自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第87号》2013年3月15日発行
◆減りだした鹿
◆この冬のは富士見町でも暖かいと言われているこの地区でも、4回の30センチ越えの雪と、氷点下14度という寒さを記録しました。おかげで雪かきで手はだるくなるし、コテージの風呂場の水道も凍結するありさま。やっと春めいてきましたが、まだまだ油断は出来ません。

  ◆いろいろな里山の出来事

《減りだした鹿》


今年初め、十数頭の鹿の群れが我が家の周りを餌場としていました。
10頭ぐらいの群れ、20頭ぐらいの群れ、7、8頭雌だけの群れが来ていました。

つい最近も、目の前の檜とイチイが隣り合わせになった林で子鹿も含め20頭ぐらいが夕方遅くまで葉を食べていました。大きな雄鹿は後ろ足で立ち上がりながら上手く木に前足を掛けながら高い所の葉を食べ、その下には子鹿が数頭もいて落ちてくる葉をたべていました。辺りが暗くなるまで……とてもほほえましい光景でした。

そんなある日、害獣駆除が行われるという広報が来ました。

外で雪かきをしているとき裏山の上の方から数人の男達の大きな声がしてきます。
「エィホ?!」「ホイホイ!」
その声は左右に広がっていきました。だんだんと近くなり、その声の主達が、見えるようになりました。オレンジ色のベストと帽子をかぶりった猟友会の面々。背には襷掛けにして散弾銃やライフル銃をかついでいます。

深く雪の積もった家の直ぐそばの斜面を降りながら。
「いないなぁ」「どこにいっただ?」
などと話をしています。
近くに来たので話をしました。

「上から追ってきてもあんな大きな声を出してきたら、ぐるっとまわって山の反対側に行くだけだよ。下になんか降りては来ないよ。」と、私。

「そうかなぁ。足跡の方向を見ながら来たんだけど、沢山ありすぎて分からなくなった。あっ!下にあんなに足跡がある!」と言いながら、その二人の猟師は降っていきました。遠くの4、5名は広がりながら谷の方に向かっていきました。

このことは毎年のことで、(猿追いの時も同じで)猟師達は上から来て、我が家の横を通り過ぎ、下の我が家の畑を通り川沿いに、1キロばかり離れた国道まで降りていくのです。決して山を登って戻ったりはしません。(私のそんなヒントも聞くわけがないので一寸口に出てしまったのですが)

実は、彼らが来る20分位前に、家の前の餌場に鹿達が十数頭いたのですが、急に何かを感じて逃げ、その方向がいつもと違うなとは思っていました。こういうことだったんですね。

そして、数週間後、いつもの鹿の群れがだんだん数が少なくなっている事に気がつきました。よくは数えていなかったのですが、適当に見ていても以前は20頭ぐらい。一週間前は、17頭。(これは何回も数えました)

大きな雌がいたのですが、姿がありません。2、3才とみられる(角の長さと大きさで判断)若い雄鹿もいません。そして、数日前が14、5頭でした。

昼から夕方に掛けて、時折、遠くや近くで猟銃の音が聞こえます。猟友会の人たちが乗っている車も川向こうの県道を走っているのが冬枯れの木々の間からよく見えます

必ず軽トラックが数台いて、仕留めたときには荷台に幌がかぶせてあります。

そんな軽トラが走り去るのを見ることが数回ありました。きっと、いつもの群れの誰かがそこにのっているんだと思いながら…。


【編集後記】

三月も半ばになると、家の周りや畑などいろいろな作業が待っています。
来年や再来年用の薪の移動と林からの切り出し、枝落としに間伐、キノコの菌打ち、道の整備や落葉の片付け、花の植え替え、畑の準備、外周りのペイントなどなど連休前には終わらせたいことが山積みですが、鈍ったからだには楽しいことばかりなのです。さて、どれから始めようか。
シイタケのホダ木の向側のイチイの葉を食べに来る群れの雌鹿。
イチイの葉を食べに来る群れの雄鹿。下の方は葉が無くなってきた。
すると後ろ足で立ち上がり上の葉を食べ出した。

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