)
会場:ライブハウスひょうたん島(掛川駅通り)
会費:1,000円(ドリンク付き)
主催:蒼生舎


一年ぶりで東映に戻ってきたマキノ雅弘が、傑作「残侠伝」シリーズの演出にあたる。脚本は「博徒仁義 盃」の大和久守正、監督は「牡丹と竜」のマキノ雅弘、撮影は「新網走番外地 大森林の決闘」の林七郎がそれぞれ担当。
ストーリー

東京下町。古い暖簾を誇る料亭「喜楽」に生まれた秀次郎は、父が後妻をめとり妹が生まれたとき、家を出て渡世に身を沈めた。血のにじむような苦労が続く駈け出し時代の数年。ある寒い夜、秀次郎はなけ無しの金をはたいて挑戦した勝負でイカサマとも知らず無一文になり、雨をしのいで銀杏の木の下にうずくまっていた。その時出会ったのが、芸者になったばかりの貧しい娘・幾江だった。それから三年、押しも押されもせぬ堂々たる渡世人になった秀次郎は、イカサマ師とのごたごたで刑を受ける身となった。時は流れ、秀次郎の服役中に関東大震災が起き、「喜楽」は一家離散の瀬戸ぎわにと追い込まれるが、これを支えていたのは板前の風間重吉と小父の寺田だった。大震災を境いに新しい近代都市として生まれ変っていく東京。「喜楽」もまた、苦しい内情とは裏腹に、木の香も匂う真新しい建物となった。昭和二年、出所した秀次郎は偽名で板前として働くこととなり、その姿を寺田は涙の出る思いで見守っていた。一方幾江は売れっ妓芸者となって秀次郎の帰りを待っていて、重吉と寺田の計いで二人は七年ぶりに再会する。そんな頃、寺田一家のシマを横取りしようとことあるごとに目を光らせていた新興博徒の駒井が、「喜楽」を乗っとろうとしていた。秀次郎の義弟・タケシは相場に手を染め、むざむざと「喜楽」の権利書を取り上げられてしまう。それを買い戻す交渉に出かけた寺田が、帰り道で襲撃され殺される。駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発。重吉と共に駒井のもとに殴りこみ、駒井をたたっ斬るのだった。
            (MOVIE WALKER PRESSより)
東映映画(92分)

監督:マキノ雅弘
脚本:大和久守正
撮影:林七郎
音楽:菊池俊輔

キャスト
花田秀次郎…高倉健
花田清吉……加藤嘉
花田お秀……荒木道子
花田お弓……永原和子
幾江(幾太郎)…富司純子
風間重吉……池部良
中村竹弥・八代万智子・長門裕之・
津川雅彦他

  映画「砂の器」

日時:1983年12月18日(日)
   午後2時30分〜/午後6時30分〜(2回上映)
会場:ライブハウスひょうたん島(掛川駅通り)
会費:1,000円(ドリンク付き)
主催:蒼生舎


迷官入りと思われた殺人事件を捜査する二人の刑事の執念と、暗い過去を背負う為に殺人を犯してしまう天才音楽家の宿命を描くサスペンス映画。原作は松本清張の同名小説。脚本は「日本沈没」の橋本忍と「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」の山田洋次、監督は「東京ド真ン中」の野村芳太郎、撮影も同作の川又昂がそれぞれ担当。
ストーリー


6月24日早朝、国鉄蒲田操車場構内に扼殺死体が発見された。被害者の年齢は50〜60歳だが、その身許が分らず、捜査は難航をきわめた。警視庁の今西栄太郎刑事と、西蒲田署の吉村正刑事らの必死の聞き込みによって、前夜、蒲田駅前のバーで被害者と酒を飲んでいた若い男が重要参考人として浮かび上った。そしてバーのホステスたちの証言で、二人の間に強い東北なまりで交わされていた“カメダ”という言葉に注目された。カメダ……人の姓の連想から東北各県より64名の亀田姓が洗い出されたが、その該当者はなかった。しかし、今西は「秋田県・亀田」という土地名を洗い、吉村とともに亀田に飛ぶが、手がかりは発見できなかった。その帰途、二人は列車の中で音楽家の和賀英良に逢った。和賀は公演旅行の帰りらしく、優れた才能を秘めたその風貌が印象的だった。

8月4日、西蒲田署の捜査本部は解散、以後は警視庁の継続捜査に移った。その夜、中央線塩山付近で夜行列車から一人の女が白い紙吹雪を窓外に散らしていた。その女、高木理恵子を「紙吹雪の女」と題し旅の紀行文として紹介した新聞記事が、迷宮入りで苛だっていた吉村の触角にふれた。窓外に散らしていたのは、紙なのか? 布切れではなかったか? 早速吉村は、銀座のクラブに理恵子を訪ね、その事を尋ねるが、彼女は席をはずしたまま現われなかった。だが、その店に和賀英良が客として現われた。和賀英良。和賀は音楽界で最も期待されている現代音楽家で、現在「宿命」という大交響楽の創作に取り組んでいる。そしてマスコミでは、前大蔵大臣の令嬢田所佐知子との結婚が噂されている。

8月9日。被害者の息子が警視庁に現われた。だが被害者三木謙一の住所は、捜査陣の予測とはまるで方角違いの岡山県江見町で、被害者の知人にも付近の土地にもカメダは存在しない。しかしそれも今西の執念が事態を変えた。彼は調査により島根県の出雲地方に、東北弁との類似が見られ、その地方に「亀嵩」(カメダケ)なる地名を発見したのだ。なまった出雲弁ではこれが「カメダ」に聞こえる。そして三木謙一はかつて、そこで20年間、巡査生活をしていたのだ……。

今西は勇躍、亀嵩へ飛んだ。そして三木と親友だった桐原老人の記憶から何かを聞きだそうとした。一方、吉村は山梨県塩山付近の線路添いを猟犬のように這い廻って、ついに“紙吹雪”を発見した。それは紙切れではなく布切れで、被害者と同じ血液反応があった。その頃、とある粗末なアパートに理恵子と愛人の和賀がいた。妊娠した彼女は、子供を生ませて欲しいと哀願するが、和賀は冷たく拒否するのだった。和賀は今、佐知子との結婚によって、上流社会へ一歩を踏み出す貴重な時期だったのだ。一方、今西は被害者が犯人と会う前の足跡を調査しているうちに、妙に心にひっかかる事があった。それは三木が伊勢の映画館へ2日続けて行っており、その直後に帰宅予定を変更して急に東京へ出かけているのだ。そして、その映画館を訪ねた今西は重大なヒントを得た……。

本庁に戻った今西に、亀嵩の桐原老人から三木の在職中の出来事を詳細に綴った報告書が届いていた。その中で特に目を引いたのは、三木があわれな乞食の父子を世話し、親を病院に入れた後、引き取った子をわが子のように養育していた、という事だった。その乞食、本浦千代吉の本籍地・石川県江沼郡大畑村へ、そして一転、和賀英良の本籍地・大阪市浪速区恵比寿町へ、今西は駆けめぐる。
今や、彼の頭には、石川県の片田舎を追われ、流浪の旅の末、山陰亀嵩で三木巡査に育てられ、昭和十九年に失踪した本浦秀夫と、大阪の恵比寿町の和賀自転車店の小僧で、戦災死した店主夫婦の戸籍を、戦後の混乱期に創り直し、和賀英良を名乗り成人した、天才音楽家のプロフィルが、鮮やかにダブル・イメージとして焼きついていた。理恵子が路上で流産し、手当てが遅れて死亡した。そして、和賀を尾行していた吉村は理恵子のアパートをつきとめ、彼女こそ“紙吹雪の女”であることを確認した。

今や、事件のネガとポジは完全に重なり合った。伊勢参拝を終えた三木謙一は、同地の映画館にあった写真で思いがけず発見した本浦秀夫=和賀英良に逢うべく上京したが、和賀にとって三木は、自分の生いたちと、父との関係を知っている忌わしい人物だったのである。和賀英良に逮捕状が請求された。彼の全人生を叩きつけた大交響曲「宿命」が、日本音楽界の注目の中に、巨大なホールを満員にしての発表の、丁度その日だった。
            (MOVIE WALKER PRESSより)
松竹映画(143分)

監督:野村芳太郎
脚本・制作:橋本 忍
脚本:山本洋次
原作:松本清張

キャスト
今西栄太郎…丹波哲郎
吉村正…森田健作
和賀英良…加藤剛
本浦千代吉…加藤嘉
高木理恵子…島田陽子
田所重喜…佐分利信
三木謙一…緒形拳
田所知佐子…山口果林
ひかり座支配人…渥美清
山下お妙…菅井きん