掛川市議会議員選挙投票の結果
Vol.39 1983.6号掲載 
第10回統一地方選挙 掛川市議会議員選挙投票結果

中曽根政権発足後に初めて全国規模で行われた統一地方選挙の後半の市町村選挙が4月24日に行われ、新市議27名が決まった。政党別勢力分野は前回と変わらず、自民党5名、保守系無所属14名、社会党3名、共産党2名、公明党1名、民社党1名、無所属(中立)1名で、約7割が保守系議員である。ここに今回の選挙のいろいろな数字を記してみる。



当日有権者数:46,766人
●投票者総数:40,801人
●有効投票数:40,553票(無効票数:247票・切り捨て票:1票)
●投票率:87.25%(前回90.16%)

●自民党得票数:8,352票(前回:8,738票 386票減)
●社会党得票数:3,621票(前回:3,700票 79票減)
●共産党得票数:3,243票(前回:2,787票 450票増)
●公明党得票数:1,990票(前回:1,878票 112票増)
●民社党得票数:1,420票(前回:1,319票 101票増)

●最上位当選者得票数:1,990票
●最下位当選者得票数:992票

議員平均年齢:58.37才(最年少43才、最高齢72才)
(40代2名・50代14名、60代9名、70代2名)



選挙にまつわる街で聞いたお話

「掛川選挙管理委員会(選管)からお知らせいたします。4月24日は…」という放送を耳にした人も多いと思う。しかし、この放送の中で「生涯投票率を高めましょう」とか「棄権のないように」などの内容のことを放送していた。この放送を聞いていて住民は何と思ったであろうか。疑問に感じたある人はこう言っている。

生涯投票率という言葉は、いったい何なのか理解できないし、そのような言葉も存在しない。わけのわからぬ放送はしないでほしい。またなぜ、選管が投票率を気にするのか。投票するしないは憲法で保障された「主権在民」における人民の権利である。それを無視して選管の名の下で、投票率を高めましょうなどの放送はするべきではない。」

このような内容を選管に伝えたところ、次の放送からこのような言葉は削除されて、投票日のお知らせと不在者投票についての内容だけになった。しかしながら、その時の選管の対応は「この放送は、市民を啓蒙するために行っているのだからやめません。」と言ったそうだが、これもおかしな話だ。

生涯投票率というわけのわからない言葉を何の目的で使用するのだろうか。何にでも「生涯」をつければいいという安易な考え方は、真の方策がないからだと思う。また、わけのわからない説明も出来ないようなことを「啓蒙」するという選管の態度もおかしい。行政サイドで投票率を高めて、いったい何に利用しようとしているのであろうか。(それが必要ならば説明を成すべきだが。)これは放送のみでなく選挙公報にも使用されていた。次回からは、投票という市民の権利に最大の尊重を計って選挙管理員会の組織運営していってほしいものだ。