どうなっていくの掛川の都市計画は?
Vol.28 1982.7月号掲載 
掛川駅から見た22m道路
掛川駅と駅前広場
 掛川の町並みも日ごとに変わっていく。道路も広くなり商店もきれいになった。駅前から市役所に向かう22m道路も、今度の祭り前の10月初旬をメドに、完全な相互交通になる予定だ。今は時々知らずに駅からそのまま中町と連雀の交差点を通り抜けていく車もよく見かけるが、これからは堂々と通り抜けられます。こうして、都市改造計画は一歩一歩着実に進められているが、まだまだいろいろな問題を抱えている。

 一つは、駐車場の問題がある。道路が広くなって町並みがきれいになるのは良いが、都市改造が進むにつれ、駐車禁止の道路も増えてくる。消費者がいるから商店街も繁盛し、市の財政も潤ってくる道理になるのだけれども、道路を広くきれいにしてくれても、肝心な駐車場がないのでは片手落ちだ。道路に少しでも駐車しておけば、職務に忠実なおまわりさんが飛んできて、ありがたいキップを切ってくれる。苦しい生活の中から罰金ばかり払っていたのではたまらない。早い内に駐車場を何とかして貰いたいものである

 次に一方通行の問題である。交通市議会で22m道路と16m道路の交差点に信号機を付ける話が出た。それに伴って6m道路を一方通行にしたいという話も出ている。信号機から信号機の間が短いために信号待ちの車で道路の入り口をふさがれる危惧が有り、事故防止のために一方通行にしたいという事であるが、一方通行の道路に面している人たちにとっては生活に係わる問題となっている。特に商店の人たちにとって、一方通行規制になれば客が半分になるという通説もあるくらいで大変な事なのだ。

 都市計画のために貴重な土地を削られた上に一方通行の道路にされてはたまらない。最初からわかっていれば土地を提供しただろうか。削られる分を駐車場に利用した方がまだ利用価値は高い。現在一方通行なっている肴町・塩町の道路も規制を受ける時に4m巾の道路だったために一方通行になった経緯があり、一方通行を解除してほしいという商店街側の要望が引き金になって今の都市改造が進められたそうである。しかしながら、この道路についても一方通行のままになる可能性が濃いということになる。

 いまさら、交通事故の発生が心配だからと言うことでは納得できるだろうか。これだけ大きな事業をやるからには事前に綿密な調査に基づいた上で進められているはずである。安易な考えで進められているとは考えたくはない。行政サイドで勝手に変更してもらいたくはないものだ。今後、どういった展開がされていくのかはわからないが、住民の意見も聞きながら最良の手段をとってもらいたい。