野球チーム ALLWAYS
Vol.64 1985.7月号掲載 
負け知らずの野球チーム

 
昨年7月に結成したばかりの野球チームALLWAYS(オールウェイズ)は結成以来一度も負けたことがないという、なんと悪運の強いちーむである。17名中8名が野球経験者であるが、経験者ばかりが出場すると内輪もめが起こるので、全員が出場できるように組んでいるとのこと。全く野球をやったことのない人も含まれているのに、この強さはどうしたことか。「負け知らずなので、負けたときの悔しさがわからない。」と宣っていた。

 相手チームを選ぶときは、野球連盟に入っているチームなら、できるだけC級を狙っているとのことなので、勝つ確率も高い。(一度だけB級のチームと試合をしたが「もちろんこの時も勝った。)しかも、ビールを賭けたりしてるものだから酒好きのメンバーは益々張り切ってしまう。このチームに勝つためには、試合を挑まれても、ビールの賭けはしないほうが良さそうだ。

目指すは全国大会

 
今年は日産で主催している「ニッサン・グリーンカップ」に初出場。ここでも運にまだ見放されていなかったと見え、最初から強敵にぶつかったにも関わらず、地区予選で見事優勝。県大会に出場できる資格を得た。しかも、県大会の1回戦もすでに勝ち進んでおり、これからの試合が見物である。全校大会に出場出来るようになれば「運」は本物である。

 県大会の1回目では、準決勝まで行ったという強豪、金谷のエンタープライズチームと当たった。先に点を取られてしまい、半ば諦めていたところ、6回(7回しかない)で、いつも打ったことのないキャッチャーの原くんがホームランを打って逆転勝ち。このチームは強豪のチームと当たると、最後の土壇場で逆転勝ちになることが多いという。メンバーも「なんで勝てるだかやぁ」と、勝っていることに半信半疑でいる。ニッサン・グリーン・カップは、県大会で3位までに入れば全校大会に出場出来る資格が得られる。地区代表として、ぜひ頑張って貰いたいものである。(後7試合残っている。)

入部を希望する人が続々と

 
さて、チーム名のALL-WAYSというのは「すべての道」という意味で、このカッコイイ名前の名付け親は、チームの相談役兼ライト(滅多に球のこないところ)を受け持っている小澤浩之くん。どちらかというと三枚目揃いのこのチームには、相応しくないという声もある。

 しかし、全員が同じ年齢ということでチームワークはバッチリ。上下の隔たりがないので何でも言いたいことが言えるし、全然知らない者同士でも年が同じだとすぐに融け込んでいけるという面もある。楽しいチームのせいか、入りたいという人が続々とやってくる。みんな入れると現在のメンバーの出番が少なくなってしまうので、もう1チーム作ろうかなという話も出ている程だ。

 最初のピッチャーが忙しくてあまり出られなくなったので、途中でサードをやっていた榛葉くんに交替。冗談半分に「ピッチャーをやらないかあ」と言ったのが間違いの元。むきになって練習をし出し、カーブを練習したりシュートを練習したりで他のメンバーは唖然。そのままピッチャーの座を離さなくなってしまったそうです。しかし、グリーンカップでの功績は大。

ハデハデのユニフォーム

 
ALL-WAYSは現在野球連盟には入っていない。今はまだ皆で楽しくやらばいいじゃないかということで、気軽に野球を楽しんでいる。しかし、行く行くは加盟するつもりでユニフォームも揃えた。上が真っ赤に紺の文字、下がシルバーで作るつもりでいたら「こんなユニフォームではだめだ」と連盟からクレームがついた。仕方が無く、上は紺地に赤い文字を入れることにした。ロサンゼルスオリンピックをテレビで見ていたら、日本代表の野球チームが、紺に赤い文字の上着、下がシルバーのユニフォームを着ていたそうだ。「なんだ、俺たちの真似してるじゃないか」と思ったそうであるが、第三者が見た場合、どっちが真似したように見られるかが問題である。


メンバー(敬称略)
平出和久(監督・センター)・榛葉雅美(キャプテン・ファースト)・小澤浩之(相談役・ライト)高塚貴久世(マネージャー)・早瀬剛(ファースト)・鈴木聡(セカンド)・中村修二(セカンド)中島康雄(シュート)・藤田和久(センター)・原 清(キャッチャー)・村松毅(レフト)・平尾行由(サード)・角皆安秀(ピッチャー)・鈴木建久(サード)・杉山重幸・大場欽也