自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第45号》2007年7月28日発行
◆異常発生?
◆巣箱に入ったのは誰だ!
◆この夏もオニヤンマが飛び込んできました。数時間居て家中を飛び回ってやっと外に出ていきます。毎年のことですが、家から出すに一苦労です。先日は夕方に入り込み夜まで居たので寝る前に捕まえて外の植木鉢の花の中にそっと移しました。我が家にはトンボが生息できるほどの多くの虫がいるのかは、疑問ですが
実際にいるとしたらちょっと問題です。それとも事実が見えないほど私の老眼が進んだのかもしれません。



  ◆異常発生?

ここ数日、朝5時前には起こされてしまいます。

通年のこの時期は、開けっ放しの窓から小鳥たちが日の出とともにさえずりが聞こえはじめます。夢うつつにその姿を思い浮かべながらウトウトして再び寝てしまうのですが、今年は、前の檜林に早朝移動してくるカラスの大合唱で起こされます。

その群れにはそれなりのボスがいるらしく、一羽が「カァ〜」と鳴くと数十羽が一度に「カァ!」「グアァ〜」と鳴きます。時折、ボスの次に有力と思われるナンバー2が、少し離れたところで直ぐに鳴き、その後数十羽が次々と鳴き出します。

このような泣き方が繰り返され、ランダムに数十分間行われます。まるで、朝連の点呼を取っているようで、聞いていればおもしろいのですがそうは言っていられません。時計を見るとまだ5時前です。

そのうち数羽が寝室のある母屋の屋根に飛び移り、歩き回ります。我が家はウエスタンレッドシーダーという木の板葺きなのでカラスが飛び跳ねる度に、ゴトゴトと大きな音が響き、しまいには天窓に留まったり屋根を突いたりで、大騒ぎになります。

こうなると寝たふりをしているわけにはいかず、天窓を開けて追い払ったり手をたたいて音で脅かして追い払います。カラスたちは「カァ〜、カァ〜」と鳴きながら飛び去りますがこちらも負けずに、時には「アホ〜」と言い返してやります。ともかく今年は異常なまでのカラスの多さです。

「多さ」と言えば、ことしは蝉が大量発生しています。今のところはヒグラシなのですが、6月終わりに鳴き始め今がピーク(たぶん)です。

いつもなら朝か夕方くらいに鳴くので、風情が感じられるのですがことしは朝・昼・晩、晴れでも曇りでも、のべつ幕なしで鳴いています。(図鑑などに載っている「辺りが暗くなると鳴き出す」というのはやや当たっていますが「晴天直下でも鳴くこともある」という項目を追加した方がよいかもしれません。)

それも家のすぐそばの木で鳴くので耳が痛くなるほどです。時々なにも鳴かない空白の時間があります。全員が一斉に交尾?と言うことでもないようですが一時間に5分くらいが数回、一瞬にして全員が鳴き止みます。

PCの仕事で地下室にいることが多く、ドアや窓を開け放しています。そんな静寂なときはしばらく耳がジ〜ンとしています。そしてしばらくするとまた大合唱がはじまります。

いつもなら鳴いている木々を目安にヒグラシを姿を探すことがあるのですが今年はそんな苦労とは無縁で、ほとんどの木という木で鳴いているのですぐに見つかります。なかには手の届くところでカナカナ鳴いているのも多く、観察には最適です。後ずさりしたり、木の幹を螺旋状に降りていったりしながら鳴いています。

もうすぐ発生するコエゾゼミやミンミンゼミ、アブラゼミなども加わりたぶん耳栓をしながら仕事をしなければならないことになりそうです。



  ◆ 巣箱に入ったのは誰だ!

前号でお伝えした巣箱を使わないシジュウカラをお伝えしましたが、なんと直ぐにスズメが巣作りを始めました。シジュウカラやヤマガラも興味を示し入ったり出たりしていましたが最終的にはスズメが巣作りを始めました。ここでは、スズメの姿は数年に一回見るか見ないかの確率です。

巣穴の寸法は30ミリで、一般的にはスズメは入れない大きさなのですがこの巣穴から入って卵を産んでしまいました。普通なら狭い巣穴に無理して入ることはあり得ないことらしいです。日本野鳥の会の資料に基づいて穴の大きさを決めたのに、です。ここのスズメは、よほど柔軟か、痩せすぎなのでしょう。

まあ、シジュウカラ目的の巣箱にスズメが入ったと言って大騒ぎすることもありませんが、しばらくしてもっと大騒ぎする事件が起こったのです。

ある日の朝、ベランダに出て巣箱に目をやりました。朝日の逆光でよく見えなかったのですが、何かが巣穴から出ている様に見えたのです。

「おかしいな?」 いやな予感がします。

近づいて良く見てみると、なんと!それはヘビの頭でした。下界を見下ろすように、悠々としています。しかし、どういう方法で入ったのか、見当がつきません。数年前のように、柱か植木を登り、屋根づたいに入ったのでしょうか。

スズメの親鳥の姿はどこにもありません。シジュウカラは教えてくれましたが……。

巣にヘビが入ったということは、卵はふ化していて、その雛の鳴き声をヘビが聞きつけて入ったと思われます。ということは、巣箱の中の無防備なスズメのヒナ達は全滅。

ヘビにはヘビの世界があるので仕方がありませんが、目の前の出来事がちょっと頭に来たので、ヘビを引きずり出すことにしました。ある装置(内緒)でヘビの首を挟み、途中で引っかかり苦労しましたがどうにか巣穴から引っ張りですことに成功しました。

出してビックリ!体長1.3メートルくらいの青大将です。やさしい顔立ちですが、腹が4箇所10センチ間隔で大きくでこぼこしています。やはり、ヒナを飲んだようです。このヘビはそのまま下の林の奥の川に捨ててきました。(たぶんアーメン)

里山のシジュウカラとヤマガラを追いやってまで巣箱を奪取した里のスズメ。巣箱に巣を作らなかったジジュウカラの判断は当たっていたようです。

そして偶然でしょうが、スズメは2回巣作りして2回共ヘビの攻撃にあって不幸な結果に終わっています。どちらにしても原因は、私が作った巣箱です。里山には不必要なことだったと、深く反省しています。



【編集後記】

先日このメルマガを書いているコンピュータ(クラシックなマック)が外付機器をつないだ途端クラッシュしてしまいました。システムがすべて書き換えられてしまい電源を入れることも切ることも出来なくなってしまいました。
メルマガも発行を延ばし、修復に努めましたがいまだに完全ではありません。幸いデーターはバックアップを取ってあったので良かったのですが、メール関係や数百件分のサイトのブックマーク、高価なフォントも全て消失。ソフトも機能拡張書類を探しては入れ直しています。ハードディスクに傷が有るようです。外注の印刷環境も最新のソフトが対応できるようになってきたので、そろそろこの愛機とお別れの時期がくるかもしれません。だんだんと仕事も少なくなってきたのでこの時期に代えて良いものかどうか迷っています。

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