自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第81号》2012年3月24日発行
◆シジュウカラとヤマガラ

  ◆いろいろな里山の出来事

《シジュウカラとヤマガラ》


春になると話題になる小鳥達の子育て。

我家では毎年一つだけ小鳥の巣箱をかけます。(時期が過ぎたら掃除をして日光消毒をして同じ位置に掛けます。)巣箱を人工的にかけるのは自然界のバランスが崩れ悪い事だという意見も有りますが、私はそうは思っていません。

林や森にもよりますが、ここは都会などに比べれば比較的豊かな場所だと思っています。もちろんそれは小鳥達にとっても恵まれた場所にもなります。

繁殖密度は餌や繁殖(巣作り)場所で左右されますが、ここに来る小鳥達を見ていて、その数は毎年違い、増えたり減ったりして小鳥達はバランスを取っているように見えます。

数年前の春にはシジュウカラが通年は1回ですが2回の巣立ちを行いました。それだけ子育ての時期に昆虫や虫の幼虫が多かったのでしょうね。そして、その年の夏はいつもより暑くなり、多くの昆虫や蛾が発生したのです。

シジュウカラはこのことも予想してたのでしょうか。まあ、これなら巣立った小鳥達も餌に不自由する事はありませんね。このことは人間がコントロール出来る域ではありません。

こうした考えから、小鳥達が巣箱でなくとも他で巣を作るのは予想出来るので一組位なら、我家の巣箱から巣立ちを見たいと言う思いで巣箱をかけます。大きな木は方々にあるしアカゲらの穴はいくらでもあるこの地域です。入りたければ巣箱にでも入って子育てをするし、利用されなければどうでもよい思いから勝手に作った作り物です。

講釈はさておいて、

今年も3月中頃からシジュウカラが巣箱を物色に来ました。そして、数日後なにやらいろいろと巣材を運び入れはじめました。(キセキレイもそうですが、オスがいろいろな場所に巣を作ってメスが気に入らず入らない事が多いのですが、シジュウカラもそんな感じにみえます。)

台所の窓の横の外壁についているので、巣箱は見えませんが台所から見る窓の外には勢いよく飛んでくる姿が良く見えます。そして巣箱の中の音もよく伝わって聞こえてきます。

カタカタ、コトコト、トントン...。家を作っている大工さんみたいに一週間くらい作業をしていました。

ある日外に出ている時、ちょうど一羽の小鳥が巣の中から出てきて側の枝にとまりました。

ん?カラフルだな?警戒している小鳥を見ると、ヤマガラです。

いつの間にすり替わったのでしょうか。ヤマガラが住人?になっています。それとも、シジュウカラが居ない間に様子を見に来た?

子育てするのがどちらかはわかりませんが、後はヘビがヒナの鳴き声で巣箱まで壁を登って来ないことを祈るだけです。

そんなこんなで春の巣立ちが楽しみになりました。

もうひとつ、巣箱と人間との関わりをお話しするのを忘れていました。このことはあるドイツ人の行動と、少し関わり合いのあった井筒さんという方の活動を交えながら次回にお話したいと思います。




【編集後記】

少ない発行になっておりますが、その都度数名の方々からお便りをいただき感謝しております。野沢菜の件は暖かくなったり、柿の皮を入れたためでしょうか乳酸醗酵が進み殆ど駄目になりました。保存食の取材の一部で取り上げたいとのことでしたが素人のやり方では駄目だった事を反省しています。その雑誌は、私の好きないつもお世話になっている「夢の丸太小屋に暮らす」というログハウスの専門誌ですが、この次の号に掲載させて頂きました。タイトルは私たちには荷が重いものですが、すこし気張ったようでも背伸びをしない身の丈の食などの暮らしぶりが紹介されています。本屋さんで立ち読みして下さい。これはきっと私達の還暦の記念取材だったのでしょうね。
シジュウカラ用のバードハウス。屋根はシダー葺き。

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