自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第92号》2014年8月24日発行
◆森林整備がはじまりました
◆ロケットストーブのこと
猛暑が続いた後、大型台風に見舞われ天候不順が続き大雨が繰り返しやってきました。ここは幸いにも大きな被害は無かったのですが全国各地で台風や大雨の被害が出ています。被災に遭った皆様、心よりお見舞い申し上げます。


  ◆いろいろな里山の出来事

《森林整備がはじまりました》


以前からお伝えしていました裏山の森林整備が7月20日から始まりました。

この山は約8ヘクタールの林があるようです。一部は地主の承認が得られず整備されませんが7.6ヘクタールが間伐されるそうです。

殆ど赤松林で、我が家の前は檜林が広がっていますが、ここも間伐の対象になったようです。手前はそこの地主の意向で私がちょこちょこ間伐や整備をしていたので良いのですが、隣の林は密生して昼間でも薄暗い林です。ここが間伐されればとても気持ちの良い林になるでしょう。

今までの山道も左右奥に倒木があり、数十年手入れがなされていないと言うことです。実際、風や雨の強い日には枝が落ちてきたり木々のぶつかる音が響き渡り不気味な様子です。

6月頃から森林組合の担当者と打ち合わせをして我が家廻の伐採の期間を決め、隣のコテージの繁忙期の7月半ばから8月後半は避けて貰い、裏側の離れた場所での伐採にしていただきました。

最初に行うのは下草刈り。

強力な草刈り機で行うので、4、5センチぐらいの太さの灌木などはものともしません。2週間ぐらい裏山全体を行っていました。陽のあたる側は草や竹笹に覆われていますが、少し奥に入るとほとんどありません。また、林の中も暗いので草も殆ど無いので、手前だけでも刈ると、鬱蒼としていた林がすっきりし、見通しが良くなりました。

次は搬出道路の整備の様子。

今まであった道は2メートル位の幅なので山側を削って4メートル位に拡張されました。チェーンソーの音が林に響き渡り、暫くしてバリバリ!ド〜ンと地響きが聞こえてきます。そして重機のエンジンが掛り木を移動していき、約4メートル位に切りそろえて積まれていきます。

数回この作業をしてユンボで左右を削りながら作業道を作っていきます。見ていたら、一人で作業しているのです。3人の作業員がそれぞれ別の場所で木を倒して、重機で移動させ道を作っているようです。

8月の中頃、様子を見に徒歩で一周してきました。まだ作業道を作っている所の伐採最中でしたが、赤松の倒木だらけだった林はかなりすっきりして、向側の景色が見えるようになっていました。

作業道、今までそこにひしめくようにして生えていた太い赤松が伐られただけでこんなにも山全体が明るくなるとは、少し意外でした。山中腹まで入れる道が5本ぐらい出来ました。これから、本格的に搬出間伐作業が始まるのですが、どのようになるのか注意深く見守っていきたいと思います。


《ロケットストーブのこと》

大分前から気になっていたロケットストーブですが、暇を見つけて作ってみました。多くの方々はドラム缶やペール缶などで作るようですが、私はあまり使わなくなった屋外料理用のファイヤーコーナーの一部を利用して、そこに積んでいた耐火レンガを利用して「ロケットストーブもどき」を作ってみました。

作りは簡単です。

中央に1個分の空きを作り4個のレンガで囲みます。手前は焚口になるので空け、その左右1個づつと後ろに2個置きます。後ろは左右に半分づつはみ出る格好になります。これを同じようにもう一段積みます。

3段目は手前から積み始めます。レンガの長手方向を手前に左に置きます。開口部の上なので2段目のレンガに少し掛かるようにします。そして、反時計回りでレンガを積み、中央がレンガ半分空くようにします。

4段目は右から始め、時計回りに積みます。このようにして5段目は反時計回り、6段目は時計回りで積みます。これで、よく見かける、焚き口と煙突が出来ました。

次ぎに焚き口の工夫です。

焚き口の左右に1個づつレンガを縦にして薄い方を手前にして置きます。その手前にレンガを横にして焚き口を塞ぐように2段重ねで置きます。これで焚き口が上になりました。

実際に使ってみる。

焚き口に段ボールと新聞紙を丸めてスターターにし、火を付けました。火と煙が焚き口から昇ってきます。その上に、短い細い枝を数本、板を薄く割ったものを入れて団扇で扇ぎました。

空気の流れが煙突方向に変わり、ゴーゴーいいながら薪が燃えはじめました。数分後、薪に完全に火がつき焚き口から空気を吸い込みどんどん燃えます。今度は35センチの長さの枝を焚き口に縦に数本入れます。空気の引き込みが良くなったので、煙突からは既に炎が上がっています。長い薪は自然に燃えながら下に落ちていきます。また薪を追加します。

これだけではもったいないので、煙突の上に半割レンガを3個置き、その上にお菓子の大きな缶の蓋を置き、ヤカンをのせました。水は1.9リットル。直火だと湧くのも早いのですが、ヤカンが煤で黒くなるので缶の蓋を置いたためか沸騰するのに45分ぐらい掛かりました。

今回使った枝は、1、2センチぐらいの太さで長さは35センチのものが約50本。冬以外にはあまり使わない小枝ですが、我が家の廻には大量にあります。

本体はレンガだけでなくとも、U字溝や土管などとの組み合わせも良いですね。


【編集後記】

今年の夏の畑は珍しく動物たちの被害が少ない。猿は数回現れただけで被害は僅か。鹿も十数頭の群れがウロウロしていて、一度大豆の葉を一畝食べられたがその後は畑には来ない。今までは食べられるのを予想して、余分に苗を植えていたので被害がないとなると収穫が倍以上になってくる。特に、茄子、ピーマン、トマト、胡瓜、ジャガイモなどは昨年の倍以上だ。害獣脅し用の花火も使用回数がグ〜ンと減った。まだいつ現れるか安心は出来ないが、来ないとなると少し寂しい部分もある。
下草が刈られ、重機が搬出路を作りながら登っていく。
道の両側には4mに切りそろえられた赤松が積まれていく。
材料さえあれば簡単にできるロケットストーブ。

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