自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第73号》2010年12月24日発行
◆いろいろな里山の出来事(もしもこの冬大雪になったら)
◆もう師走です。今回で今年最後の発行になります。発行回数が少なかったのですが、この一年間ご愛読有難うございました。来年もよろしくお願い致します。


  ◆いろいろな里山の出来事

《もしもこの冬大雪になったら》


今年の冬は暖かく過ごしやすい感じですが、こういう年は雨も多く気温の低いときには大雪になる可能性が高いという予想がでています。今の北海道や東北地方のドカ雪や大雨はその兆候かもしれません。

長野に来て24年。その間に数回大雪の経験をしました。この暖かい今冬の始まり、なにかその時と同じような感じがしています。

以前住んでいた標高1500mの原村では、冬には根雪になります。低気圧が来るたびに雪嵩が増しては融け、この繰り返しで常に30〜60cmの雪がありました。
もちろん生活道路は除雪してあるので不便はありませんが、メイン道路に行くまでの道は殆どアイスバーンです。
気温はマイナス10度前後。低いときにはマイナス20度近くまで。時には車の燃料の軽油までが凍ってしまいました。

その点、富士見町の家は標高800m位なので雪に閉ざされることはめったに有りませんし根雪になるようなこともこの十年間ではありません。気温も低くてもマイナス10度前後、普段は0度からマイナス7度の間くらいです。

4年ぐらい前、降雪で停電になったことがありました。かなり湿気った雪が電線や赤松の立木にも付着するように積もり、その重みで木が折れたりたわんだりして、送電線に架かりその撤去のために停電になりました。作業は半日以上夜までかかったのでその間は電気機器は使えません。

冬の停電生活で最初に困るのは、水道。次ぎに凍結防止帯。仕事でなら、コンピュータとWEBに繋いでいる電話機器で、ノートブックもあるけど3時間ぐらいしか持たないし、コンピュータ関連は全滅です。

生活面に絞ってみると、照明やテレビなどは不便さを感じませんが、水道が一番困ります。井戸からポンプで汲み上げタンクに入れて、そこから宅内給水ポンプで蛇口まで給水する方式なので、井戸からの給水はなくなりタンク1000リットルの水で賄うしか有りません。

非常用の1500wの発電機があり、とりあえずは給水ポンプを作動させることで水は蛇口からでます。風呂は灯油ボイラーで、着火には電気が必要になるのでお湯は出ません。トイレは汲み取り式の簡易水洗で1回に洗い流す水の使用量はコップ一杯ほどなのでトイレに関しては安心できます。

凍結防止帯(ヒーター)も便利なようですが、電気が来ないとなるとその代わりの作業が必要になってきます。
外気温がマイナス4度くらいで水道管が凍り始めます。凍結防止帯は2〜3度で効き始めますが、それでは勿体ないので、そのヒーターにさらに温度センサーの入った装置を付けマイナス3度くらいで作動するようにしてあります。

各蛇口に繋がる配管には、外に水抜きのバルブが付いています。一箇所の家も有れば我が家のように10箇所以上有るところもあります。
これを閉めれば配管の水が抜け、水道管が凍ることはありません。凍結防止帯が効かない時にはこの作業が必要になります。これも大変です。

幸い、暖房は薪ストーブがあるので暖房は心配要りません。また、調理などはプロパンガスなのでこれも安心です。

大雪にならないことをひたすら祈るだけですが、自然のことは解りません。一週間も停電になったらかなり困りますが、数日ならとりあえずは生活できるのではないかと思っています。


【編集後記】

今年も数日で終わりますが、この不景気には参ります。仕事をしても相応の見返りもなく、経費も出ないことが多くなりました。デザイン料はどんどん削られ4分の1ぐらいにまで落ちています。いまお付き合いしているところでも、静岡や岐阜など地方の方がデザインの評価は高いのでまだ良いのですが、東京や大阪など大都会ほど印刷も含めその安売り傾向が強く、弱肉強食の価格競争になっています。これから先どうなるのか判りません。来年は陽が当たって欲しいと願って止みません。それでは皆様良いお年をお迎え下さい。

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