自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第113号》2020年12月29日発行
◆デッキの上に小部屋を増築
一昨日の朝は雪がぱらついていましたがほとんど融けてしまいました。
デザインの仕事も年内は順調に終わり、校正が遅れている会社関係は来年に持ち
越しです。コロナ禍でコテージも12月初めからしばらくの間自主規制休業です。

今年一年ありがとうございました。
気ままな発行になっておりますが来年もどうぞよろしくお願いいたします。


  ◆里山でのいろいろな出来事

《デッキの上に小部屋を増築》

前号「母屋一階に小さな部屋を造る作業が進行している」とお知らせしましたが
その時点では骨組みと屋根が終わっただけで本格的な作業は始まっていません。
小さな小屋でも完成までの作業は一軒家の建築と同様で周到な準備が要ります。

基礎が無い分大分楽なのですが、デッキ材をはがしたり根太を増やしたりしなけ
ればなりません。材料はスタッドや根太、垂木など全て2×6で統一しました。
材料が使いまわしがきき無駄が出ないのと、断熱材を14センチ厚のものを入れる
ためです。

木材は山梨の業者にネットで注文し長野直行便(混載便)で運んでもらいました。
10月3日に材料が届き、直ぐにデッキに墨付けをして丸ノコでカット、約3畳の
部分の釘抜きです。長さ90ミリの亜鉛釘なので抜くのに時間が掛かりました。
その空間は1.82m×2.73mのサイズです。下から約2mの高さがあります。
次の日にボーンと空いた部分の大引2本の上に根太を追加します。

合板3枚を根太に打ち付け床が出来ました。
次にスタッド(構造材)を左右2面作製し母屋のログと床に固定します。
急遽出窓を作る事になり、前の南側はかなり手間をかけ母屋の移動する窓に合わ
せて出窓を入れる部分を作りました。
出る部分は30センチで開口1.67×1.32mの窓です。

三方の壁の枠組みが出来たところで垂木がけです。屋根の角度は15度。
垂木の長さは2.4mこれを11本掛けます。母屋の軒の下壁に固定しスタッドで
受けます。転び止めを455ミリ間隔で垂木に取付け野地合板を打ち付けて
アスファルトルーフィングを貼ります。屋根材をはる準備が一応整いました。

屋根材は勾配が緩いのでシダーシェイクは諦め、ガルバリウムの屋根材に
しました。遮熱になっていて長さは6尺(働きは1.8m)でGOKUルーフという
品名です。部材もケラバ水切りや軒先水切りなど選びやすかったのでネットで
注文しました。

千鳥に貼って行くのでカットは必要です。初めての屋根材だったのですが
意外と簡単に葺くことが出来ました。

次は外部の合板張り。その上に防湿シートを貼ります。次に電気工事。
母屋を開口する部分の直ぐ横にコンセントがあったので一度デッキ下にVAコード
を延長して、そこを電源として床下を通して配線。

コンセントを2箇所、照明はシーリング1箇所ダウンライト2箇所、そのスイッチ
などに配線して、断熱材を入れ込んでいきます。後は室内にも防湿シートを張り
巡らして内装のパネリングを貼って行きます。

この断熱材は高性能グラスウール16K相当で熱伝導率は0.036W/mkという性能。
フィルムで包まれていないので防湿シートを外側と内部に貼らなければなりません
が、施工したときの厚さと重さからしてしっかり断熱してくれることと思います

出窓部分を残し内装は8割方完成。いよいよ母屋との連結です。カットするログは
4段で幅は窓枠と同じ1.62m。ガイドラインをマークして慎重にカットします。
数分でカットが終わりログをはずし、母屋と繋がりました。

ログの窓の化粧板の間にはヒラタグモの巣やマルハナバチの巣の後、ドロバチの
土の小さな塊などがたくさん出て来ました。20年もの間ここで虫たちも生活して
いたと思うとここの場所が無くなってしまうので少し可哀想な気もしました。

というわけでこの後パネリングや床材を打ち付けて完成。
陽が燦々と差し込む小さな部屋が出来ました。

今回カッとしたログの外側は紫外線と雨風で大分傷んだように見えましたが、長
さを1/3にカッとしてプレーナーで表面3ミリの深さで削ったら、殆ど元のような
きれいな木肌になりました。
部屋側は劣化は見られず、ログ厚が97ミリなので構造材としてはあと50年以上は
持つのではないかと感じました。

そしてこのカットしたログは玄関の部分のログを延長するように壁状に積み上げ
て再利用したのですこしは北風を防いでくれるようになっています。


【編集後記】

大掃除のついでに本やCD,DVDを専門のセンターに出しました。また食器や学習道具
靴や古着などもセンターに送りました。その前には食器などを段ボール3箱くらい
良く来荘する娘さんたちにプレゼントしました。多くあった保存容器は近所の奥さ
ん達使える物を持っていってもらいました。家の中にはまだ専門書や使っていない
ものがあります。捨てることも出来ずにいますが、寄付して次に使って頂くことが
できるならこの作業は来年も続けて行こうと思っています。
デッキ材は2×6のレッドシダー。これから根太を追加して合板をはっていきます。
スタッドをつくり母屋に取り付けてあった重いオーニングを取り外して垂木をかけていきます。
屋根は遮熱材が入ったガルバリウム。軒先から取り付けて一枚ごとにビスで留めていきます。
外側に合板を張り内側から断熱材を入れ込んで防湿シートを貼ってパネリングしていきます。
母屋の窓部分。窓の下のログをカットして母屋と繋ぎます。
外側にも防湿シートを貼ります。
窓を移して、外壁をパネリングをして完成。外壁材はサーモウッド処理をしてあるパイン材。

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