自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第25号》2006年5月24日発行
◆ いなかのSOHO(素人が建てるログハウス 夏休みのログ積)
◆ 今週の話題(野鳥のヒナの鳴き声)
◆いなかのSOHO

前号からの続き「素人が建てるログハウス(原村篇)」です。

  ●11日間の夏休み

待望の夏休み。何と8月9日から19日まで11日間を取ってしまいました。
この日のためにスケジュールをいろいろずらして、やっとの事で作った夏休みですので、頑張って大切に使います。

内緒にしていたログハウス作りが、ほとんどの仲間に知れ渡ってしまい、ライブハウス関係者や知人などが、夏休みに手伝いに来てくれることになりました。有り難いことです。

しかし、いっぺんに十数人が来ても、作業の順序があり、半分は遊んでいることになってしまうので、そのスケジュールを調整しなければならなくなりました。

夏休み前半は丸太の荷下ろしと、下の数段の積み上げなので手伝いは3人。中盤は、ちょっと人力では上がらない部分を行うので7人。後半はあせらずじっくり積み上げる部分なので3人。

こんな感じで個々人の夏休みに合わせて手伝いに来て貰うことになりました。



  ●2回目の丸太降ろし

8月8日の夜遅く、例の如く一般道ルートで原村に到着です。材料はほとんど無かったところに、ブルーシートがかかった、ひと山の材料が、遠くの外灯のほのかな灯りで見えます。懐中電灯を持ってブルーシートをめくると、パイン材のいい香り。紛れもない太鼓挽きのログです。

辺りは森の匂いとパイン材の香りが漂っています。トラック一車分位の量の丸太がもう置いてあったのです。なんだか運転の疲れも吹き飛びうきうきしてきました。こちらのスケジュールに合わせて事前に来たと思われます。

次の朝、まだ6時だというのに、もうトラックが来ました。ユニックもついていないトラックです。でも丸太を積んでいます。夜中に栃木から出て、下の道を走ってきたそうです。

さあ、荷下ろしです。トラックから約10メートルくらい離れた所に降ろします。
幸いに、この運送会社の運転手は恐ろしいほどの力持ちです。100キロ近い重い丸太を肩で担ぎながらドンドン運んでいきます。それも1人で。

私たちが手伝おうとすると、降ろすまでが仕事だから構わないでくれ。と言います。プロですね。じゃまをしても悪いので、丸太を置いたところでズレを並べ直したり、丸太に桟木を置いたりなどの作業をしていました。

後から聞いたのですが、この運転手は腕がかなり太く、肩の筋肉も大きくせり上がっていたので、格闘技か何かをやっているのかなぐらいに思っていましたが、実は腕相撲の日本ランキングで3位以下にはなった事がないという強腕の持ちだったのです。



   ●下準備と丸太積み

いよいよ2段目の丸太を積みます。
その前に、床根太だけでは足場もなく作業が大変なので、仮床を全面に張ることになりました。床板の下地になる構造用合板(15ミリ厚)を、地下の入口を一カ所だけ残し、黄色の釘数本で仮止めをしていきます。

こうなればもう安心して家の内側からログ積み作業が出来ます。

昼頃、一台の車と中型のオートバイが到着しました。前期組の助っ人3人の登場です。とりあえず、今日のノルマとログハウスの大まかな説明をして作業開始です。

1段目の丸太の上に、ウェザー・シールド・テープを、15センチ離して平行になるように2列貼ります。その上に芯ズミして長さに切った2段目の丸太を重ねていきます。そして、60センチ間隔でドリルでガイド穴を開け、約30センチのログスパイクを10キロハンマーで打ち込んでいきます。

この繰り返しで、最終15段まで積みます。1日の目標が順調に行けば2段という作業です。したがって夏休み中にはすべて積み上がる予定です。しかし、この30センチのログスパイクがなかなか入っていきません。とんでもない代物です。

ちょっと困ってマニュアルを見直すと9ミリのガイド穴です。合っています。でも無理です。入りません。しょうがないので、10ミリのドリルでガイド穴を開け、そこに木工用ボンドを流し込み、そしてログスパイクを打ち込むことにしました。

そうするとやっと打ちやすくなり、作業は順調に進みはじめました。開口部は2カ所のドア部分なので切断作業も少なく夕方には、2段目が完成。

今日のノルマは達成しました。いやいや、もう一つ残っています。たき火用の炉を作らなければなりません。石と、薪は十分すぎるほど周りにあります。早く食べたいので、こういう作業はみんな素早くします。

丸太の山に囲まれ、その狭間に石で炉を作り、火を付けて後はバーベキューです。乾杯!
(つづく)



◆ 今週の話題《野鳥のヒナの鳴き声》

以前に野鳥の巣作りのお話を致しましたが、その野鳥のヒナが誕生して、今盛んに鳴いています。食料庫の上はヤマガラで同じなのですが、南のログ壁の隙間の巣はキセキレイが巣作りの途中からいなくなり、今はシジュウカラが陣取っています。

親鳥は、一生懸命に毎日数十回となくヒナに餌を運んできます。

ヤマガラは夫婦同時に飛び立ち、同時に帰ってきては餌をヒナにあげて、また林の中に飛んでいきます。シジュウカラは僅かな時間差ですが別行動で飛び立ち、またバラバラな時間に帰ってきます。

どちらのヒナにも共通することは、親が来たときにはほぼ全員で鳴き出すことです。巣に親鳥がとまったときの振動でわかるのでしょうか。

親鳥のいないときに、ちょっと試しに、巣の下部分のログを叩いてみました。軽く素手で、トントン。「シャーシャー」という、数匹のヒナのか弱い鳴き声がします。
トントン。「シャーシャー。」鳴く理由がわかったので、ちょっと反応が面白いのですが、かわいそうなのでやめました。


【編集後記】

日曜日、炎天下の中、新しく借りた畑に雑草が生えだしてきたので耕耘機をかけに行きました。家庭用のちょっと大きい管理機なのですがスロットルが効かずスロー運転のまま半分ほど耕したところで急に体が熱くなり出し、頭がボ〜ッとし始めました。変だぞと思い、すぐに軽トラを運転し家に帰り水をかぶり、冷たいタオルで頸椎部分を冷やしましたが一向に治まりません。
これが熱中症というのでしょうか。
そういえば虚脱感もあり発汗停止状態にもなっていました。もう数十分も耕していたら命にかかわったかも知れません。発汗しないので熱が体内に蓄積されいったのです。普段自律神経がおかしいのでそのせいかとも思っていましたが……これから暑い季節になります。皆様も気を付けてください。
前半組の3人の到着。一人はバイクでやってきた。
助っ人の3人組は若いのでよく働く。どんどん作業がはかどる。
巨大な釘とでも言うべきログスパイク。打ち込むのに苦労した。
ご苦労さまでした。

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