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久しぶりにアルバムを開いたら、なつかしい写真が二枚、眼にとまった。その当時の光景が走馬燈のように頭の中をかけめぐっていく。
終戦直後の当時、物資不足の折から大手町の真中の大通りを利用して「びっくり市大手発展会」と銘打って、食料品・日用雑貨・自転車・履物・衣料品のセリ市であった。毎月十五日を定期として花火を打ち上げ相対取引。セリ売りは初めは要領がわからないので、笑ったり、おこったりしたもんだが、日時がたつにつれ、活気があふれ、又人気も出てきた。
市内のお客様はもとより、菊川町・袋井市の商店街のお客様まで見にきてくれて、一時は人の混雑で交通整理に警察官が立ち入って整理したほど。(現在ではこの様な催しは各地で行っている。)この行事も十年程続いたが、物資も豊富に出まわり始めたりで発展的解消となった。
もう一枚の写真は、終戦直後の大手通りで、正月の午後のこと。玉寿し西側から大手の掛川座まで映画を見に出掛ける人の姿で、せまい大手通りは人が身動きできない程の混雑ぶりであった。当時は今のように、ラジオ・テレビ・パチンコの利用が少なかった為、盆正月の楽しみは映画、演劇の掛川座で満足していたのである。
一、大手の町は大手門
今でも残る番所跡
桔梗御紋の玄関口
サア サ イカザー
サア イカザー
大手よいとこ いよいとこ
二、大手の町は商店街
なんでも揃うよいお店
お買物なら発展会
サア サ イカザー
サア イカザー
大手良い町 買い良い店
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