最初の丸太小屋
仕事場の増築
かわいい倉庫
キットの角ログ
コテージ
確認申請図面や申請書の作成から始まり、整地や基礎作りから建築まで殆ど一人で行った角ログの家。パントリーやデッキ、風除室、野外料理場なども増設し自分なりに住みやすい家を目指した。1998年から始まり2002年に大体が完成し20年が経った。キットの角ログを提供していただいたTALOインターナショナル社も2018年で創業30周年。記念誌に掲載された我が家の写真を一部拝借してこのページを構成しました。撮影後すぐに雨漏りの激しかった風除室の屋根は張り替え、家の前の植栽も変更を加えたので、現在は少しイメージか違っています。また、シダーシェイクの貼り替えの作業や、コテージのBBQハウスなどもついでにのせてあります。
20年後の角ログ
西側の木々は屋根の高さを超えた。秋になると大量の落ち葉が屋根や庭を覆う。強風と毎日の掃除でどうにか冬までに片付く。夏は緑がキラキラ、紅葉も色鮮やかできれいだがその多くの楽しみの後が毎年の作業だ。入り口は北から山を回ってくる西風を防ぐため東に向けてある。風除室の屋根材はシダーシェイク。長年の経過で重ねて貼ってある部分の一部は土状に腐り始めている。草や松の実生が根を張っているところもある。(写真:TALOインターナショナル)
南側はやや広いデッキを作ったが、支えている柱のした部分が腐り始めてきたので、その部分を取り去り1mぐらい柱をつないで修理した。足りない部分があったので基礎をかさ上げして対応した。ついでに柱の間に地下の入り口を兼ねた小さな物置を増設した。庭の右部分のレンガの建物はピザ釜が中にある。その隣の小さな小屋はスモークハウス。ピザ釜の横にある鋳物のかまどがあり煙が煙突を伝わってスモークハウスに行くようにしてあり温薫や冷薫に対応している。(写真:TALOインターナショナル)
ベースとなった角ログキットはLO-4で、入り口部分は3m幅のデッキがあった。その部分に屋根をつけ南側半分を囲い、床を張って天窓や窓をつけて風除室とした。入り口はキットのデッキ材のまま。入り口の階段はウエスタンレッドシダーで作り、レンガを積んで飾り窓風にしてみた。(写真:TALOインターナショナル)
南に傾斜している土地。南側は基礎天端から2.3mの高さがあるのでウッドデッキを作った。2×6のウエスタンレッドシダーを使って広さは約20畳。日がよく当たるので洗濯物はよく乾く。左右は山桜やナラの木があるので夏の日差しは木漏れ日。眺めも良いのでいろいろと楽しめるスペースになった。フェンスはキシラデコールを塗ったが床は無塗装。表面は灰色に劣化したがまだまだしっかりとしている。(写真:TALOインターナショナル)
デッキの下にあるピザ釜とスモークハウス。レンガ積みのバーベキューの中央部分に焼く部分があったが、他にBBQハウスを建てたので、少し改造して耐火煉瓦でピザ釜を作った。建物は元々パーゴラだったが、屋根をポリカ波板にして雨がかからないようにした。古い鋳物のかまどを利用して煙が出来るように煙突をスモークハウスまで延長した。煙突は差し替えできるようにしてあるので本来のかまどの役目もする。(写真:TALOインターナショナル)
薪ストーブは本来なら台所に設置するクッキングストーブを暖房をかねて玄関ホールに置いた。アイルランド製のスタンレー社の製品だ。小さな家なので出力7,619kcal/hでも十分暖まる。ホットプレートは4カ所あり、煮炊きはもちろんのことオーブンも使えるのでとても便利だ。しかし、吹き抜けのためロフトが暑すぎることがあり、寝室がロフトにあるので冬でも窓を開けて寝ていることがある。(写真:TALOインターナショナル)
居間の壁や天井は良い感じの飴色になってきた。床板は浮作りのように柔らかい部分がつぶされ固い部分の年輪が際立ってきた。室内は無塗装なので濡れぞうきんで拭くとアクも拭き取れ木の香りが戻ってくる。ふだんは気がついたところしか掃除はしないが年に一度くらい拭き掃除をしている。窓からは西斜面に栗の木やナラの木山桜などが見え、その下の家庭菜園の畑まで続いている。(写真:TALOインターナショナル)
キッチンは居間とつながっているので開口部に少し仕切り棚を付けてみた。小物を入れるのにはちょうど良い。タイル壁もセトリングスペースまで天井が下がり、割れやヒビも見られない。我が家は油の料理が多いのでタイル壁にして正解だったと思う。床はテラコッタだが下地が12ミリのベニアだったので下地のセメントが割れて通りの多い所のタイルがぐらぐらしたことがあったが修理してからは大丈夫のようだ。次からは24ミリぐらいのものを下地に使おうと思う。(写真:TALOインターナショナル)
半地下の半分は仕事部屋になっている。約8帖が2部屋。内装はレッドウッドのパネリングで下地は2×4を平使いして枠を組んだ。基礎幅は20cmあるが、夏は涼しいが冬は結構寒い。温水暖房が入っているが、今思えば少しでもスタイロフォームなどの断熱材を入れれば良かったと思っている。仕事場としては天井が低く狭いが、閉鎖空間なので考えなど集中して出来るので気に入っている。(写真:TALOインターナショナル)
母屋の角ログの北側手前には最初に建てた倉庫があり、その半地下には畑や外仕事用の機材や道具などが入っている。倉庫の屋根北側はすでに葺き替え時期に来ている。その手前左にはポンプ小屋と外の作業スペースがある。薪割りや木工などここで行うことが多い。倉庫の東はセルフビルドした一日一組のコテージ「カーラボスコ」がある。(写真:TALOインターナショナル)
母屋の東側駐車場横のBBQコーナーは2016年6月に完成した。作業写真は残っていないが、材料は全てネット通販で仕入れた。長尺材なども配達で届く便利さは作業の楽さにも繋がる。屋根は試しにオンデュリンという屋根材を使ってみた。色は濃い緑だったが一年も経たないうちに明るい緑色になった。この後写真にはないが前と横に「固まる土」とレンガでたたきを作った。テラコッタのテーブルの中にバーベキューコンロを入れ込み、9名が楽しめるスペースを作った。建築面積は9平米なので役場などへの申請はいらない。

風除室のシダーシェイク屋根の葺き替えをコールドルーフ仕様にしてみた
古くなったシダーシェイク まだ十分使えるシェイクを選別した 新しいものは香りも色も良い
母屋から張り出した風除室の古くなったシダーシェイクの屋根。割れや腐りがはじまり雨が漏るようになってきた。勾配が緩いので水はけも良くないのが原因だが、一番のダメージはこの屋根を歩いて年数回煙突掃除をしていたことにもある。また、雨漏りの原因は防水紙下地のパネリングにあった。剥がしてみてわかったのだが、本実加工部分が少しへこんでいるのでその部分が横に破れていた。草などの根も入り込んでいた。合板の様な平らな下地なら屋根材がへたれても大丈夫だったに違いない。
というわけで、今回は下地に針葉樹合板を使うことにした。平面で見れば、横7.4m縦3.45mである。勾配は11.4度(約2寸勾配)の緩い片流れだ。
桟木は反りを修正しながらとめる 落葉をブロアーで飛ばしながらの作業 シェイクをのせて幅違いで選別していく
古いシダーシェイクを剥がし、いままであったルーフィングの上に針葉樹合板を貼り、その上にカラールーフィング(23kg)を貼った。桟木は杉材で21ミリ厚×45幅×3mを50本使用した。桟木を455ミリピッチで縦に打ち付け、その上に今度は横に軒先から打ち、次に200ミリ開け、その次からは250ミリピッチで上に向かって打っていく。天窓の部分はシェイク材が天窓に付いている水切り材とうまく噛み合うように、2×4材を平使いで枠を作ってかさ上げした。
今回は葺足が250ミリの場合だが、葺き足によって桟木の縦方向のスパンは違ってくるが、シダーシェイクの場合は経験的にこの数値が最良だと思う。
33cm巾でルーフィングをカットする スターターはシェイクを二重に葺く ルーフィングの上にシェイクをのせて留める
軒先のシダーシェイクは野地から5cm出して貼り、ルーフィングを敷いてタッカーで留め、さらにその上にシェイクを二重にして貼る。(そのためにスタートの桟木ピッチだけが200ミリになっている。)カラールーフィングは緑色なのでシェイクの間から見えるので裏面の黒を表にして使う。以前は留め釘はステンスクリュー45mmを使っていたが、今回はカラーコーススレッド全ネジの黒を使用した。理由は釘だと経年で木がやせてきて浮いて来ることと、修理などで剥がすとき釘抜きで他のシダーや野地にもダメージを与えることがあるからだ。ネジの場合打ち過ぎても緩めれば簡単に元に戻る。作業性も良く、ハンマーで叩かないので桟木にもダメージを与えない。と言う理由でコーススレッドを使った。もちろんステンレス製ネジならば申し分ないと思う。
並べていくのはPUZZLEみたいだ 天窓部分は勾配が緩いのですがもり対策でブチルテープも使い何重にもした 天窓下は巾を調整し最後にはめ込んで留めた
一列で一束を使う。ピッチは250ミリなので働き面積は1.825平米になる。1枚の長さは平均61cm、厚さはテーパーが掛かっていて先端は約20〜18mmで後ろは薄く3〜6mm位。一束には平均で、巾25〜30cmが10枚、18〜23cmが19枚、10〜15cmが11枚。梱包によって違うがプレミアムグレードなので使えないものは一束中1〜2枚あるかどうかで、そのままでは使えないが割ったり切ったりすれば十分使える。
母屋の屋根の下2列は古いシェイクを使った。 ログ壁には金網と樹脂網で通気口を作り水切りを付けた 新旧のコントラストが激しいけど一年ぐらいでわからなくなる
軒先の金網は作業前に水切りと桟木の間に内側から取り付けた 妻部分はまだ開いたままだが金網の取付は夏前には完成する予定。 鼻隠しも再塗装したので落ち着いた仕上がりになった
シェイクの下は42ミリの空気層があるので通気の確保も重要になってくる。住むところでは無いので前後左右を開口してある。ただ、ここは林に囲まれているので昆虫が多く、マルハナバチなどは隙間一杯に巣を作るので開けたままにしてはおけない。そこでステンレス製の金網を付けた。ログ壁側には落葉などが入らないように植木鉢の底に使う樹脂ネットを加工して二重にして取り付けた。

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