笛吹き名人   塚本幸一さん(75才)
Vol.7. 1980.10月号掲載
取材協力:うなぎの甚八
 25才の時から屋台笛を吹き始めて50年。それ以前は舞台笛を吹いていたという塚本さん。三代目香山(正調柳沢流)の名を継ぎ、現在塩町の杉山浴槽店の人を後継者として養成中です。生まれは袋井、兄弟が掛川に住んでいて、塚本さんも掛川に住むようになった。それからは仁藤の専属として50年間屋台笛を吹き続けてこられた。

 笛吹きは盗み芸といい、人のまねをしながら自分なりに工夫して、長い間の積み重ねでうまくなっていく。「コツさえ心得ていればいくら年をとっても呼吸が苦しくなることはない、まだまだ若い者には負けられない。」と塚本さん。

「今年も屋台にのって頑張るつもりだ。」と張り切っている。