自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第109号》2019年10月10日発行
◆家庭菜園の野菜たち
◆傷ついたレース鳩
暑い日もありますが秋の気配がしてきました。
紅葉はまだですが朝は気温が10度を下回ります。落葉が一番早い山桜は茶色の葉をパラパラと落とし始めています。時たまひぐらしがまだ鳴いています。夕暮れからは秋の虫が鳴きだします。
◆里山でのいろいろな出来事
《家庭菜園の野菜たち》
夏から秋の収穫に備えて家庭菜園定番のキュウリやピーマン、シシトウ、茄子、ネギ、オクラ、カリフラワー、ハウスにはミニトマトとトマトなどの苗を植えた。葉ものはキャベツ、レタスなどの苗を植え、小松菜や春菊などの種を蒔き、枝豆、大豆やトウモロコシ、インゲン、大根、人参、などの種も蒔き、じゃがいも、里芋などの種芋を植えた。これら殆どは妻が畑作業を行っている。
作物はその土地の気候で植え付ける時期が違うが、ここは標高が860m位有るので関東地方よりはやや遅くなる。今年は6月の後半から7月の後半にかけて雨が続た。
作物は水も大事だが成長期に太陽の光が十分ないとまともには育ってくれない。
早い時期に植えたじゃがいもや玉ねぎなどはなかなか良く育った。人参や大根はいつもより小さく大きくならなかった。枝豆も味はとても良かったが実入りが少なくいつもの半分ぐらいの収穫。
茄子は2コ獲れたが葉が殆ど無くなってしまった。その後日照りがあってぶり返し、美味しそうなのが3コ獲れただけだった。秋なすは望めそうに無い。
キュウリも曲がりが多く、収穫量も味もイマイチ。ピーマンはどういうわけか最近どんどんと獲れだして大変な事になっている。
トマトは毎年トマトソースを一年分作る。今年は量が少なく形も悪かったが味は大変良かった。市販のトマトを買い込み追加してトマトソースを作った。
トウモロコシは小さい。実は入っているが粒が小さかった。それでも順番に収穫して楽しみにしていたものを、猿の集団が来て一気に取り尽くしていった。
里芋はどうにか成長しそうだったが、鹿に葉を食べられてからは全く育たない。
植えっぱなしで3〜5年が経つ山芋は、今年も太い蔓にむかごを沢山つけて順調に育っているが、何も植えていない3段目の畑にイノシシが草を倒して寝転んだ跡があったので、今年は掘らないとこのイノシシにやられそうな気がする。
落ちた種ではえてくるシソやミツバは毎年困らない。同じ様に毎年植えっぱなしで増えているミョウガは、昨年は殆ど獲れなかったが雨のおかげで期待通りの収穫があった。
《傷ついたレース鳩》
10月の初め曇り空の昼過ぎ、一羽のレース鳩がパーゴラの屋根の上に留まっていた。青と黄色の足環が左右にある。うろうろと歩き回っていたが双眼鏡でよく見るとカラスや猛禽類にでもやられたのだろうか、左の羽根の半ばほどにうっすらと血が滲んでいた。
小鳥の餌を入れた容器を、下から脚立で手を伸ばしパーゴラの屋根に置いた。こちらを見ながら少し遠ざかったが、ゆっくりと迂回しながら近づき、食べ始めた。時折屋根を留めているビスの脇の溜まっている水を飲んだりしていた。一段落して、羽根を嘴でなでるような仕草をし、羽根を開きながら陽をあびていた。
夕方近くに雨になり、雨の当たらないデッキの奥のドアの手摺りに避難してきた。雨は朝まで降り続き、雨垂れが跳ね返って鳩はかなり濡れた。
次の朝雨も止み陽が出てきて、濡れた羽根を嘴で梳きながら丁寧に羽根繕いをしていた。鳩の餌は無いので、取りあえずパンを細かくちぎり、米粒と小鳥の餌に混ぜて置いた。先日の餌は容器に水が溜まり食べにくそうだったが、今日置いた餌はしきりに食べていた。(後で判ったことは、パンやトウモロコシや小鳥の餌よりも米粒が一番好物のようだ。)
大分元気になったように見える。夕方近くまでパーゴラの上で休んだり眠ったり餌を食べたりを繰り返していたが、急に風が強くなり、近くのヤマモミジが大きく揺れ葉が屋根を撫でるように動く。
危険を感じたのか、鳩は少し高いデッキの手摺りに移動。暫くしてデッキに飛び降り 、うろうろし始めた。近づいても驚かず大丈夫で人間にはかなり慣れているように見える。
暗くなり始めた頃、デッキを見ると鳩の姿が無い。我が家へ帰って行ったのかと思いながらデッキのテーブルやベンチの下を探してみた。すると家の壁にピッタリ付けてあるベンチの下の支えに留まっている。少し狭いが、身を隠すには格好の場所である。
風も収まり月が出ていた。夜覗いて見たら、同じ場所でちゃんと寝ていた。
次の朝5時半頃また覗いて見たら、鳩がいない。餌は食べた形跡が無い。いろいろと家の周りも探してみたがどこにも見当たらない。快晴で風も少ない朝、回復した鳩は我が家に帰ったのだろうか。
レース鳩の協会に尋ねてみたら、足環の番号から山梨県の鳩だと判った。
(足環の番号は双眼鏡で確認し、色から2019年生まれの鳩であることも判った)
山梨ならすぐ隣、ここから約500m南は山梨県である。
レース鳩は一般的平均で時速70キロで飛ぶという。何時どこへ向かって飛び立ったかわからないが、朝食を食べながら、もう自分の家に着いているのではと悟った。
餌はその次の日の朝までそのままにしておいた。
【編集後記】
フクロウが夏の初めから鳴いています。ある日の夜あまりにも近くで聞こえるので林の中をライトで照らしながら探していたところ、コテージの上の赤松に留まっているのを発見しました。時折鳴いています。以前3羽のフクロウの子ども達が行ったり来たりしていた赤松です。その時は下からライトを当てると細い身体で少し頭を横にして私たちを見ていました。大分同じフクロウ?成長して立派な雄のフクロウになっています。しかしながら夜中や朝早くにも鳴くので必ず起こされます。遠くなら情緒があって良いのですが、十数メートル先で鳴かれるとかなりキツイですね。聞いていて思ったのですが、鳴き方には数種類あるようで、一般的には「ホッホ、ホッホホッホ」が多く、「ホッホホホホホ…」と連続で鳴くことも有り、時には「ギャー」とか「バップン」とかも鳴きます。何か意味があるんでしょうね。
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