うし物語
78%動物日記 その1 NO.2 1980.05

かの有名な加茂荘の入口近くに牛小屋がありました。ちょうど2頭が表に出ていてたわむれていたので、写真を撮ろうとカメラを構えたら。牛舎の中にいた牛たちが、何事かという顔付きでゾロゾロ集まって来ました。しまいには一頭残らず集まって来て「俺も撮ってくれ」と催促している様でした。よくよく見ると牛って可愛いものだなと気がつき、ワシも1頭カウってみたいなァと思っています。
因みに、掛川市では155戸の農家で、肉牛1,210頭、乳牛970頭が飼育されています。
毎日、毎日たいくつだな〜。
モ〜ウっとおもしろい事ないかな〜。
あれ?
へんなやつらが来たぞ!
おい、あんたら何しにきただ?
ねえなに?私にも見せてよ。
あの衆、何してるだぁ?
ワシにもさっぱりわからん。
何だ?!
ワシにもちょっくら見せてくれ〜。
うるさいな〜モ〜ウ、どけどけ!
ワイワイ!ガヤガヤ……。
あら、あなたたち知らないの?
78%の取材班よ!ちょっとぉ、
今ポーズとるから待っててね。
あんたたちも早く来なさいよ〜。
パチリ!(シャッター音)
僕たち、きまってる?
わたしも今、ポーズとるから
1枚記念にとっておくれや〜!
パチリ!

トントン物語
78%動物日記 その2 NO.3 1980.06
ここは小山平の養豚場。肉豚、種豚、子豚を合わせて全部で370頭を飼育している。まず種豚の大きいのには驚いた。黒い色をした種豚はまるで牛のよう…。反対に生後1週間〜10日位の子豚はとても可愛い。豚は非常に臆病な動物で、子豚などは私たちが行くと、10頭いた子豚がいっせいにピタッと立ち止まり、1頭が走り出すと後の9頭もいっせいにグルグル走り出し、またいっせいに立ち止まって私たちの方をジッと見て、また走り出すということを何度も何度も繰り返している。その仕草がなんともいえず可愛い。
ゆくゆくはこの豚も人間の餌食にされるのかと思ったら、急にトンカツを食べたくなった。(ウソです)因みに掛川市には70戸の農家が、肉豚10,495頭、子豚4,362頭、種豚671頭が飼育されています。
おう、良く来たなあ。この前西ノ谷の牛を取材したで、今度はおらっちの番じゃないかと思って待ってたんだ。待ちくたびれた〜。
おっと!ケツ礼…。これはトンカツじゃない、トンケツだよ。
ねえ、私ってきれい?
(口さけ女じゃなくて鼻アキブタだぁ〜)
ワシは牛じゃなあいぞ、間違えるな、種豚じゃ!明日も世のため人のため頑張るぞ〜お!
おい、78%取材班、おれも写してくれえ〜!(ねえ、重いじゃないの早くどいてよ。と、下敷きになっている豚の声…。)
俺たちみな兄弟。五つ子なんかに負けていられるかってんだ。バックにはまだ5頭もいるんだぞ!
柵がじゃまだなあ〜!
ちょっと耳貸してくれ。折り入って頼みたいことがあるんだ…。実はトン走したいんだが、ここから出してくれえ。取材協力するからさぁ。
私たちも、その話し一口のせてくれない?トンカツごちそうするからさ〜、ダメ?

メ〜メ〜物語
78%動物日記 その3 NO.4 1980.07
初夏、ある晴れた一日。伊達方の川上家のクローバー畑に一頭の山羊を発見!昔はよく見かけたものだが、最近はめったにお目にかからない。この春に4頭の子どもを産んだばかりなので上半身がとってもスマート。毎日乳を搾っているが、一升瓶に三本位たまるそうだ。どこからそんなに出てくるのか不思議な気がするが、山羊の乳房を見て納得。歩く時も重そうに、「よっこらしょ」という感じ。山羊の乳を一杯いただいて一言、「とっても、うメ〜ェ!」因みに掛川には5〜6頭の山羊が飼育されているとのことだが、登録されていなくて各農家でメエメエ(苦しい駄洒落)飼っているので、はっきりした数字はわからない。
あら、どなたかお客さんかしら。
いらっしゃい!私やぎのメー子。よろしくね。
今月は私を取材するの?!
恥ずかしいわ〜、帰ろうかしら…。
どうしても取材するの?こんなポーズでどうかしら?ダメ?
じゃあ、こんなポーズは?これも決まってない?
じゃあ今度はとっておきのポーズ…スタンバイOK?これじゃ決まりすぎるって?うるさいな〜
ねえ、ちょっと見て…
私の首、こ〜んなにも延びるんだから…
余分なことするなって?しつれいしました。
おいしそうなえさがあったから、ちょっと待っててねぇ〜。
う〜ん。こりゃうメ〜ェ!
あんたも欲しいの?でもやんないよ〜。
あたし子ども産んだばかりだから、お乳が重くって…。
よっこらしょと……
もう一回栄養補給するから待っててね。
後ろにぶら下がっているの乳房なんだけどどう?大きいでしょ!
一日に一升ビン3本もしぼりとられちゃうのよ。
余分なこと言うなって?ごめん、ごめん。
でも、あんたちょっといい男じゃない!
シゲキ的なポーズとっちゃおうかな…。
ねえ、今晩おひま?
冗談、冗談。
あんたなんか問題外よ。あたし、こう見えても意外とモテるのよ。
みんな、この仕草がたまんないだって…。
あら、もう終わり?残念…。おひまならまた来てね。待ってるわ。

たぬき物語
78%動物日記 その4 NO.5 1980.08

タンタンたぬきの…。今月はたぬきものがたり。たぬきというと飲食店などの店先に置いてある腹のボテーとしたたぬきをすぐに想像してしまう。だけど違うのです。本物はスマートでキツネみたいな顔をしている。八坂の有海スタンドで飼っているたぬきを取材してきました。どういうわけか他にもハクビシンや七面鳥、烏骨鶏、鶏などが一杯いました。取材中、タヌキはガタガタ震えっぱなしで良いショットが撮れず、そのためコメントにも苦労があります。
あれ?取材に来るって聞いたけど昼間来たってだめだよ!ボクたち夜行性だから、夜にもう一度出直しなョ。
狸の親子、後ろに子狸が隠れている。(タヌキはイヌ科)
バァ〜、ハクビシンです!さっきまで昼寝していたから活力いっぱい。写真?撮ってもいいよ!
ジャコウネコ科のハクビシン(外来種)
今、忍法を研究中。これが、タヌキ寝入りの術。(ハクビシンがタヌキのまねをする?)
そして、これが、ネコのまね。ニャ〜ン、ニャ〜ン。(にてないって?でもジャコウネコ科なんだよ。)
おい、坊や!あまり忍術を人間に見せるんじゃないよ。そこらでやめときなさい。監視人が来ますよ!
ホラホラ来た、来たよ。監視人のターキーが。
おい、キミたち、何をしとるのかね?取材?まあ適当に静かにやってくれ。
ブロード・ブレステッド・ホワイト種の七面鳥。ともかく大きい。
オリの中では暴れないように!ワシは忙しいのだから、静かにしていなさい。では、さらばじゃ!
さすがターキーは貫禄あるね〜ぇ。見上げるような大きさだし…。
しょうがないな〜。静かにするか。でもこの鉄格子、なんとかならないかなぁ。小泉君、教えて!