自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第24号》2006年5月17日発行
◆ いなかのSOHO(素人が建てるログハウス 基礎の中が水槽に!)
◆ 今週の話題(雨後のシイタケ)
◆いなかのSOHO

前号からの続き「素人が建てるログハウス(原村篇)」です。

  ●静岡からのアクセスルート

静岡から原村まで来るのに一般道でだいたい4時間近くかかります。
先日来た人は2時間30分だったと言います。もちろん高速道路を使うのですが、それにしても早すぎるのでルートを聞きました。

静岡県の菊川インターから富士まで東名高速、西富士有料道路から富士宮有料道路を経由して中央自動車道の甲府昭和インターから小淵沢まで、そして鉢巻道路でここまで来るのだそうです。

なるほど、距離は長いけれど時間は短いはずです。ちょっと不経済ですが一度くらいは真似をして通ろうかと思っています。

今回は、東名の清水インターで降りて、52号線で韮崎まで行きそこから中央自動車道に乗り小淵沢インターで降りるルートを使いました。約3時間です。

セルフビルドだと何回も現場に通うので、高速料金や有料道路通行料も無視できません。今回試して、30分や1時間くらいの違いなら、一般道でゆっくり走った方が得との結論に達しました。


  ●基礎の中が水槽になる

と言うことで土曜の朝9時に出て、ここに着いたのが丁度お昼です。早速、気になっていた地下の部屋になる部分の基礎の中を見に行きました。

「どひゃ〜ッ!」

案の定、水槽の状態。水深は30センチくらいです。バケツにひもを付けて掻い出そうと思っていましたが予想以上の雨水の量だったので、もう一つの作戦を使うことにしました。

それはバスポンプ作戦。浴槽に残った水を洗濯機に入れるための小さなポンプを使うのです。景品で貰ったポンプがあったのでとりあえずはそれを利用します。

そのポンプは揚水力は1.5メートルくらいしかなく、揚水量も毎分5リットルのおもちゃみたいな物ですが、使い方次第でけっこう役に立ちます。10メートルくらいのホースを付けてポンプを水の中に沈め、敷地が斜面になっているので、ホースの排水部分は基礎の水の位置より低いところまで延ばしました。

電源を入れます。昔工作で使ったマブチモーターのような音がしてきますが一向に水は出てきません。やはりパワー不足?しかたがないので、サポートで、排水部分のホースをくわえて水を吸い出すことにします。

水が出てきました。口にもちょっと入り込みかなりいやな感じでしたが、そうは言ってられません。後はサイホンの原理で、水が絶え間なく出てきました。

毎分5リットルの排水量だと1時間で300リットル。基礎の水の溜まっている地下部分が約30平米で深さが約30センチなので、くみ出す水の量は約9000リットル。と言うことは、くみ出しが終わるのが30時間後!明日になってしまいます。それまでモーターが焼けてしまうかもしれません。


   ●待望の梅雨明け

次の朝、快晴です。
ラジオからは、今日甲信地方の梅雨明けが発表されたニュースが流れてきました。いよいよ本格的な夏の到来です。

先週の続きで、台所とホールになる部分の根太を入れる作業です。慣れたもので、作業は順調に進みます。

地下の溜まった水も半分以上は無くなっています。吸水口のゴミの詰まりもないようでこちらも順調です。

そんなとき、お隣の先生が桃を持ってきてくれました。甘くてみずみずしい桃です。果物はあまり好きではないのですが、このときは喉も渇いており、作業で疲
れていたので、一気に食べてしまいました。ご馳走様です。

そうこうしている内にまたも夕立です。梅雨明けも関係なく山は部分的に急に雨が降ります。そして30分くらい降り、パッとやみます。

地下はまた元の水槽になってしまいました。
(つづく)


◆ 今週の話題《雨後のシイタケ》

先日の寒い雨でまたシイタケが出てきました。今年は2月の下旬から出はじめてすぐに途絶え、再び発生し3月下旬にまた途絶え4月に復活して終わったと思っていましたが、これで4回目の発生になります。一度に発生するととても食べきれないので、今年は丁度良い発生間隔です。

今年の春にホダ木の入れ替えをして10本を廃棄しました。それは山肌の斜面の通路に横に並べて置いてあります。今までのホダ木もそうしてあるので下の方はもう自然に朽ちています。

その上にならべて重ねて置いていたところ、そこから再びシイタケが発生し出しました。持つと軽くて指が木肌にめり込むようなボロボロのホダ木からです。

どう見ても発生するような木ではないのですが地面に付いて置いたため、程良い水分が発生を促したようです。地面近くなので泥で汚れたりしていますが洗えばきれいなもので遜色有りません。今年は4、5本位新しいホダ木を地面に直接置いておくことにします。


【編集後記】

先週末、思いもかけない授賞式があり行って来ました。2番目に建てたログハウスが、セルフビルド・オブ・ザ・イヤーの一般ログ部門で優秀賞を頂きました。私のコンセプトは「ひとりでも建てられる里山の木の家」ということで、申請にはじまり土地造成から基礎、建築、電気、設備など、ほとんど1人で完成させたのが認められたようです。その会場にはセルフビルドスクールの参加者もいて懇親会では質問攻めです。ひさしぶりに大勢の人に会い目眩がしました。ほとんどの人がその日はそこに宿泊しますが、私は会場が近かったので帰りは運転です。会場にずらりと並ぶワインや久保田、ビール、焼酎に目がちらちら行き、心穏やかではありません。皆さん良い酔い加減で話しかけてきます。私の目眩はたぶんそのせいだったのかも知れません。
ステージも半分以上が出来上がったが、夕方必ずスコールみたいな雨が降るのにはまいった。
自分達でコツコツつくる住処。こんな楽しい作業は今まで経験したことの無い充実感が伴う。

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