若とびの会 
Vol.10 1981.1号掲載 
新春特別紹介「若とびの会」

よくテレビや映画の時代劇を見ていると、江戸時代の火事の場面で、火消しの時、いの一番に駆けつけた組が、組の目印になる纏(まとい)を持って屋根に上り纏を振っている場面を見かける。その姿はなかなかさまになっている。あの勇壮な男らしいさに世間の女はシビれてしまう。

現在では消防車という、情緒はないが便利なものができて、そんなことをする所もなくなってしまったけれど、江戸消防の流れの伝統継承と、とびの技術、業界の親睦のため、掛川でも2年ほど前から、土木・とび関係の人達が主体になって、「若とびの会」という会が発足された。

関東地方では出初め式に、梯子乗りなどが出て盛んに行われているけど、若とびの会では、まだそこまでは行っていない。来年から少しずつ練習していこうと思っているとのこと。あれはカッコいいもんね。これから練習して、ぜひお正月の出初め式には活躍して掛川市民の目を楽しませてほしいと思います。

写真のように木遣り唄を唄いながら纏を振って歩きながら舞う。これは、結婚式や棟上げ、節句などのおめでたいときに行われるが、若とびの会では、現在はお正月に、親とびの所を回ったり、商売に関係ある所とか、会員の人の結婚式にのみ舞っている。こういう貴重なものは、これからもずっと続けてほしいと願わずにはいれらません。


若とびの会会長:岡田 勇(岡田土木社長)
掛川市水垂1203-3 Tel.2-9744