少林寺拳法クラブ
Vol.52 1984年7月号掲載
男子学生のいるクラブ

常葉学園短期大学の少林寺拳法クラブは、男子5名、女子12名の部員で構成されている。常葉のクラブ訪問の取材をしていて、初めて男子学生に出会った。ここでは美術・デザイン科だけが男女共学となっているので、殆ど女子ばかりの中に少数ですが男子学生もいます。

少林寺拳法クラブは、昨年出来たばかりなので、まだ四国にある少林寺の本部に登録がされていない。そのため、現在は浜岡、榛南道院の拳士として活動している。榛南道院の先輩が教えに来たり。出向いて教えて貰ったりしている。また、静岡大学とも少林寺憲法の姉妹校として合同練習を行うこともある。


自分を拠り所とできる人間になれ


少林寺拳法というのは、禅宗の祖である達磨大師が、門下の僧に心身の鍛練をするために教えた格闘技と言われている。人を頼ることではなく、まず自分自身を確立することから始まる。だから、柔道や空手のように、相手に勝つための練習をするのではなく、精神修養のための修業だから、勝敗を決める試合というのは一切しない。これは、未だに受け継がれていて、試合の代わりに演舞が行われる。


自分の身を守るために入る女性も…


入部する動機はいろいろで、身体を鍛えるためや、己の弱いところを直すため、女性では護身のために入ってきた人もいる。中には「少林寺」という映画を観てから興味を覚えて入った人もいるという。
少林寺拳法は力より技を必要とし、身体の柔軟性が問われる。だから女性でも意外に入りやすい面を持っている。だいたい1年で初段が取れ、2年で二段くらいまでは取れるそうだ。
今後は部員を増やして、ずっとこの学校にこのクラブが残るようにしておくのが今の部員たちの願いでもあります。どんなことでも、クラブを立ち上げて、一から伝統を築き上げることは大変です。頑張ってください。