スゥイング・フェイス・オーケストラ
Vol.51 1984.6月号掲載 
期待を裏切る様なことになったら、ゴメン!

 
「スゥイング・フェイス・オーケストラ」のメンバーである大庭辰雄さんは、実は4月号で紹介した「オレンジ・ジャズ・オーケストラ」のメンバーの一員でもあります。4月号でオレンジ・ジャズ・オーケストラがメンバーを大募集したところ、意外にも応募者が有ってビックリ!たった一人だけでしたが…。いつも色々な形で呼びかけているにもかかわらず全然集まらなかったそうです。それが図らずもたった一人の応募者があったために、「スゥイング・フェイス・オーケストラは地元掛川のバンドでもあるし、きっと大勢の人が集まってくれるのではないか…。」と、大いに期待を掛けられてのサークルレポートとなりました。(期待を裏切る様なことになったらどうしよう…)

ジャズに転向したためにメンバー不足に悩む

 
スゥイング・フェイス・オーケストラの元祖は、日本楽器掛川工場に勤めている人達で結成され、初めはエレキギターから始まりました。ジャズに転向するときに、最初にぶつかった難関が人の問題でした。練習が会社の施設を利用していた関係上、会社の中からメンバーを探さなければならなかった。新バンドを組むに当たって、最低17名の人員が必要となった。そこでメンバーが手分けをして会社内での勧誘を試みた結果、どうしても人数が揃わない。「それならいっそ外に練習所を見つけて広い範囲から集めよう」ということになった。

 最高でぎりぎりの17名が揃ったこともあったが、やめていく人も出たりで、現在は12名のメンバーで活動を続けている。未だに人の問題が尾を引いているのである。

 掛川生涯学習センターが出来てからは、リハーサル室を借りて練習に励んでいるが、それ以前は農協の南西郷支所を借りて練習をしていた。この時は仕事の関係などで3人くらいしか集まらないことが度々あって、一部の人達は悲惨な思いを何度も経験してきたのである。しかし、練習をやめてしまうと、とにかく人が集まっても集まらなくても、根性で練習を続けてきた。その甲斐があってか、現在もなお、こうして続いているのです。現在残っているメンバー12名は、本当に音楽を愛している人達なんだろう。ジャズ関係のバンドは菊川にもあるし、磐田にも2バンド有る。「掛川にだって、こういう音楽を目指すバンドが一つくらいあってもいいだろう。」と、残された人達は精一杯頑張っているところです。

裸のつき合い

 
スゥイング・フェイス・オーケストラの活動は週一回火曜日の午後6時30分〜10時まで生涯学習センターのリハーサル室で行われる。しかし、バンドの練習だけでなく遊びの方も多いに励もうと、居尻のキャンプ場でバーベキューパーティを開いたり、今年の夏にも近くの施設を借りて合宿も企画している。これは、大所帯になればなるほどチームワークの良さが要求されるからだ。一泊して一緒に風呂に入ったりして裸のつき合いを実践することによって、仲間意識を高め、和気あいあいとした雰囲気を作るように努めている。

音楽を愛する人、仲間に入って

 
「やってみてもいいな」と思う人がいたら、ぜひ練習風景を覗いてみて下さい。初心者でも高校生でも、諸手を挙げて大歓迎します。未経験者や自信の無い人でも「みんなで一緒にレベルを上げていこう」というメンバーの優しい言葉に励まされてきっと自身がついてくることでしょう。

 今のところ、「何年後になるかわからないけど、いつかきっと静岡県のビッグバンド連盟に入りたい。」というのがメンバー全員の目標。ビッグバンド連盟に所属しているグループはかなりレベルが上だし、人数も17名以上でないと登録できない。そのためにはどうしてもメンバーが必要なのです。特にトランペット、ドラム、サックス、ギター奏者を募集中です。


メンバー(敬称略)◆大庭辰雄(代表・トロンボーン)・内田富雄(サキソフォン)・高橋美政(サキソフォン)・中山雅弘(サキソフォン)・長谷山忠弘(サキソフォン)・松浦保夫(サキソフォン)・県秋男(トロンボーン)・鈴木悦二(トロンボーン)・杉山雅宏(トロンボーン)・岩堀清美(ピアノ)・落合康代(ピアノ)・伊藤雅一(ベース)