自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第91号》2014年5月21日発行
◆雑排水管が10年過ぎると…
  ◆いろいろな里山の出来事

《雑排水管が10年過ぎると…》


昨年暮れから、雑排水の塩ビ管を埋めてあるところが霜柱だらけになりました。
そして、時々排水枡(グリーストラップ)から水が溢れるようになってきました。

我が家の風呂の水を流すときに溢れるのですがコテージからも流入してくるので、かち合ったときには治まるまで数時間かかります。

配管が詰まったのかなと思い、パイプクリーナーも試してみました。手動式でワイヤーが回る径が10mmで長さが15mのものです。

点検口からスルスルと入れていき、10mくらいで止まってしまいます。引き出すと、髪の毛やらなにやら、いっぱいついてきます。数回繰り返し、こんなものかなと思い、風呂場の水を流しました。

結果は同じ、グリーストラップから溢れてきます。


ここで少し、雑排水の「町の決まりごと」の説明をします。

この地区は下水道計画区域外なので、「雑排水排水処理施設」の設置が義務付けられています。

原村の時はかなり大がかりなものでしたが、富士見町の場合は、既成の分離層が3段階のポリ(FRP)製品を設置すれば良いだけです。少し心許ないのですが、一応町の指定品です。ここに台所の排水を流し込んで、脂分などをため3段階で排水時に除去する構造です。いろいろな状態になった油脂や細かなカスがが溜まるので掃除は2ヶ月に1、2回おこないます。

洗面所や、洗濯機、風呂の排水は別で、此処には流れ込みません。直径10cmの塩ビパイプに集めそのまま「土壌式毛管浸潤装置」で地下浸透です。そしてグリーストラップの排水が流れるパイプは、この管につなぎます。

「土壌式毛管浸潤装置」とは、簡単に言えば排水の塩ビ管に9mm位の穴が30cmくらいの間隔で千鳥に開いているものです。

管のまわりを50cm位毛管砂や砂利で覆い、その状態をネットで囲います。配管の長さは8m位。先端はふさがれていて、流れた水はゆっくりと地下に浸透していくという装置です。

設置してから数年後、流れが悪いので斜面に深い穴を掘り栗石を敷き詰めパイプを6m位延長して、流し込んでいました。障害も無くスムーズに流れていたので、今回の詰まりの原因が分かりません。

ともかくパイプクリーナーが止まる点検口から10mの所に原因がありようです。
そこから手前が霜柱だらけということからも、その地点で何かが詰まっていると思われます。

雪が残っていましたが、気候も暖かくなってきたので取りあえず掘ってみました。パイプを探しあて、周囲を崩し露出させました。

するとなんと言うことか、木の根がパイプの穴に刺さって塞いでいます。殆どの穴が同じようにいろいろな方向から来ている根でふさがれています。

思い切ってパイプを割ってみました。すると、パイプの中は木の根だらけ。ミミズもかなりいました。いろいろなものがこの木の根に掛かり、パイプの中はヘドロの塊。これでは、水は流れません。

全長8mの穴あきパイプ部分を全部掘り出しパイプを割ってみると、パイプの中はどこもかしこも根っことヘドロ!大変な作業が予想されます。

急遽ホームセンターで材料調達です。パイプを普通の穴無しの塩ビ管にし、浸潤を先端だけにして水が落ちる先端部分の下を2mくらい堀り、砂利屋に2t車1車分の栗石を頼みそれを敷き詰め、U字溝を逆にし空間を確保してそこに排水が直接流れるように工夫しました。

その後、快調です。

我が家の場合、草の根もかなり入り込んでいたので、暗渠配管で排水している家は、排水管の周辺に木が生えていなくても、木の根が入り込んでいないかを暖かい季節の内に点検した方が良いかなと思います。


【編集後記】

過日の大雪で壊れたバードテーブルを直しついでに小さな水場を作りました。最初は警戒していたようですが、次第に小鳥たちが水を飲んだり水浴びをしたりして使い始めました。少し水が漏るので2日に一回はじょうろ一杯分を注ぎ足しています。カワラヒワが一番利用していて、次はヤマガラやシジュウカラ、ヒヨドリやメジロも来ます。餌場には、雀、ヤマドリ、キジバト、イカルなども顔を見せます。カッコウやホトトギスも鳴き始めて木々の緑の深みも増してきました。
ヒヨドリが水場に来ました。

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