自然派SOHOの田舎暮らし快適実践術
メールマガジン「八ヶ岳の里から」バックナンバー
《第112号》2020年10月17日発行
◆ポンプ小屋の屋根
急に冷え込み秋らしくなりましたが、木々は山桜を除いてまだ青々としてい
ます。今年は山栗が豊作。粒も大きく食べ応えがあります。椎茸やナメコも
出て来ました。
今回も気ままな発行になっておりますが、よろしくお願いいたします。


  ◆里山でのいろいろな出来事

《ポンプ小屋の屋根》

今から22年前に水槽とポンプを格納するため小さなポンプ小屋を造った。水
は八ヶ岳の伏流水である湧き水を地下3メートル掘り下のポンプで汲み上げて
我が家まで揚水した水を溜めるタンクと家に水を送るポンプを格納してある。

大きさは約2畳で一間四方。屋根は段差のある南と北の片流れで、どちらも
材料はウェスタンレッドシダーの屋根材。この屋根材は米杉で出来ていて、
耐用年数は20〜25年と言われている。

南側はまだまだ大丈夫だが、北側は落ち葉が堆積して小さな木や草が生えて
いる。屋根の中央部分が数年前からすこし陥没してきた。草や木は取ったり
伐ったりしていたが、昨年はそのままにしておいた。屋根の上にあるリョウ
ブの木から雨垂れが直撃したり猿が数回飛び降りたのでダメージが余計に大
きくなったのだろう。

北側の柱の間の合板をチェーンソーで切り外した。断熱材の間や奥には蟻や
ミミズなどが巣を作りクモやヤスデ小さなムカデや運んできた土もありひと
つの虫の世界が出来ていた。

壁だけでこんな感じなので屋根はさそかし凄いことになっているだろうと思
いながら屋根材を外していった。隣の倉庫まで屋根を延長して繋げてあった
ので、その部分から外していった。

ポンプ小屋の上の屋根材と垂木はほとんど腐っていたので軽く釘を抜くだけ
で外せたが木の根や草の根が長く伸び断熱材の中まで細い根が広がっていた。
外から見ると解らなかったがこの陥没部分は天井の合板だけでなんとか支え
ていたのだ。

ほとんど土のようになってしまった合板や垂木や屋根材。中には山蟻が大量
にいた。ムネアカオオアリがほとんどで中にはムネが黄色のアリも混ざって
いる。断熱材の中やそこら中の隙間で卵をくわえながら右往左往している。
断熱材は雨で濡れかなり重たくずっしりしている。

出た土は肥料袋2袋分。取れない土や細かい木くずは虫たちと共にブロアーで
吹き飛ばした。垂木2本分、間隔は91センチ。屋根中央にすっぽり空いている
ので足場がないが、ツーバイの材料で補強をしてどうにか完成。後は断熱材
を入れ野地板とルーフィングをはる。

屋根材は以前バーベキューハウスで使ったオンデュリンというフランス製の
波形屋根材。軽くて丈夫で耐久性も長いという。サイズは950×2000ミリと
かなり大きい。屋根は2.7×5.0mの片流れだから重なり部分を含めて一列6枚。
長さを半分の1mに切るものが3枚必要だ。棟カバーも6枚欲しい。

通販で購入しようとしたが送料がかなり掛かるというので近くのホームセンタ
ーで取り扱っているというので綿半(以前まではJマート)で早速購入。その
前に下地の桟木を2×4でスパン90センチ(一般的には60センチ)で4列つくり、
そこに専用のキャップのついた釘で留めていく。以前の経験で、釘は一度打つ
と調整がきかないので釘のかわりにコーススレッドに替えてとめていった。最
後は棟カバーを取付て完成。

北の壁の断熱材を入れ直し、今度は前からだけではなくタンクの裏側の様子を
見ることが出来るように北側にドアを付けた。ついでに東側の壁に乱雑に置い
てある農具の整理をし、ペイントして完成。

以前は通販でなんでも買えたが、最近は長尺物の配達が事業所留めや4トン車
が入れない道は購入を断られるケースが目立ってきた。宅配便なら良いが2m
を越えたりするとなかなか配送が出来ないらしい。

それでも配送業者はいろいろと工夫して持ってきてくれる。有難いことである。
又、最近はドライバーも若い女性が多くなり、我が家に来る配達者は半分以上
が女性である。重たい荷物、長い材料を一生懸命運んでくれる。

そんなわけで、ポンプ小屋の完成。飲料水のタンクなので衛生面でも改善され
安堵している。ちなみにこの屋根材は50年はもつという。それまで生きている
ことはないと思うが…。


【編集後記】

家も20年以上経つとどこか調子の悪いところが出てきたり、加齢により不便な箇所
が出てくる。我が家は木の屋根なので大雨の時に少し雨漏りがし出すようになって
きた。また今後寝室のあるロフトへの上り下りが苦労するのではないかと気がかり
だ。コロナ禍で仕事も減りコテージも休んだりでまとまった時間が取れる内に対策
をしているが、腰の調子がいまひとつなので大きな修繕は専門業者に頼むことにし
て、とりあえず休業中にコテージのシダーシェイクをはり替えてもらった。課題が
一つ終了して安心している。次の母屋一階に小さな部屋を造る作業が進行している。
屋根の様子。屋根板や野地は腐り、陥没した所に草や小木が生えている。
屋根板を剥がし断熱材と腐った垂木や土を取り除く。
新しい垂木を入れ手前左の屋根も一部直し断熱材を入れる。
ルーフィングを貼り屋根材の桟木を打ち付け屋根材を貼っていく。
棟カバーを取り付けて完成。。
北側にも点検用のドアを付けた。壁の農具収納も作り直し整理した。

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