銘木杉浮かし彫り「栄工芸」
Vol.2 1980.6月号掲載 
 銘木杉を使った手作りの浮かし彫り。栄工芸独自の技術により、杉の目の美しさを損なわないように細かい砂を強い圧力で吹き付けながら彫り進んでいく。(サンドブラスト技法)

材料の杉も、鳳来寺などに出向き、自分の目で確かめた原木を板に挽き、一年以上乾燥させたものを使っている。その他の種類の木でも特注で作るそうです。

 杉の木目は非常に美しく、他の木では出ない独特な味がある。「この美しさを多くの人に知ってもらいたい」と語る栄工芸の岡本さん。手作りなので形も文字も(板の規定寸法があります)自由自在。材料は杉がほとんどですが桜やひのきなども可能。制作期間は約一週間。

 用途は、家紋を彫ったり、新築祝いや引き出物用に葛布をあしらった枠を使っての壁掛けや、お店の室内外の看板にも最適です。和風のイメージがしますが、デザイン次第では近代的な店内に飾ってもかえってモダンな感じで素晴らしいと思うのですが。

 掛川市内では「江戸菊」「味園」「夜生」「魚嘉」「味の関」「甚八」「拳寿し」等に掲げてあり、遠くは浜松、焼津、豊橋、名古屋からも制作依頼があるそうです。