自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第50号》2008年2月17日発行
◆見慣れない鳥が増えました。
◆甲斐駒ヶ岳と八ヶ岳
◆今月は雪降りの日が多いのですが、今年は冬の気温が低いためいつもは重い雪が、さらさらとして軽いので除雪も苦労ではありません。しかしミゾレのような雪も降るので、そのときは重くて苦労します。いま、家の周りは除雪で集められた雪が方々で山になっています。



  ◆見慣れない鳥が増えました。

昨年暮れから、冬の時期にこの辺では見かけなかった小鳥が来ます。

その壱----ゴジュウカラ

ゴジュウカラをここ富士見で初めて見ました。以前住んでいた標高1500メートルの針葉樹林では普通にいたのですがこの800メートルの里山で見たのは初めてです。落葉広葉樹林帯なので普段いてもおかしくはないのですが何故か、ここではいませんでした。或る説で言うと、針葉樹林帯にいるのはちょっと普通ではないようです。しかしながら、今まで数十年間、ゴジュウカラは針葉樹林帯でしか見たことは有りません。

その弐----椋鳥(ムクドリ)

我が家の裏山の向こうの集落には集団で居るのは分かっていました。ここに来る十年前から観察していた鳥です。冬は、数十から数百羽の群れで柿の実をついばんでいたのを何度となく目撃しています。
不思議なことに、このムクドリの集団は、いままでは我が家までは来ませんでした。しかし、年始め直ぐに、1羽が我が家の窓ガラスに激突しました。不幸にも今年初めての鳥の事故死です。外にはまだ他にも仲間が5〜6羽飛んでいました。テリトリーの拡大でしょうか、それとも増えすぎたのでしょうかよくわかりませんが、移動しはじめたのは確かなことです。

その参----ルリビタキ

オスが瑠璃色をしていて良く目立つのでわかります。夏には遠くの山梨方面の山から囀りを良く聞くので近くにもいるな〜と思っていたのですが家の直ぐ側、しかも間近で見たのは初めてです。ここ数日は見かけなくなりましたが、冬にこんな山中にも来るのが奇妙にも不思議でなりません。


   ◆甲斐駒ヶ岳と八ヶ岳

今年になり、はじめて近くの県道を散歩しました。
県道と言っても道幅が3メートル。県道とは名ばかりで普通車のすれ違いすら出来ません。幸い、軽トラックの地元の農家の人たちが主に利用するのでそれほど困ったことにはならないようです。

ここ数週間雪が多く、その道路は、除雪された雪で道幅が半分近くになっています。こんな雪はここに来て初めてなので、デジカメをぶら下げまわりの景色を観察しながらとろとろと歩いていきました。お供に愛犬のプードル=クックとシェルティ=桃も一緒です。

ここからは東に雄大な八ヶ岳と、西に幾重にも切り立った南アルプスがに望めます。夕方近く陽のかげる頃、素晴らしい景色に出会うこともあります。

夕日が沈む南アルプスのシルエット。
夕日に照らし出された八ヶ岳。

この瞬間の対峙が、どちらに軍配を揚げるか迷うところです。雲のかかり具合や、夕日の輝き具合にもよりますがだいたい 4対6で、八ヶ岳に軍配が揚がります。遠くから見た八ヶ岳のなめらかなフォルムは個人的に好きです。かといって、ガサついた感じがする南アルプスも嫌いではありません。

4対6のこの評価は、私の住むところから常に日の沈む方向にあるので、視覚的にいつも暗く、かつ陽を奪うイメージがあるからと思われます。(というか朝は散歩をあまりしないので)というわけで写真を撮ってみました。
ゴジュウカラ
夕陽を背にした南アルプス 夕陽を浴びる八ヶ岳
いずれも2月14日午後4時36分の同じ条件です。天候は晴れでしたが、雲が流れる様に絶え間なく湧きだして、風も強い日でした。日暮れにはもう少し時間がありますが、逆光で南アルプスは暗く、八ヶ岳はまだ輝きがあります。

やはりこの写真でも受けるイメージは異なるものです。逆に朝は、南アルプスはオレンジ色に一瞬輝き、柔らかな温かさとどっしりとした包容力の深さを感じさせてくれます。

住む場所により、山一つを取っても個々人いろいろな心象があり毎日の生活や経験でゆっくりと心に擦り込まれてイメージがで出来上がって行くんだなと、思った散歩でした。


【編集後記】

今年は気温が低く、いつもは直ぐに融ける雪や氷もそのままの日が続きます。おかげで玄関のイタリア製のタイルがことごとくひび割れして悲惨な状態になってしまいました。焼きがあまいのか素材が悪かったのかはわかりませんが、かなりひどい状態です。一応、寒冷地仕様で歩道にも使われているものなのですが……。気象条件の厳しい原村では地元産出の鉄平石でエントランスを作りましたが、節理に水が入りそれが凍って石が剥離してきました。たぶん、今回も同じような状況になったのだと思われます。とにもかくにも、冬が終わったら張り替え作業か何らかの手だてが必要です。

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