1982年をふりかえって…今年の主な事件、できごと。
78%KAKEGAWA Vol.33 1982年12月号掲載
1982年にさよならを告げる12月、寒さが身にしみます。当然、懐の寒さも身にしみます。景気の風はかなり冷たく、聖徳太子は市民の懐を淋しく通り過ぎて行きます。なぜか、台風18号以来ますます不景気風がつよくなったようで…。それでも、今年の後半は台風と大祭りだけがクローズアップされた感じもするけれど、いろいろな悲しい出来事もたくさんありました。そして明るい話題も多少ありました。来年にはウン10億円もかけた生涯学習センターも完成する予定です。市民の税金で作られる施設なんだから、う〜んと利用しなくっちゃね。

ゴ〜ン、ゴ〜ンと除夜の鐘が鳴り出したら今年も終わりです。年越しそばでも食べて、思い出深い1982年にさよならしましょう。ハッピーエンドで終わることを祈ります。

さて、今年は78%が勝手に選んだ1年間の掛川市の出来事を総まとめしました。これを見れば1982年の出来事がすぐにわかっちゃうんだから、スゴイ!この雑誌を手にした方、ぜひ保存しておいてくださいね。それでは皆さんよいお年を…。
1982年 1月のできごと
1月3日 県下で今年初の死亡交通事故
午前10時頃、市内大池の県道掛川袋井線交差点で、買い物に行く途中の主婦が、袋井の法多山に初詣に行こうとして道に迷っていた若者が運転する乗用車にはねられ即死。

1月4日 大正時代の手押しポンプ登場!

市の消防出初め式が城北小学校で行われた。今年は倉真地区で大正6年に購入したという手押しポンプが初登場。当時の服装をした団員が手押しポンプの操法を披露。

1月5日 餅がつまって老人死亡

市内幡鎌の80才の老人が大好物の餅を食べて窒息死。歯が無いため普段は家族が食べやすいように切ってあげていたが、たまたま家人が留守中に大きな餅を食べてのどにつかえた。

1月6日 市内で初めての画廊がオープン!

西町に地元美術愛好家大望の「並木画廊」がオープンし、「鈴木雁・公子展」が開かれた。

1月6日 古里発見シリーズ第3集発刊

市内の植物目録で「掛川の植物」とタイトルされ、植物観察の適地や、薬用、有毒、食用野草木などを紹介し、まとめ上げられた資料集。

1月6日 主婦が踏切に座り込み即死

病弱を苦にし、ノイローゼ気味だった主婦が、新町の踏切に入って座り込み、東海道本線の普通電車にはねられ即死。

1月8日 上西郷の食品店にナイフ強盗!

ガムを買った男がいきなりナイフを店番の主婦に突きつけ、レジの上に置いてあった5万円入りの財布を奪って乗用車で逃げた。しかし、主婦の機敏な通報により1時間40分後に金谷町のガソリンスタンドで逮捕された。乗っていた車も盗んだもの。

1月11日 児童公園「こどもの森」着工

市内大池に約2万平方メートルのモデル児童公園「こどもの森」の工事がはじまる。

1月14日 陽刻の鰐口が市内遊家で発見!

遊家の農林業の山崎久兄氏宅で、応永20年(1420年)に造られためずらしい陽刻(刻字が浮き彫り)の鰐口(わにぐち)が発見された。鰐口は神社や寺院の入口などにつるされていて、打ち鳴らすもので、県下でも陽刻のものは数えるほどめずらしい。

1月15日 百人一首初心者のつどい

「掛川かるた愛好会」の主催により城北町公民館で開かれた。「百人一首初心者のつどい」は毎年行われているもので小学生も参加している。

1月17日 桜木公民館まつりが開かれる

今年は雨桜村と垂木村の合併50周年の年にあたり、当時の道具の展示も行われ、青空市場や耐寒マラソンも加わり、地域住民500人が参加。今年で四回目。

1月23日 掛川市日中友好協会が発足

日中友好の市民組織が約100人の会員を中心として発足。今後日中の交流、文化の紹介などを進め、訪中も予定とのこと。

1月24日 第27回市内駅伝大会開催

70チームが参加。高校の部で小笠農高、中学の部で掛川東A、市内一般で電電掛川A、男女混合で掛川走ろう会がそれぞれ一位になり優勝した。

1月28日 上西郷の農家で、91才の老女が水死

自宅庭にある排水溜り(縦横90cm、水深50cm)に、老女(91才)が誤って転落し水死。

1月30日 満水で土砂に埋まり死亡

地中の土管の撤去作業をしていた上西郷の土木作業員が、掘り下げた溝の中で作業中、崩れてきた土砂に埋まり死亡した。

1月30日 伊達方の大ヒイラギが大治療

県の天然記念物指定を受けていたヒイラギの木が、7〜8年前から病害虫に侵されていた。ヒイラギは樹高約8メートル、枝張り10メートル以上、樹齢400年以上。

1月31日 第10回市青年祭が開かれる:テーマは「響け若人の声よ、今あなたの心に」

市青協に参加する12の青年団によって、意見発表、演劇、合唱、作品の展示が行われた。一般の青年たちの関心は薄く会場には空席が目立った。

1982年 2月のできごと
2月3日 厳しい経済環境で住宅新築2割減
昨年一年間の市内の建設申請件数は1,049件。このうち一般住宅の新築は418件で、前年と比べて22.6%の減少した。

2月5日 報徳図書約一万一千冊市に寄贈

大日本報徳社の報徳図書館の蔵書11,095冊が市立図書館に寄贈された。この蔵書は明治から昭和初期にかけての文学書や専門書、歴史観経書などで、今日から一般公開される。

2月7日 上張で幼児池に落ち水死

上張にある長間池の西側の細道で緑ヶ丘の二才になる子どもが足を滑らせ池に落ち水死した。

2月13日 倉真地区民自主制作ビデオ完成

地域づくりのために、ふるさとの心を訴え、地域の良さを再発見してもらうために地区内の自然、歴史を紹介したビデオ「わたしたちの郷土」が完成。制作は倉真公民館調査広報部、ナレーションは地元幼稚園の先生。

2月13日 第2回掛川商工まつり開かれる

市内の55の企業や事業所が自社製品を出品。市内で生産されている製品の紹介や物産の展示即売会なども行われた。(14日まで)

2月14日 緑ヶ丘で園児はねられ即死

道路で友だち3人とボール遊びをしていた園児が、ボールを追って飛び出したところ、乗用車にはねられて即死した。

2月14日 「雪まつり」に四千人の子どもたち

市役所前駐車場に運び込まれた富士山の雪はダンプカー8台分。雪を知らない(?)掛川の子どもたちは、雪ソリや雪だるま作りで大はしゃぎ。主催は掛川青年会議所。

2月16日 生涯学習センターが起工!

北池(約3万平方メートル)を埋め立てて建設する。総事業費は23億5千万円。一つの施設としては掛川市始まって以来の最大の予算額。

2月16日 第一回将棋大会が開かれる

市福祉センターを会場とし、お年寄りを中心にして約20名が参加。主催は市社会福祉協議会。

2月18日 宮脇で自分の家に火をつける

連帯保証人となっていた知人の借金が焦げつき返済を迫られていた男が「人手に渡るくらいなら」と自宅に火をつけた。発見が早かったため、戸板などを焼いただけだった。

2月23日 粟が岳山頂に遊園地完成!

大井川から遠州灘まで一望できる標高514mの粟が岳山頂付近の南側に、約2千平方メートルの遊園地が完成。遊歩道や東屋をはじめ子どもたちが十分楽しめる遊具も完備している。

2月26日 市幼小中合同美術展が開催

市内の幼稚園児から小・中学生たちの作品857点を集めた美術展。学校間の親睦と交流が目的のため、賞は一切無いという。(3月1日まで)

1982年 3月のできごと
3月3日 簡易焼却炉を農村部に無料設置
ゴミの減量対策として、市が山間部のゴミ未収集地区約600戸に設置を終え。今後も2,800世帯に無料設置の予定。コンクリートブロック24個を積み上げるだけの簡単なものだが、生ゴミ以外はいろいろ燃やせるので設置地区では好評だ。

3月4日 県花の展覧会で市内から受賞者

県内の花を生産している農家が集まって開催され、今回で5回目。会場は静岡市。市内からの受賞者は、県知事賞に小沢直さん、特別賞に大場和夫さんが選ばれた。

3月9日 二俣線存続の標語が決定!

増客運動をPRするスローガンが一般募集され、集まった4,668点の中から三ヶ日の高校生の作品が優秀作として選ばれた。「二俣線あなたの利用で存続実現」

3月13日 マイホーム新築に市の木を進呈

この一年間に住宅を新築した市民に、市の木「キンモクセイ」が贈られた。対象世帯は350世帯。緑化推進のため5年前から実施している。

3月15日 「サークル声」と盲人会が初対話

市の広報誌をテープに吹き込んで目の不自由な人たちに届けるボランティアグループ「サークル声」と盲人会の人たち約20名が会合を開き初対話。「サークル声」がスタートし4年目にして交流ますます深まる。

3月16日 わらび座公演が行われる

全国各地をまわっている民族歌舞団のわらび座公演が行われた。今回は「めおと鍛冶」と「沖縄」の二本立て。反戦を訴えた歌舞芝居。

3月17日 大尾山・顕光寺観音祭行われる

市最北端の大尾山の頂上にある顕光寺で観音祭が行われた。ここの御神体は木の葉天狗像。

3月20日 県下初のプロパンガス爆発実験

ビニールハウスの爆発状況と6畳間のプレハブのガス漏れ実験と爆発実験が行われた。予防対策に貴重な資料が得られるため、当日県下の消防関係者らが約200名集まった。

3月21日 89才の老人が下俣で焼死

木造住宅のため火の回りが早かったのと、老人は身体が不自由だったため、布団の中でほとんど寝たままの状態で発見された。

3月22日 貨物列車に小学生はねられ即死

市内満水の阪下踏切で、自転車に乗った小学5年の男の子が急行貨物列車にはねられ死亡。

3月24日 吉岡バラ団地に米国より視察団

吉岡バラ団地は年間500万本のバラを出荷する全国一のバラ生産団地。米国では一人でこの程度の規模を経営する人も珍しくないらしいが、温室の省エネ対策に関心が集まっていた。

3月26日 市広域遺跡保存策定委員会発足

市内の埋蔵文化財をはじめ、中世から近世までの遺跡の分布状況を調査し地図化して一目でわかるようにし、開発と保存の両立を図る総合的な検討をしていこうとするもの。

3月30日 富士見台霊園に展望台完成

下俣にある富士見台霊園に丸太風の3階建ての展望台が完成。市街地が一望できるのはもちろんのこと、晴れた日には富士山も見ることが出来る。

3月30日 神代地で放火騒ぎ

放火されたのは静大教授宅。午前6時頃、床下が燃えているのを近くの主婦が発見、近所の人たちとバケツリレーで消し止めた。他にも自動車の下に火をつけた形跡が一箇所有った。

3月30日 倉真で初の「百観音祭り」開催

倉真の真砂地区にある石仏群を再発掘し、参道の整備や東屋を建て、地元の活性化の一つに役立てようと今春から恒例行事となった。この石仏群は通称「ツト山」の岩山に点々と置かれており、百観音と呼ばれ、約80体が確認されている。

3月31日 上西郷で住宅が全焼し老人が火だるまに

上西郷で電気コンロの過熱により木造住宅が全焼。一人で留守番中の79才になる老人が全身火傷で救出されたが4月2日に死亡。

1982年 4月のできごと
4月3日 東山口の民話第3集が発行される
東山口小学校の生徒による民話クラブが発行。地域に残る民話や伝統などを調査し、毎年1回発行している。今回は伝統的な家庭行事を中心にまとめられている。

4月4日 全国初のローラーフェス開催

満水にあるつま恋でローラースケートを通じ健康づくりをとの目的で開催された。当日は各地から300人のローラースケーターが大熱戦。残念ながら市内の入賞者はゼロでした。

4月4日 第5回掛川茶まつり開催!

茶まつりのメイン、ミス掛川茶コンテストで松尾町の市川あかねさんが決定。他の準ミス4人と共に、この1年間掛川茶のPR役に選ばれた。

4月6日 文芸かけがわ第2号が発行される

一般市民から作品を募集して毎年1回発行されている。今回は特選はなかったが、入選作品の小説や随筆、詩、短歌、俳句、川柳など121人の作品が掲載される。

4月6日 自動二輪の少年が袋井市国本で死亡

掛川市篠場の自動二輪を運転していた少年が、右カーブを曲がりきれず側溝に落ちて死亡。

4月8日 ピアノ調律師列車に飛び込む

市内南西郷の東海道本線下り貨物列車に、東京都大田区のピアノ調律師の男性が、病気を苦に飛び込み自殺。家出中だった。

4月9日 花まつり開催される

市仏教会の主催。今年は葉桜になってしまった掛川公園で行われた。かわいらしい稚児行列に市民の目が注がれ花見客で賑わった。この花まつりは釈迦の誕生を祝っての行事。

4月9日 突然、雨から氷りにヒョウ変!

午後4時頃雨が降っていた市内の一部で直径約4〜5ミリのヒョウが降った。この間約5分ぐらい、急な降氷に市民はびっくり。

4月14日 佐夜鹿地区で田植え始まる

小夜の中山で知られる佐夜鹿地区は市内で一番早く田植えが行われるところで、茶摘みで忙しくなるシーズン前に、今年も一番始めに田植えが行われた。

4月16日 掛川の青年が豊川市で自殺

家出したまま行方不明になっていた掛川市の青年が、豊川市の豊川放水路堤防付近で、乗用車の中で排気ガス自殺した。

4月21日 市内史跡のハイキング地図発行

題して「自然と歴史の小旅行」市では初めてのハイキングマップ。市周辺の3コース「小夜の中山」「粟が岳」「大尾山」が取り上げられている。

4月23日 伊達方で男性が排気ガス自殺

自宅の車庫の中で男の人が乗用車の中で排気ガス自殺。

4月23日 上屋敷の池辺神社が不審火で全焼

鎌倉時代に建てられて昭和9年に再建されたもので上屋敷地区が管理しており無人だった。

1982年 5月のできごと
5月1日 居尻キャンプ場オープン!
原野谷川上流にある居尻のキャンプ場が整備されて本格的キャンプ場としてオープン。広さは3万5千へ方メートル。林間広場、駐車場、17棟のバンガローと総合案内所も新設された。

5月1日 西町の交差点で少年2人死傷

大東町の少年らが乗っていたオートバイ2台が、信号無視で交差点に入り、前方を走っていた少年がカーブしたところ後続の少年が衝突、一人死亡一人重傷。

5月7日 本所で乗用車とトラックが衝突

本所の国道一号線で、トラックと乗用車が正面衝突、乗用車に乗っていただんせいが死亡。

5月13日 自動販売機の中に英国硬貨!

上西郷の菓子店のジュース自動販売機の中から10円玉くらいの英国1シリング硬貨が発見される。1シリングは約24円で、10円玉の替わりとしては損だとおもうのだが…。

5月14日 ユージンから吹奏楽団が来訪

掛川市と姉妹都市である米国のオレゴン州ユージン市から、オレゴン大学吹奏楽団の一行57人がやってきた。全米でも有名な楽団らしく、日本ツアー中に立ち寄ったもの。16日には掛川公園で野外コンサートが行われ約千人の市民で賑わった。

5月16日 ポプコン第23回つま恋本選会開催

グランプリには、愛知県岡崎市の岡村孝子さんの作詞作曲による「待つわ」が選ばれた。

5月21日 市が「考古の日」を本日に決める

市の記念行事として「考古展」を開催した。この「考古の日」は文化財に対する市民の認識を深めるために設定したもの。

5月25日 「おやこ新聞」創刊30周年!

今月号で通算812号。子どもたちを育てる新聞として全国各地から送られてくる学級新聞や文集、通信などを中心に構成されている。発行者は家代の戸塚廉さん(75才)。記念行事でソ連のグルジョア共和国の少年少女歌舞団を招き、市西中体育館で「感謝の夕べ」を開催した。

5月27日 加茂花菖蒲園が一般公開

原里にある同園は、全国一の品種1200種の花ショウブが100万株が植えられている。今年は月初めの高温のためか、咲き始めが例年より早いという。

5月29日 美容院から現金60万円盗難

袋井市久能の田んぼの用水路に通帳などが入った紙袋が流れていたのを近所の人が届けたことから盗難がわかる。盗難に遭ったのは市内掛川の美容院。営業中に奥の部屋から盗まれたもので、同店は忙しくて全く気づかなかったという。

1982年 6月のできごと
6月1日 投げ込み千円札が二件!
千円札が投げ込まれていたのは市内小鷹町と下俣の民家で、郵便受けと玄関にあったという。

6月2日 市立病院が開院以来23年振りに土足解禁

新病院移転への準備も兼ねて「入りやすく、明るく」と、壁も白く塗られて明るくなった。

6月3日 投げ込み千円札がまた一件!

小鷹町の雑貨店のシャッターの新聞受け近くの土間に四つ折りの千円札が投げ込まれていた。

6月4日 またもや投げ込み千円札!

下俣の民家の郵便受けに、千円札が2枚はっていた。これで同事件(?)は4件となる。

6月5日 小学生自転車乗り競技会開催

掛川・小笠地区の14小学校から24チームが参加。団体の部の優勝は掛川第一小学校、個人の部では同じ掛川第一小学校の鈴木真二君が優勝した。

6月6日 大和田で民家が全焼

市北部の山間部の大和田で納屋から出火して燃え広がり隣接の住宅と合わせて2棟が全焼。

6月9日 黒俣で神奈川県の青年が自殺

同所の農道沿いの空き地に、右手にカッターを持ち、左手首を切った青年(27才)が死亡しているのを近所の人が見つけた。車のナンバーから三浦市の青年とわかる。

6月11日 満水で17万円が盗難

満水の雑貨商店に腰高窓を破り何者かが侵入、店内を荒らしレジの17万円を盗んでいった。

6月17日 掛川茶振興協会が学校に茶贈呈

「お茶の消費拡大は、まず子どもの頃からなじむこと」と、昨年からはじまり市内の幼稚園から高校まで1万6千人分のお茶が贈られた。52の施設で1年間使われその量は2,700Kg。

6月19日 市営プールが一般開放

いこいの広場にある唯一の市営プールがプール開き。今年は9月5日まで一般に開放される。

6月21日 駅前道り拡幅される

駅前都市改造事業で22メートル道路に拡幅されていた駅前道り。残っていた連雀交差点西側角の民家5軒が話合いに応じ拡張延長される。

6月30日 第一回囲碁大会開催される

50才以上の市民を対象に、市福祉センターで行われた。同センターが施設利用促進策の一つとして、将棋大会に続いて行ったもので、毎年恒例の大会にしていくという。

1982年 7月のできごと
7月2日 二俣線存続協議会が総会
今年度決定事項は通勤者らの地元利用の増進、観光客の誘致などを目指した増客PR活動など。

7月2日 全国指名手配の男が仙台で逮捕

昨年10月、市内上張のパチンコ店から売上げ金286万円を盗んで逃げていた同店の住み込み従業員が、仙台市内で逮捕された。

7月7日 並木画廊で渡辺俊明版画展

浜名郡新居町の渡辺さんは日本版画協会準会員。放浪俳人山頭火の句を木版画に刻んでいる。

7月10日 島田市の女性が入水自殺

市内東山口の農業用ため池で、島田市の農業の女性(50才)が病気を苦に入水自殺した。現場は実家の近くだった。

7月11日 手織葛布教室が開かれる

伝統工芸の葛布の繊維の作り方から織り方までをマスターしようと市と掛川手織葛布組合が一般に呼びかけたもの。参加者は30代以上の女性が大半で遠くは京都からも受講生が参加した。

7月13日 「小笠山」のパンフレットが完成

可能性豊かな緑の宝庫である小笠山と題され、小笠山の自然、生物や、森林と林業、歴史などを紹介。発行は小笠山関係協議会。

7月13日 雨桜神社の祇園祭が開かれる

市内で唯一の村祭りとして行われる中才(なかっさい)の花火大会が見物。毎年7月13日に六所神社前で行われる。

7月22日 国保税が21.1%引き上げ!

一世帯平均では17,200円の引き上げ。国保税の全国一世帯平均額は99,256円になった。

7月24日 市政ガイドブック発行

市がどんなことをやっているのか、またどこへ連絡をとったらよいのかということを、わかりやすく紹介したガイド情報の小冊子。全世帯に配布された。

7月26日 婦人問題シンポジウム開催

テーマは「婦人の将来像を考える」市長ら4人を講師に、会場には500人の婦人が集まった。

1982年 8月のできごと
8月3日 交通安全指導の教諭が研修会
県下の公立高校の交通安全指導の担当教諭が68校から70人が集まり、富部にあるヤマハテクニカルセンターで研修会を行った。最近目立ってきた高校生のオートバイや自転車による事故の防止を図るため、指導に当たるならまず自分達が研修をしてからと県教育委員会が実施。

8月10日 中国浙江省茶業総合考案団が訪問

市内大野にある日坂第一茶農協に、県下入りしている中国の一行が工場見学。中国と言えばお茶の発祥地だが、同工場の機械による一貫作業化の茶製造行程に関心を示し、茶園も見たいと申し出るなど意欲的だった。

8月11日 神の助け無し、教会にドロボウ

葛川にある日本福音ルーテル教会の牧師宅から現金2万円が盗難。1時間ぐらいの留守中に、犯人はカギのかかっていない窓から侵入。

8月16日 茶手もみ競技会が開かれる

製茶機まかせの農家がほとんどの現在だが、掛川市茶手もみ保存会は、代々伝わる小笠流手もみ技術の保存と会員の技術向上のため競技会を実施している。地区別に18チームが参加。各チームには生茶3キログラムが与えられ、4時間近く掛かって手もみ茶約600グラムが仕上げられた。審査結果は、優勝が東山Bチーム。

8月19日 市立総合病院(新築)が起工

総事業費70億円。移転建設地は杉谷地区にある5万8千平方メートルの敷地。地下2階地上5階(一部6階)建て、現在の約2.6倍の広さの総合病院が建設される。完成予定は1984年4月。

8月20日 掛川コスモスが県大会で優勝

第5回県家庭婦人ソフトボール大会決勝戦が焼津市で行われ、掛川コスモスは沼津エレガンスを3対2で下し、2年連続2回目の優勝。

8月20日 東中全国中陸大会へ6人出場

掛川東中学校の陸上部から6人の選手が全国中学校陸上大会に出場。出場選手は、県下2位の100メートル記録を持つ2年生の森下淳君以下男子2名、女子4名。同中陸上部は、部員が94名という大所帯。毎年県大会では入賞者が多い。

8月22日 正道地区の春昌寺で例大祭

市北部、原野谷川沿いにある26戸の小さな集落の正道地区には約900年の歴史を持つ「子安観音堂」がある。例祭は戦前までは市民も多く集まり花火も上がることで知られていた。戦後から昨年まで寺は荒れ果てていたが、地元の青壮年23人が春昌寺修復に意欲を燃やし、昨年から例大祭が行われるようになった。花火大会は復活せず現代風のカラオケ大会が行われた。

8月26日 葛ヶ丘で連続2件の盗難

同一犯人の犯行とみられる盗難事件が新興住宅地の葛ヶ丘で発生。Aさん方では台所と居間が荒らされ現金28万円が盗まれ、約100メートル離れたBさん宅からは居間が荒らされ現金5千円が盗まれた。いずれも未明に台所の無施錠の窓から忍び込まれて室内が荒らされた。

8月27日 日坂でトラック同士が正面衝突

交通事故のメッカ国道一号線の日坂峠で111日ぶりで交通死亡事故が発生。下り坂カーブでセンターラインオーバーの大型トラックが、対向の大型トラックに正面衝突。そのまま横転し運転手は即死。ぶつけられたトラックの運転手は足をはさまれて2ヶ月の重傷を負った。

1982年 9月のできごと
9月1日 サクラ狂い咲く粟ヶ岳
標高514メートルの東山にある粟ヶ岳でソメイヨシノが狂い咲きしている。中腹から山頂にかけてチラホラと咲いている。台風や大雨が影響して葉が早く落ちたのが原因か?季節感が狂ったサクラ、現代の社会状況にピッタリかも。

9月10日 掛川4Hクラブが10周年を迎える

4HとはHand(ハンド・手)Head(ヘッド・頭)Heart(ハート・心)Health(ヘルス・健康)の頭文字。中核農家として農業の発展をめざす後継者たちの集まり。現在の会員は18才〜26才までの41名で、茶、施設園芸、酪農などの分野で自立経営農家を目指している。

9月12日 台風18号直撃で死亡者が出る

下垂木で農家の裏山が崩れ3人が生き埋めとなり2人が死亡1人は救助された。また、上内田と東山口ではやはり土砂崩れのため2人が生き埋めとなったが間もなく救助された。台風18号による被害は、死者2人、重軽傷者11人、床上浸水990戸、床下浸水1441戸に上り、道路の決壊、田畑の冠水などを合わせた被害総額は115億4千2百万円で、市制始まって以来の大規模災害となった。

9月15日 駅南で連続12台の車上狙い

市内葛川の緑ヶ丘や青葉台地域で自宅や駐車場に止めてあった12台の乗用車のガラス窓が割られ、小銭入れやダッシュボードが物色され、計4台の乗用車から現金約10万円が盗まれた。

9月16日 キジ220羽を放鳥!

県金谷林業事務所が、キジの自然繁殖を願って19年前から毎年実施しているもので、掛川市や大須賀町、小笠町の4カ所で行われ、東山口には50羽のキジが放鳥された。このキジは下田市で人工飼育された生後90日の幼鳥で、体長は30〜40センチ。

9月19日 市立病院が大幅黒字決算

今年度決算によると、市立病院を利用した患者は24万8千人、総収益は23億円、純利益は9千2百80万円。入院患者が6.7%増え、外来患者は2.7%増えた。病院側では「このままの推移で新病院のオープンにつなげたい」としている。

9月20日 バイクで転倒、そこへトラック

南西郷の市道でバイクの乗って満水の親類の墓参りに行く途中の老人(76才)が、歩道の縁石に接触し転倒したところに並行して走っていたトラックに頭を轢かれ即死。

9月23日 正面衝突で5人が重軽傷

上張の県道で大東町の青年が運転する4人の乗った乗用車と、浜岡町の青年が運転する乗用車が正面衝突し、操法が2ヶ月から1ヶ月の怪我を負った。

9月24日 市農協栗部会が「栗品評会」開催

栗の産地県下一を誇る掛川市。市内の農家70戸から出品され、優等に桜木のサンサイ農園が選ばれた。市内には約80ヘクタールの栗園があり、年間5〜6万キロが出荷されているが、今年は天候不順や台風によるキズや落果の被害が多く、全般的には出來が悪かったという。

9月28日 ブルドーザー運転中転落死

市内原里の産業廃棄物処理場で、ブルドーザーを運転し埋め立て作業をしていた、市内の環境保全会社の社長(56才)が、ブルドーザーから転落、前部のバケットに頭を挟まれ死亡した。

1982年 10月のできごと
10月2日 つつじ丘授産所が落成、開所
板沢にある市総合福祉センター隣接地に、手をつなぐ親の会が、市有地150平方メートルを借り、プレハブ平屋建て93平方メートルの作業所を建設し開所した。15才以上の心身障害者を対象としたもので定員は9名。現在通って仕事をしているのは、市内に住む20才から38才までの重度障害者で、男性3人と女性5人。

10月2日 五明地区で山車が完成

市西北部にある五明地区では、今まで小高神社の祭典日には、大正時代には個人所有の屋台を曳いており、6年前からは中古の屋台を曳いて秋祭りを祝っていたが、今年初めて自前の屋台が完成、地区内を引き回して、地区99戸の住民に披露した。

10月3日 第24回ポプコンつま恋本選会

宮崎県の女子高校2年生大城光恵さんが作詞作曲した「哀ダンサー」がグランプリに選ばれた。全国から1万5千曲の応募作品があり25曲が大会にエントリーし演奏を競い合った。

10月5日 都市改造計画で公園通り化される駅前通りから電柱が消える!

電力線と電話線は地下に埋設され、電柱がなくなった後は広々として、今までいかに街の美観を損ねていたかが一目瞭然。この後、ヒノキの角材を生地のまま埋め込む「木レンガ」舗装の歩道工事が行われ、緑の植栽や街路灯の設置を行い、完成するのは本年度末頃の予定。

10月8日 駅前通り9年振りに規制が解除

駅前交差点から連雀交差点の駅前通りが22メートルに拡幅されたのに伴い、一方通行規制の行われていた連雀交差点が規制解除された。

10月9日 大祭、台風の被害で一日短縮

今年は3年に一度の大祭であったが、台風18号による市制始まって以来の大被災のため、8日からの予定が1日短縮され9日から3日間になり開催された。大祭の三大余興の一つになっている「仁藤の大獅子」は参加を見送り、参加自粛の5町を除く34町の屋台が市街に繰り出し賑わった。この祭りは450余年の歴史と伝統を受け継ぐ市民恒例行事。

10月9日 薗ヶ谷で水害にめげず屋台完成

台風18号の集中豪雨で救助ボートが出たほど水害の大きかった市東部の薗ヶ谷で、手造り屋台が完成。地区の秋祭りは中止になったが、来年からはこの新しい屋台で地区内を曳きまわる。

10月10日 祭り帰りの老人はねられ死亡

市内領家で、地区の祭典から帰宅途中の老人が、自宅近くの市道で乗用車にはねられ即死した。老人は道路の中央付近を歩いていたという。

10月12日 家代の横穴古墳で人骨が出土

台風18号により、家代の丘陵地斜面が崩れ、横穴式古墳が発見されたが、これまでの発掘調査で頭蓋骨や人骨2体などが出土した。他にも、副葬品30点、土器類なども確認されており、貴重な資料となっている。同地区では初めての古墳発見で、6世紀から7世紀にかけてのものと推定されており、飛鳥地区の横穴古墳群とほぼ同年代のものとみられている。

10月16日 椎林地区で念願の屋台完成

東山の山間地、戸数31戸の椎林地区で屋台が完成した。台風18号のため、例年は市内で一番始めに行われる日坂の八幡宮の秋祭りが一ヶ月延期されて今日から17日まで開催される。。

10月18日 宮脇で山林が燃える

市内宮脇のバイパス近くの整地中の山林から、伐採の残り木を燃やしていた火が枯れ草などに燃え移り、切り倒してあった杉の木130本など山面2アール(200平方メートル)を焼いた。

10月19日 市内小学校陸上競技大会開催

市内16校の小学校から選手を含め約千人の6年生が参加。4つの大会新記録と1つの大会タイ記録が生まれた。

10月30日 市立原谷小学校まつり開かれる

「郷土原谷の良さを知る」を中心テーマに、今年のテーマは「衣・食・住の歴史」。1、2年生は食べ物、3、4年生は衣服、5、6年生は住まいの歴史に取り組み、児童たちは地区のお年寄りに聞くなどして調査を行い、わかりやすい劇に仕立てて同体育館で発表会を行った。

1982年 11月のできごと
11月1日 四季の花・木24種選定される
全市公園化構想に基づき、市緑化推進委員会が選んだもので、四季の木、花木、草花、果物、山野草の5部門で市民アンケート等を反映して選定。木では春が桜、夏がヤマモモ、秋がモクセイ、冬がマキ。花木では、春がツツジ・サツキ、夏がサルスベリ、秋がサザンカ・ツバキ、冬が梅。

11月2日 御殿の老松、松食い虫でダウン

掛川城御殿は国定重要文化財。この周辺に樹齢3〜400年の松の木がそびえ立っているが、5〜6年前から松食い虫に食い荒らされ、この日2本が切り倒された。かつては28本あったが現在は22本。

11月6日 掛川コスモス3回戦で敗退

全国ママさんソフトボール大会で、県代表の掛川コスモスは、1回戦を推薦勝ち、2回戦を勝ち進んだが、ベスト8進出をかけて闘った3回戦で、山口県代表の宇部レディスチームに3対0の完封負け。

11月7日 二瀬川強盗殺人事件

15年前、二瀬川で自宅に忍び込んできた泥棒っを追いかけた中学2年の男の子が格闘の末刺し殺された。目撃者も無く手がかりとなる物的証拠も少なかったことから捜査は難航し容疑者の割り出しも出来なかった。この事件は今日午前0時で時効が成立した。

11月13日 市立病院の診察券がカード化

診察券は銀行などのキャッシュカードと同じプラスチック製。業務の電算化に伴ってカード化に切替を進めている。登録式で半永久的に利用でき、登録番号で患者のカルテは整理保存される。

11月17日 遠州灘海岸で女性が焼身自殺

小笠郡大東町の遠州灘海岸の砂浜で女性が黒焦げになっているのを釣りに来た人が発見。この女性は市内北門の会社員28才。近くのレストハウスに車を止め歩いて現場まで行き、ポリ容器入りのガソリンをかぶりマッチで火を付けて焼死したものと思われ、自宅には遺書らしきものが発見された。

遠江塚供養祭が11月11日に行われた(資料提供 市村昭子さん)

11月11日に下俣にある遠江塚では、掛川城主若殿の松平定吉(まつだいら さだよし、1585年(天正13年)〜1603年12月13日)の供養祭が行われた。78%第24号の歴史探訪でも紹介したことがあるが、この松平定吉は家康の甥にあたり19才の若さで家来20余名と共に大手千年杉で腹をかき切って果てた。

「いさぎよく切腹した処に強く惹かれる」という西町の市村昭子さんは、松平定吉に非常に深い関心を寄せ、かれこれ10年近くも調べて廻っているという。松平定吉の子孫が愛媛県の松山にいると聞けば、わざわざ松山まで尋ねて行く。歴史というのはそんな風に調べていっても判らないことは山ほどあるのである。

さて、当日は午前10時頃から近所の人や関係者などが100名程集まって供養祭が行われた。朝方雨が降っていたにも関わらず、お経を唱える頃にはピッタリ止んだ。なんでも、11月11日の当日には絶対に雨が降らないというジンクスがあるそうで、何か特別の計画を立てるときにはこの日を選ぶとよさそうである。市村さんの記憶によると、昨年か一昨年の前日には大嵐だったが、当日はからっと晴れた素晴らしい日であったそうである。また、近所のお年寄りの話によると「生まれてからこの方、雨が降ったのを知らない」というくらいで、不思議ですね。
この遠江塚のお祭りは、だいぶ昔から行われているそうであるが、戦後一時中断し6年位前からまた復活した。その理由もお祭りをしないと良いことがなかったからだ。また、遠江塚内の木を切ったりすると、近所の人が亡くなったり病気になるとのことで、今でも誰も木を切ったりしないと、なにやら因縁めいた塚である。
1982年 12月のできごと
12月15日(水)原里の「おしゃがみ祭り」 

「地の神さま」というのを聞いたことがあると思いますが、この地の神さまというのは、土地を守ってくれる神さまのことである。どこの土地にも一年に一度、この地の神さまを守る行事があるようだが、この祭り方は集落によって様々なやり方がある。

原里ではおしゃがみ祭りという、ずっと昔から続いている行事があって、こういったたったひとつの風習を捉えてみただけでも、昔の人たちの生活が窺えるようで興味深い。

この「おしゃがみ祭り」は各家庭で12月15日の夕方行われる。当日は、どこの家でもお赤飯を炊き、里芋やレンコン、こんにゃくの煮付けといった料理が作られる。そして、外に祀ってある地の神さまの前にそれらを運び込み、家族全員がしゃがんだ状態で食べるのである。

まず、お酒を飲み、青木の葉っぱの上にお赤飯を載せ、それを手づかみで食べ始める。もちろん重箱に詰められた煮物などの料理も手づかみで食べる。この時立ってもいけないし、腰を下ろすこともいけない。腰を地につけずに、しゃがんだ状態でたべるのである。

昔は、田植えの時期になると、水田では腰をおろす場所も無かった。そんなわけで、一年に一度昔の開拓時代を思い出し、今を感謝しながら厳かに行われる。