自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第33号》2006年8月28日発行
◆ 夏の光と影《過去は過去》
◆ 今週の話題(猿の話題)
◆いなかのSOHO

  ●夏の光と影

わたしは楽器(いわゆるエレキギター)はあまり上手くはありませんがバンドを組むほど音楽が好きです。野外ライブも音楽会も何かに付け何処へでも出掛けていきました。今も聞く方は大好きで、時折家の外に向けてスピーカーを配置し野外ライブ会場の雰囲気を、孤独に楽しんでいます。

しかし、大好きなアーティストが来日しても今の環境では123%行くことが出来ません。(かなり哀しいSOHO。今度のエリッククラプトン行きたいな。)旅行や外出も似たような状況です。

という理由で必然的に来客が楽しみになります。

我が家の来客は、コテージのお客さんや、以前住んでいた別荘地のお友達。近所の別荘の人たちや旧友達。かなり狭い世界になってしまいましたが、いまはお酒を酌み交わしながらの会話と食事が一番の楽しみです。

ここ数日で、以前フォークや、ハワイアン、ブラスバンドなどの過去に音楽に親しんでいた人たちとバーベキューを楽しみながら音楽の話題で盛り上がる機会がありました。

年齢も様々でしたが、共通言語は音楽です。1人は楽器をやっていたとは、同時代に会っていたのにお互いに知らず、あの時ギター弾いてたんだよね、と今になって盛り上がる始末。

もう1人は、ジミー○○とハワイアンバンドを組んでいたという初老の男性とのチューニングやラップギターのお話。

管楽器なら任せてと言う若き一児の母親と好きな音楽のルーツの話題。若くしてフュージョンギターに目覚めてしまった中学生との静かな会話。

極めつけは、音楽とは無縁だと勝手に思い込んでいた、想像もしなかった方のオペラのお話。今度、9月軽井沢の大賀ホールで発表会をするまでの実力だったとはお見それしました。(招待をされましたが今回も124%行けません。)

その人がこんどコンサートを開くという話をしてあげた元スチュワーデスの人は、子育てしながらウクレレを今練習中とのこと。

この夏、短期間に様々な人たちと新しい話で盛り上がったり、意気投合したりで、なんとか夏の終盤を乗り越すことが出来ました。

世代を越えた人たちとの夏の夜の野外のバーベキューは楽しいですね。

音楽の話で気を良くした次の日、ギターをちょっと弾いてみたら全く指が動かない。どうしよう〜。


◆ 今週の話題《猿の話題》

前号で猿が罠にかかったお話をしましたが、その後ここの部落では大変な騒ぎになりました。

サルやシカの浸入防止にすばらしい威力を発揮するというふれ込みで設置された電気柵の効果は如何に…。先日、その電気柵が無用の長物と化してしまった現場を目撃したのです。

部落の区長から「サルが出てきたらこれで追ってくれ。」とロケット花火を100本譲り受けました。次の日の夕方、早速サルの出現です。軽トラに発射台と100本の花火を載せて出動。

山梨方面からが数匹のグループで分散しながら家の裏山めがけて入り込んでいる最中です。その50〜60頭ぐらいの群れに最新のロケット花火を数発威嚇発射です。もう半分近くが入り込みました。電気柵の向こうに残りのサルがいるのがわかります。

しかし電気柵があるのにすんなりとこちらに来るのはどういう事なのでしょうか。破れているわけでもないのに不思議です。

花火の音を聞きつけ農家の人が数人現れました。「どういうだーな」と農家の人たちも不思議そうです。みんなでサルが入ってくる場所を見に行きました。柵は切れていません。

農業用水路を覗くと、大きなサルがちょこんと水路の中央に座って隠れているのが見えます。深さも幅も1メートル位のコンクリート製3面張りの水路。電気柵は水路をまたぐように張ってあるので、何の意味もありません。

「おー!ここだ、ここから入ってくるんだ。」と農家の人たち。
「早く打て!」すぐに7連発式の発射機で威嚇発射。
ピゅ〜〜、バ〜ン!ロケット花火が次々と炸裂します。

以前なら、音ですぐに逃げていくのですが、今度のサルは違いました。頭上に迫り来る7発のロケット花火を身体を左右させ避け、ゆっくりと後ずさりしながら柵の向こう側まで行き、またちょこんと座っています。

早く仲間の所に行きたいのでしょうか全く逃げる気もないようです。花火にももう驚かなくなってしまいました。農家の人たちも苦笑いしながらサルの様子を見ています。
「こりゃ〜ダメだわ。」

次の日、近くのトウモロコシ畑は半壊滅。ブルーベリー畑も大半が食べられれてしまったようです。

その後、此の群れは村を荒らし回り、カボチャやスイカやトマト、ネギなど手当たり次第に通りすがりの畑に襲来しています。今では穂を付けはじめた田圃の稲までもがその標的になっています。役場でも、今年ばかりは農家からの苦情が多いので、サル追い専門の職員を数日に渡り常駐させ、エアーガンでサル追いに必死でした。


【編集後記】

草刈機で草を刈っていると必ずオニヤンマが飛んでくる。草に潜んでいた虫が飛び出すのを待っているようだ。昨年もやはり同様にムギワラトンボが周囲に寄ってきた。何処で覚えるのだろうか、それとも偶然なのか。オニヤンマは今年は多く見るが、今年見かけなくなったのがキイロスズメバチだ。毎年倉庫や母屋に30センチぐらいの球状の巣を作るが、今年は何処にも見当たらない。他にも毎年多く見るカマキリやナナフシ、カミキリムシ、クワガタが極端に少ない。天候不順の今年この里山に何かが起きていることは確かだがその何かがわからない。

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