「からだを通して地域を学ぶ」を出版   小笠社会科サークル著
Vol.70 1986.1号掲載 
小笠地区の社会科担当の先生方で結成されている小笠社会科サークルが、教科書出版会社である日本書籍より「からだを通して地域を学ぶー産業学習の進めかた」を昨年の10月30日に出版しました。

小学校社会科の授業で生徒達が生活を通じ、身近な教材で多様な学習活動を行う過程が紹介されています。実践例として掛川市倉真小学校での「お茶づくり」や「掛川の葛布づくり」や、木の町で知られる島田市の「島田の木材加工業」、「種もみの発芽から精米、農年祭までの米づくり」の4例が取り上げられていて、生き生きとした学習の様子が描かれています。

また、理論編では「楽しく。わかる学習」をテーマとして3っのポイント…

1.地域の教材化…子ども達は地域の良さと課題をつかみ、地域の人達に学ぶ中から働く尊さと生きるすばらしさを感じとっていきます。
2.からだを通して学ぶ…五感を通しての感性的認識は、事実確認をより確かなものとします。
3.学習書を使っての学習指導とノート指導…一人ひとりの考え、その子の学習の歩みが確固としたものになる。

…この3っのポイントを、実践例をあげて理論展開をしている。平易な文章で語られているので、若い先生方だけでなく、小学生を持つ親にとっても楽しく読めて参考になる学習書です。
からだを通して地域で学ぶ
ー産業学習の進め方−

B5版 182ページ 1985年10月30日発行
出版:日本書籍株式会社
著者:小笠社会科サークル
代表:松本方之
執筆者:飯田良昭(菊川町立横地小学校)
    大森 孝(島田市立島田第一小学校)
    鈴木達朗(島田市立島田第二小学校)
    高橋悦男(掛川市立倉真小学校)
    松本方之(島田市立島田第四小学校)
〈目 次〉

1章 産業学習の学ばせ方
  1.産業をを子どもの生活と結びつけて学ばせる
  2.子どもを夢中にさせる
2章 地域をふかくさぐる学習・三年「お茶づくり」
  1.「お茶」を知ろう
  2.お茶づくりの学習でつかませたいもの
  3.お茶をつくって飲もう
  4.お茶で生きる人びと
  5.驚きの持続
  6.地域をさぐり学びとる子
3章 地域をふかくさぐる学習・三年「島田の木材加工業」
  1.木都(もくと)島田
  2.かまぼこ板工場
  3.まとめ
4章 地域に根ざす体験学習・「米づくり」
  1.お米って何
  2.学習計画
  3.米づくり体験学習の展開
5章 野の草を布に織ろう・五年「掛川の葛布づくり」
  1.葛で布を織ろう
  2.葛布づくりに夢中になる子ら