雪かきのあれこれ

冬の生活編-2

 降る雪にも時期によってサラサラしたものからベットリとした重たい雪まで種類もいろいろ。
原村は標高が高く気温も低いせいか綺麗な星形をした雪が多く、黒い紙で受けると肉眼で美しい結晶を十分見ることが出来ます。
樹枝状のこのような形の結晶は、水分の多い-15℃の大気中で生まれて降るといいます。
この条件を少しはずれただけで、まったく異なる形の雪片となるというので、綺麗な星形をした雪を見ることができるのは貴重な体験です。
しかし観察ばかりしているわけにはいきません。生活通路は確保しなければなりません。駐車場や裏道に出る通路や薪置き場にいく通路などの雪かきが必要になります。
2001年1月20日に車が埋まるほどの60センチの降雪があつた。
●少ない雪は「竹ぼうき」と「雪はね」
 冬の時期、普段は軽くてさらさらした雪で5〜10センチぐらい積もります。その時は庭掃除用の「竹ぼうき」が役に立ちます。通路ぐらいならあっという間に終わってしまいます。雪を数カ所に掃き溜めておき、あとで「雪はね」で除雪すれば完了。この作業は気温の上がらない雪の降った日の夜か、次の日の朝がベスト。そうしないと融けた雪が凍り地面がアイスバーン状態になり滑って危険。その場合は砂(墨の粉でもよい)を凍った面にまいておくと大分解消されます。
少ない雪のときの雪かきの定番道具「雪はね」(左)と竹ぼうき(右)
●多い雪は「雪押し」と「ママさんダンプ」
 日本海側のような大雪はめったに降りませんが、毎年多いときには一度に50〜60センチ位積もることもあります。気温が低くて軽い雪なら「雪はね」で十分ですが、重い雪だと腕が疲れてきて太刀打ちできません。そんなときに活躍するのが「雪押し」と「ママさんダンプ」。
 この「雪押し」は幅50センチのカナダ製。強力な樹脂で出来ていて、すり減ることはあっても割れることはないようです。ベトベトの雪でも楽々除雪できるし多少凍った地面でも氷をはがしながら押すことも出きる。(ただ問題はスコップの様に雪を投げられないこと。)
 「ママさんダンプ」は幅が60センチで「雪はね」の6倍くらいの除雪能力がある。使い方はただ雪が一杯になるまで押して歩くだけ。スチール製で丈夫なのだが下に雪がないと思うように滑ってくれない。また、雪を捨てる場所まで通路を最初に確保してから行わないと雪の捨て場に困ることがある。除雪跡もかなり大雑把なので二度手間になり後が苦労しますがとりあえずの通路確保には有効です。
ベランダの雪落としにも最適な「雪押し」(スノープラウ)
「ママさんダンプ」は商品名なので正式な名称はわからない。
●凍った雪は「アルミの平シャベル」
 積もった雪をそのままにしておくとだんだん締まってきたり氷状態になってきます。こうなると「雪はね」では刃が立ちません。そこで登場するのが「アルミの平シャベル」。雪を四角に切るように左右と奧に上からシャベルの先で突き、その下にシャベルを入れて持ち上げると上手く雪の塊が取れます。数年前はこの塊を積み上げて雪洞をつくりました。シャベルは軽いので作業性も良く金属なので耐久性にも優れています。(アルミのため使っている内に先が内側に巻いてきますがグラインダーで削ればわけなく取れます。)また雪のシーズン以外でも土混じりの落ち葉やカラマツの葉を一輪車に載せるときや薪ストーブやボイラーの灰(畑にまく)を袋に詰めるときなどに重宝します。
シャベルもいろいろ使ってみたがアルミ製(右)のものが一番良い。先に金属加工がしてあるものは(中央)角度がわるく作業性に欠ける。左のものは先が一日で割れてしまい使い物にならなかった。