OFC オフロードクラブ
Vol.37 1983.4月号掲載 
味わってみなきゃわかんないモトクロスの面白さ!

 
OFC(オフロードクラブまたは振られた男のチームとも読む)は、昨年の秋に結成されて、ATC、タイムトライアル、林道ツーリング(実際にはまだやつたことがない)などの活動をしているチーム。メンバーは世間一般では青年と呼ばれている人から中年までの10名で構成されているんだけど、当人達は全員が、少年または青年と思い込んでいるようです。

 モトクロスは、主に前浜とか天竜川の河川にちょっとしたコースがあるので、そこで週1回(日曜日)に練習をしているんですが、普通モトクロスというと、山あり谷あり河原ありの自然を相手に走り回るものなんだけど、OFCのメンバーはまだあまり上達していないので、せいぜいコース内を走り回る程度。中には、「ジャンプなんか絶対にしないよぉ、あったり前じゃん、恐いもん。」と言う人もいる位だから、たいしたチームではなさそう。(モトクロスの魅力って危険にさらされているから面白いんですよね)ただし、中には5メートルくらいは軽〜くジャンプする人もいるそうだから油断はできないぞ。

 さて、メンバーの中で一人を除いては全員がバイク歴10年以上というベテラン揃い。特に郵便局にお勤めの浅原さんと谷沢さんは、毎日乗り回しているんですよ。(但し配達用の原付ですが)

 これからのチームの目標は、レースに出場できる人を4〜5人養成すること。運悪く選ばれた人は、全国のレースに出場して賞金を一杯稼ぐという重い責任を背負わされることになるのです。その他の人達は、マネージャー兼応援団として、そのおこぼれを頂戴することになるんですね。そのため、全員涙ぐましい努力をしているんですが、中には賞金のおこぼれを貰うつもりであまり努力していない人もいるんですね。当然先ほどの「ジャンプなんか絶対にしない。」と言った榛村さんもその内の一人であります。

転んでも心配無用のATC(オフロード専用3輪バギー)

 
OFCはモトクロスの他に、ATCもクラブ車として2台保有しているんですが、この車は1台26万円もするんだそうです。ATCというのは、主にアメリカの牧草地などで走っている3輪車なんだけど、日本では、砂浜とか造成地の柔らかい土地にコースを作ってタイムトライアルなどをして楽しんでいる。普通の公道では、カーブなどでハンドルがとれなくて危険なので乗ることはで禁止されています。

 バイクはバランスの乗り物だっていうことはだれでも知っていることだけど、このATCは特にバランスの取り方が難しいのです。砂浜などの柔らかいところを走るから、タイヤを柔らかくしてあるんです。跳ねるからヘタな人はよく転ぶんです。だけど心配はご無用、砂浜だから転んでも痛くないんですね。スピードは普通の人なら時速40なんだけど、上手な人は80〜90km位は出るということです。

免許がなくても乗れるから新メンバー歓迎!

 
今までOFCの活動場所は、海の方ばかりだったんだけど、これからは山の方へも遠征していきたいそうです。4月か5月には、いろんな林道を通って長野県の方へツーリングする計画もあります。そして、現在はモトクロスもATCも乗りこなせるように練習しているだけだから、是非新しいメンバーにも入ってもらいたいそうです。

自動二輪の免許がなくても、練習場なら堂々と乗れちゃうんです。(ツーリングの時には自動二輪の免許にない人は自家用車で荷物運び)女性の方でも簡単に乗りこなせるそうですから興味のある方にはお勧めしちゃいます。(女性のレースもあります)これから夏にかけて絶対にバイクの季節ルンルン気分でアクセルをぐりぐり。
        

◆中村さん(会長)
向こう見ずなんだけど、一番上手い。5メートルのジャンプもなんのその。

◆塩沢さん
年の割には上手いと定評があるが、時々無茶をして怪我をする。

◆谷沢さん
口やかましい。

◆後藤さん(兄)
無精だけど優しい。

◆後藤さん(弟)
バイクの設計をしているのでいろいろ知っているハズなんだけど、メカに弱い。乗り方も上手くないし唯一の取り柄はカッコイイこと。

◆早川さん
写真が好きでバイクそっちのけで写真ばかり撮っている。

◆小林さん:若いだけあって元気いっぱい。勘も鋭いので将来有望。

◆榛村さん
免許は持っていないけどお金が出来たら取りに行く予定。「ツーリングの時は荷物を車に載せてだけど、道無き道を走る時は、仕方が無いので先で待っています。淋しいのでぜひ免許のない人求めます。」

◆浅原さん
モトクロスよりもトライアルが得意。「こんな崖なんだ崖」とエッチラオッチラ登っていきます。