自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第102号》2017年9月30日発行
◆地下の出入り口
◆建築から20年経ったログハウス
八ヶ岳の里山は、この夏、梅雨明け宣言以降、雨や曇りの日が多かったのでまだ梅雨が明けていないような違和感を受けました。雑草もすくすくと伸び、通常なら1,2回でこの時期の草刈りが済むのですが今年は、4回、5回も行っています。
畑も作物以上に、秋になっても、雑草がはびこっています。
一昨日は朝の気温が9.5℃でした。朝夕も涼しさより寒さを感じます。木々の葉はまだ緑のままですが、一気に秋に突入した感じです。


  ◆里山でのいろいろな出来事

《地下の出入り口》


先号でデッキの柱の修理をお知らせしましたが、その時に次の計画が浮かんでいました。デッキの下には、上と同じ広さ分のデッキがありましたが柱の修理の時に全て外したので空間になっています。そこの一部にに小さな小屋を作り収納を兼ねて地下の出入り口を移動させようと思っていたのです。

デッキを支える主な柱が10本有ったのですが、当時有った外からの地下の出入り口直前の一本は、構造的には問題が無かったので、外したままにしておきました。

基礎はデッキの基礎を利用できます。レベルが少し違っているので下地を少し調整するだけで済みました。小屋は約一坪、床面積は1.9m×1.9mで、高さは変形で2.0mから1.5mです。

問題なのが屋根の流れ方向です。入り口にはデッキの梁が1m位の巾で左右にあるので、壁の上のデッキ板ギリギリに屋根をつけてそこから南に流れるようにします。もう一つは約20cm太さの梁の下から屋根をつけ西に流れるようにします。この二つを上手く組み合わせて一つの小屋にします。

作業は難しくは無いのですが、屋根の作業場所が狭いというか手を入れての作業が出来ないので、屋根部分は下で組み立てて差し込んでいくというやり方にしました。

基本は簡単なツーバイ工法。スタッドなどは2×4材、床や屋根部分は断熱材の厚さ100mm分の空間を確保するために105mm巾30mm厚の杉材で作りました。

今までの入り口ドアはそのまま使用し、寒い西風を防ぐように南向きから東向きに移動しました。

外壁は、今まであったデッキ材の良いところを巾10cm長さ30cmに切り刻んで木のレンガ風にして貼り付けたり、木材木端のジャンクウッドを様々な長さに切ってモザイク状に貼り付けたりして作りました。三面とも違う表情です。

この部屋には窓が無いので、明かり取りとしてガラスブロックを縦に6個を組んで壁にはめ込みました。サイズも2×4材に合っているので意外と違和感無く
納まっています。

デッキの下の小さな風除室の完成です。PC小物や古いパソコン、ギター、アンプ、季節家電等様々な物が納まる一坪スペースです。



《建築から20年経ったログハウス》

最初に作ったログハウスは太鼓挽きのアーリーアメリカンタイプ。1987年に完成したからもう30年が経った勘定です。他の人の手に渡りましたが、先日訪れてみたら、屋根が張り替えてありました。ここの屋根はウエスタンレッドシダーシェイクという木の屋根材でした。今はガルバリウムの味気ない屋根に替わりました。

このシェイクは海外では築100年近いのものもあるというのですが、湿度の高い所では環境により20〜30年が耐用年数です。

本来は荒々しい屋根材の上にじっくりと塵や埃が堆積して苔が生えその性能を保ち、いよいよ最後は家ごと崩れ土に帰るということなのですが…。

林内に建つ家の現実は、針葉樹の落葉等の堆積が影響し、飛んできた種から屋根に草木が生えてその根が防水紙や野地板に食い込んだり、屋根の板の隙間に堆積した泥などに虫や蟻などが住み込みます。そして耐用年数内でも雨漏りが始まります。この傾向は木が多い北側や日の当たらないような場所に多く見受けられます。

富士見町の我が家でも、倉庫の北側、コテージの北側、母屋の東側の風除室などがそろそろ葺き替えの時期になります。

倉庫とコテージは赤松の林が隣接しているのでその影響だと思います。母屋風除室は東側が家の敷地にある桜の木とその向こう側が檜林です、ここも陽当たりが悪かったせいもありますが屋根勾配が人が歩けるほど緩いのと、煙突掃除の時に何回も歩いていたのでそのつどダメージを与えたことも影響したと思います。

建築(完成)年数は、倉庫が19年、母屋が17年、コテージが14年目になります。北側だけでも葺き替えの時期を迎えています。


【編集後記】

ログハウスや生活関連の取材をよく受けます。先日は今のログハウスの扱いメーカーのTALOインターナショナル創立30周年記念の冊子の依頼を受け、長く住んでいてのログハウスの感想や、外観、ログスペースや生活空間の写真などの取材撮影がありました。取り終えた写真を見ると自分の容姿もさることながら、建ててから再塗装をしていないので「しぶい」のですがやはり外観の劣化した塗装部分だけでも塗り直さなければと感じています。毎日住んでいると外までじっくりと点検することもないので、とても良い機会でした。
デッキしたの小さな倉庫。出入口も東側に移動した。外壁は3パターン。入口はジャンクウッドで横貼り。
南側はデッキ廃材のレンガ調。西側はジャンクウッドの幅広の板を張った。
築20年の角ログの我が家。
南側から。

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