菊葉祭
Vol.57 1984年12月号掲載
電撃的転換の学園祭「菊葉祭」

10月19日〜21日までの3日間、常葉学園短期大学では「菊葉祭」が行われた。静岡と浜松にはさまれて、大学間の交流が少ない常葉学園では、常に孤立してしまって毎回淋しい学園祭で終わってしまう。

そこで、今年は惰性とマンネリズムを打破して「電撃的転換」というテーマを掲げ、各クラブ、各クラスが大いに趣向を凝らして行われた。特に19日の前夜祭では、菊川町内を仮装デモンストレーションをしたり、21日の後夜祭には、県内在住のアマチュアバンドによる「コンテスタブル・ロック1984」を企画したりで、やる気だけは満々。ところが淋しいかな、まだまだ外部からの参観者が少ないのが心残りだ。


メイクもピカ1だった「キャッツ」


私達は、映画「ブリキの太鼓」を見たくて、最終日の21日に出かけて行ったのですが、残念ながら映画の上映は前夜祭の19日にやってしまったのことで見そびれてしまったのです。

ちょうど、仮装コンテストが野外ステージで行われている最中だったので、様子を覗いてみることにした。有名歌手、お化け、キャッツ、ひょうきん族等々、さまざまに仮装したチームが次々に紹介され、最後には優勝チームの表彰式も行われ、徹夜でネコのシッポや耳を作った成果もあってか、「美術・デザイン科2年のキャッツ」が優勝。

仮装コンテストの会場周辺には、学生達が作った、オリジナリティに溢れたレターセットや、絵画、七宝焼き、陶器、手芸などの作品が仮設テントのブースで販売されていた。

このほかにも、屋外には植木市やガラクタ市などがあり、市価よりも安いこともあって、なかなかの人気。


学園祭には花を添えます…だったが…


次は茶道部のお茶室を訪ねてみた。着物姿の部員がずらり並んでいるのを期待して行ったら、時間切れで誰もいない。特別に開けて貰って、着物姿の茶道部部長さんの接待でお点前を…。金券を持っていなかったせいか、茶菓子は付いてこなかった。金券をまだつかっていなかった人たちが数名一緒に駆け込んできて、隣の部屋で茶菓子を美味しそうに食べている。それを横目で見ながらコンテスタブルロック会場のある3号館へ向かう…。


ノリノリのロックコンサート


唯一の外部団体参加のコーナーで、県内在住のアマチュアバンドのコンテストが、8バンドの参加で行われた。昨日の20日は常葉学園の軽音楽部によるコンサートがあった。
「昨日は乗りまくっちゃって、また今日も演奏してみたいですね…。」と、ある部員。

私達が着いた時には、ちょうどピンボールというロックバンドが演奏中。このピンボールは、静岡のライブハウスでよく演奏しているということで、かなり場慣れしている。前の方で女子学生達が踊り始めたりして、観客が少ない割には賑やかだった。結局はピンボールが優勝した。

軽音楽部の人達は、演奏が出来なくて、とても悔しそうだったが、このロックコンサートの終了とともに、今年の第13回菊葉祭も幕を下ろした。