No.47~No.69
編集雑記
◆1月19日。さらさらと雪の降る音がしてきた。木々も道も少しずつ白くそまっていく。車の上にも…久しぶりに積もりそうな気配。朝、車を走らせながらチェーンもないし、帰りはどうやって帰ろう…と頭を悩ましながら来たが…いつの間にか雨にかわってしまった。(ゆうこ)

◆今年戴いた年賀状の中に「桃栗3年、柿8年、梅は酸い酸い13年、柚の大馬鹿18年」ということわざがありました。恥ずかしながら無知な私は、桃栗3年柿8年までしか知らなかったのです。今年もひとつお利口さんにさりました。(かずこ)

◆ある新聞で見たのだが、今の若者は「十三無主義」だという。無関心・無気力・無責任・無感動・無抵抗・無批判・無能力・無作法・無学力・無教養・無節操・無定見・無思想ということで本も読まなくなったと言う。活字から離れテレビばかり観ていれば、物事を考えることが不得意になるのは当然であり、無○○もうなずける。さて、あなたは?(あきら)
No.47
1984年2月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス
編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
タイプ:しんむらゆうこ

表紙写真:仁藤町(撮影:78%編集室)

編集雑記
◆大阪にいる友達に電話した。久しぶりだったので、あれたこれやと話し込んでしまった。そんない時間がたっていないつもりだったけど、なんと、1時間30分も話していたのだ。あとで気が付いた、電話代?!こりゃ〜まいった。お母さんおねがいします。(ゆうこ)

◆きまた先生から「もうネタ切れだ」なんて言われてしまったけれど、なんの、なんの、78%が続く限り書いて頂きますよ。「教室風景」は、創刊号と共に歩んできました。原稿料もなしで、後ろめたさも感じているんですが、これも腐れ縁とおあきらめください。78%編集部も読者も、きまた先生を愛しちゃっているのですから…。(かずこ)

◆昨年9月、ある青年と話した時に、彼は日本には資源がないからこれから先が不安だと言う。しかしどうであろうか。地下資源(石油を主とする)をむさぼる人類はどういう道を現在歩んでいるのかを観れば答えは明白である。目先の利潤を追求する社会に未来はない。(あきら)
No.48
1984年3月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス
編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
タイプ:しんむらゆうこ

表紙写真:原野谷(撮影:78%編集室)

編集雑記
◆外では、まだ北風がピューピュー。まだ春が来ないのか…。いいかげんに春になれ!暖かくなったらおべんとう持ってピクニックに行きたいネ。あちこちで、そろそろ計画し始めてるんじゃないかな?私も仲間にいれておくれ!(ゆうこ)

◆タイプを打っている裕子さんが4月にお嫁に行ってしまいます。78%創刊号からずっとタイプを打ち続けてくれ、もう24才になりました。19才の頃の幼さも消えて、最近はとても女らしく、きれいになりました。口で言うのってテレくさいので、誌上から「おめでとう」を言います。(かずこ)

◆4月から市内で乾電池の分別収集が始まる。有害ゴミ(他にも蛍光灯や体温計等も含む)の収集は8年前に広島市で最初に行われた。他の都市では埋めたり焼却している所もまだある。埋めれば水銀は溶け出し、燃やせば大気中に散らばる。これは国にも責任があり、使いたがる消費者にも責任があるが、製造元がさんざん儲けて、後は自治体任せではこまる。(あきら)
No.49
1984年4月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス
編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
タイプ:しんむらゆうこ

表紙写真:今から10年前の掛川市制20周年記念のパレード
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆皆さん、はじめまして。今月号より匿名希望でスタッフの仲間入りさせていただいてます。といっても、私はおたずね者ではありませんので、あしからず。つきましては…、・正確・迅速・丁寧をモットーに努力する所存でございます。(なまけ者・ちゃあき)

◆先日、スタッフの裕子さんの結婚式に出席させてもらいました。出席者全員の紹介の時に、突然後ろから、前の私に順番が回ってきたために、それまで考えていた言葉が突然消え「おめでとうございます」と言うつもりが「はじめまして」とやってしまった。後は何を言っているのかさっぱりわからず…。上がると何を言い出すかわかりませんね。先日も弟さんのガールフレンドを紹介された兄が「弟の兄です」と言って、後で大笑いしました。(かずこ)

◆夕食に6人を招待するとしたら誰を招きますか?故人も含めて選んでください。これはNY市長への記者の質問です。あなたなら誰を選びますか。またその理由は?投書待っています。(あきら)
No.50
1984年5月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
タイプ:しんむらゆうこ
スタッフ:ちゃあき

表紙写真:「茶摘みの頃」上西之谷
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆「生きていく私」…。皆さん観てますか?宇野千代の生き方に異常な感激を覚え、毎回震えたり、千代さんと一緒に舌を出してニヤッ。着物の色柄の組み合わせの効果にも手をたたきます。ウットリ…。(ちゃあき)

◆農的くらしという本を見て、これからの農業のあり方を真剣に考えてみた。農薬づけの野菜に果物、これらは徐々に人間の身体を蝕みつつある。近年、ガンの死亡率が高くなっていることでもわかる。虫のついていないきれいな商品を求める消費者、高く売るために農薬をいっぱいかけてきれいな野菜を作る生産者。今年からプランターで簡単な物から、自然農法で野菜を作り始めました。自分のために、子孫のために…。(かずこ)

◆米国はロス五輪開催にあたり、テロリストの入国を厳重にチェックし、排除するという。米国の言うテロリストとは、平和や国際協力、民主主義のために純粋に活動している進歩的な活動家も含む。これだから多くの国からソッポを向かれる。(あきら)
No.51
1984年6月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「原野谷ダム」原泉
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆久しぶりで、また登場します。4月より私の生活も変わり、四苦八苦しながら、毎日頑張ってます…?(ここだけの話ですけど、こんなに暑いと仕事中、居眠りなんかでちゃいます。)これからもヨロシク!(ゆうこ)

◆あなたもよく見ない?主人公の姫なんかになって、ステキな王子と恋に陥る夢。私の場合、…白馬
のはずが象、舞台は連雀。王子の姿は見えず…。私の幼い頃のメルヘンの世界はどこ!(現実逃避型人間 ちゃあき)

◆「市役所の中庭にひよどりが巣を作った」と、市の職員が見せてくれた。可愛い口ばしを巣から覗かせて、親がエサを運んでくれるのを待っている。たまたま持っていたカメラでシャッターチャンスとばかり、押してはみたけれど、木の葉がじゃまして写ってない。残念!(かずこ)

◆久しぶりに電車に乗った。窓の外では、田植えやお茶摘みをする農民や、釣りを楽しむ人たちの様々な光景が流れている。数年に一度のこの体験が私には妙に新鮮に思えた。(あきら)
No.52
1984年7月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「掛川駅周辺」
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆戦争を実際に体験していない私たちは親達の体験談や映画など見て恐ろしいものだと思うがその場だけの話で終わってしまう。人を平気で傷つけたり、恐ろしさを知らない人間が増えている中で、戦争の恐ろしさ、二度と繰り返してはならないことを自分達の子どもにどれだけ話せるだろう。(ゆうこ)

◆先日、東京キッド演ずる「桜んぼ戦争」を観た。現代から落ちこぼれのレッテルをはられた少年たちは、大人たちと戦い、自分をとりもどそうと誓い合うのだが…。白熱する舞台の中、私は汗を流すこと、感動することを忘れていたのでは無いかと、ハッとした。(ちゃあき)

◆あるレストランで小学2年生の男の子が「タコハイ」を注文したという。タコハイというのはウオッカを炭酸で割ったものですが、これもテレビの影響でしょうか。(かずこ)

◆10フィート運動等で原爆記録映画が話題を集めた。広島・長崎で使った原爆は旧式すぎるので米軍機密資料から外されたのは30年前。核抑止力を信ずるなら核兵器の配置に問題は起こらないと言った米政治家。(被爆者に)病は気からと言った日本の首相。彼等は原爆被害者に目を向けない。(あきら)
No.53
1984年8月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「横根沢の炭焼き」
(撮影:松浦秋夫様/柚葉)

編集雑記
◆夏の暑さがまだ続いているけど、夜、耳を澄ましてみると、もう虫たちの声が耳に入ってくる。もう秋なんですよ。私の秋は食べる秋。柿を食べて梨を食べて栗を食べて…。あ〜、楽しみです。(ゆうこ)

◆この夏、那須、信州、高山と車での旅を満喫した。無事帰還したものの、ニュースや雑誌で尊い命を落としたまま帰らぬ人となった人たちの記事を見て、ショックを受けた。楽しいはずのレジャーが…。(ちゃあき)

◆ゆうこさんが食い気でいくなら、私は読書の秋で迫ってみたい。これ以上太ってはかなわないので、今後は知識の方をいっぱい詰め込んでいきたいと思ってはいるが、果たして老化現象を起こしつつあるこの頭に、どれ位詰め込めるやら。(かずこ)

◆ある地元国会議員が、富士市では新幹線駅の120億円を一日で用意出来る。だから掛川市もその位すぐに用意しなければだめだと、街頭演説をしていた。重税、公共料金値上げ、おしつけ寄付、赤字財政、住民の生活苦などは彼の頭にない。住民はもう甘い偽りの言葉にはだまされないだろう。(あきら)
No.54
1984年9月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「法泉寺」滝の谷
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆あちこちで地震が起きている。いつ大きな地震が襲ってくるのか…。逃げる暇も、絶対安全という場所もないかも…。(鳥に名って空を飛んでいたら大丈夫だろうか)自然の力を支えられる大きな力を持てたらいいだろう。…でも恐ろしい。(ゆうこ)

◆“お祭り大好き人間”とは友人で、私も高校時代お祭りに参加した口です。白熱する町中、法被を着て若さを爆発させると、押さえつけられ、やり場のない欲求のまま見学するのと、どちらが非行に走りやすいと言えますか?(祭り大好き人間II)

◆御林の杉本良氏は98才というのに私たちよりよっぽど知識があるし、第一、90才を過ぎてから100ページ以上も有る本を出された事に、まずびっくりする。身体が思うように動かなくても、自分のことは自分でする。人に甘えない。これが長生きとボケない秘訣のようだ。(かずこ)

◆皇族だか何だか知らないが、庶民から搾り取った税金で、結婚の一時金だといって4〜5千万円もらい、4億円の豪邸を建ててもらうという。皇族経済会議とかで決められたらしいが、何とも奇妙な事だ。(あきら)
No.55
1984年10月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「祭りの会所」瓦町
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆毎月一回高校時代の同級生10人と食事会。みんなとの話、普段中々外で食事をする機会がないので、とっても楽しみ。すっごくおいしいものを…こんな時でないと…とめにゅーとにらめっこ。結局…財布の中身を見て決まるんです。(ゆうこ)

◆緑色の世界…。扉の中で少女が微笑みをうかべ、おいでおいでしている。私、一歩足を踏み入れ恐怖で逃走。今度は黄色の世界が見えてきた。黄色の少女が微笑みを浮かべ、おいでおいでしている。私、一歩足を踏み入れ、恐怖で逃走。その繰り返し…。まったく何んだってんだ。これじゃ夢だが現実だかわかりゃしない。(ちゃあき)

◆人伝に聞いた話だが、店をオープンした途端にヤクザが店にやってきて金を要求。店主は早速警察に届け出たところ、帰って来た返事は「金で済むことならそうしなさい」。何が暴力団追放運動だ!(かずこ)

◆家計は火の車。それに加えて浪費家のドラ息子を持った家は大変だ。金をどんどん借りまくる対外的なミエッパリ。利息は年々増え、孫子の代まで借金残す。そこの出て来たご主人さまは「おら知らん」…これを市政に置きかえたら…。(あきら)
No.56
1984年11月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「田代のしいたけ里」田代
(撮影:松浦秋夫様/柚葉)

編集雑記
◆ゆうちゃん、ベッドの上で、何考えているか知ってるよ。健太君か美咲ちゃんか…。まんてすっかり母親の顔しちゃって、お腹さすっているんでしょ。私もいつか母親になる日が来たら、あなたのようにやさしい顔になるかしらねェ。(これからひとり言が多くなるちゃあきより)

◆今年もいつの間にか12月が来てしまった。本当に「あっ!」{あっ!」という間に…。それにしても、4年前の12月と、やってることは大して変わらない様な気がする。結局は何も進歩していないということだろうか。でも、今年は新たな目標もできたし、来年からはその目標に向かって突き進むのみ。それでは皆さん、よいお年を。(かずこ)

◆自民党政府のもたらして不景気風が吹いて、街の顔はいまひとつさえない。新幹線建設費全額地元負担130億円。またげんざいの市の借金が160億円だという。これで本当に市として成り立つのだろうか。市民に対するまともな行政サービスが出来るのだろうかと思うのは私だけではないだろう。(あきら)
No.57
1984年12月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「農村風景」日坂
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆あっけましておめでとさんです。今年は見つかるかな?ビビッとくるもの、ウヒャッとするもの、シトシトするもの、ギザギザなもの、コクンコクンすること、ツクツクなもの、見つかるかなあ、見つかるといいなあ、私の探しているいいもん。(欲深いちゃあき)

◆あけましておめでとうございます。ついに5回目のお正月を迎えてしまいました。実はこれ内緒の話なんですが、60号(5年が過ぎたら)78%をやめようという話がでたのです。ところが、「まだ必要性がある」という変(編)集長も一言で流れてしまいました。やっと解放されると喜んだのも束の間、また今年も、年にめげず頑張るずらあ。(かずこ)

◆友達からこの新聞はおもしろいと言って渡されたのが。三島市の議員が発行している「みしま市民新聞」。12月8日号では、議員のゴルフ場建設をめぐる汚職疑惑に関する議会での論議の経過が丹念に報告されている。これなら議会で何をやっているのかがよくわかる。大変な作業であると思うが、掛川でもこのような新聞の出現を望む。(あきら)
No.58
1985年1月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:しんむらゆうこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「姉妹」領家
(撮影:松浦秋夫様/柚葉)

編集雑記
◆最近聞こえるんです。溜息が…。いわば人生の一つの分岐点に立たされている25才たち。結婚を選ぶ者、自分の道を切り開いていく者…。いずれにせよ、“決心”が必要になってくる年令なんです。そんな時思うのは後悔しないという事。だから溜息なんてついている場合じゃないんですよ、あなた。(ちゃあき)

◆最近、身体の芯まで凍みるような寒さにもかかわらず、霜が降りません。これは空気が乾燥しすぎて、空気中の水分が少ないえいいだそうです。良く、社内から火の点いたタバコを投げ捨てる人を見かけます。あの神経だけはわかりませんね、家の中でもあんなに無神経なんでしょうか。(かずこ)

◆この頃考える素材が多くあります。自分自身5年ごとに物事(人生)を考える悪癖を持っているので、そろそろ時期だなと直感しています。その中でも次号で60号目、創刊丸5年を迎える78%を今後どうしていくかが一番の課題です。新しいスタートを切るか、そのままポシャルか。次号をお楽しみに…。(あきら)
No.59
1985年2月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「掛川寸景」
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆オートバイで日本一周の旅をした友人がいる。各地の風景、出会った同志たちとの写真は、その枚数とともに旅の壮絶さを物語っていた。今、彼女は旅で知り合った同志と結婚し、一児の母親。私が彼女を“鏡”的存在と思うのも無理ないでしょ?(ちゃあき)

◆高校生のこれが言いたい!のコーナーは読んでいただけたでしょうか。ここは編集長が毎月まとめているんだけど、読んでいて吹きだしてしまいました。私なんかはとても大ぴらには言えなかった事も、さらっと言ってのけてしまう。明るいなあってつくづくうらやましくなります。(かずこ)

◆新幹線賛成派の口からよく耳にする言葉が「発展」である。しかしその裏には資本主義にどっぷりつかったどろどろした人間の利己主義的な独占欲が見え隠れしている。占い師みたいな物知り顔はもうたくさん。誰も予言者に市政を任せたのではあるまい。私はだまされない。だから新幹線そのものに反対し、募金も絶対に出さない。(あきら)
No.60
1985年3月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「橋脚のある風景」金城
(撮影:鈴木仁士様/葛川)

編集雑記
◆宗教をどう思いますか?という浜松の主婦の方、私は高校時代、自分の意志で“洗礼”を受けた身でありながら、現在、聖道に反する(無神論的な)日々を送っています。洗礼を受けたことを後悔しませんが、今の生活も否定することはできません。宗教が運命を変えるなどという事も私は否定したいと思います。(ちゃあき)

◆事務所近くに、夜になると活動をする野良犬がいる。薄暗くなり始めた頃から明け方まで、多分エサを求めて歩いているのだろう。車が通ると広い場所を見つけて、通り過ぎるのを待っている。人がいても警戒する風もなく、我関せずで通り過ぎて行く。その姿からは、したたかな逞しさを感じる。「野良犬狩りに気をつけな」と、声を掛けてやりたくなる。(かずこ)

◆この頃、自分が横着になったとつくづく感じる時がある。まあいいやと思ったりすることも多くなった。今日できることなら明日も出来る、等と冗談を言っていたのが本当になると恐ろしいので、ここらで自分に活を入れたい。春だからと言って、のんびりはしていられない。(あきら)
No.61
1985年4月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙作品:「台湾のもう一つの顔」
300号油絵・創展文部大臣奨励賞作品
作者:横山良美様/菊川町加茂

編集雑記
◆五月、三河高原に行ってきます。〜ちょっと小高い丘にのぼり、深呼吸、無想状態に陥ったところで…人差し指に全神経を集中させ、ピーンと伸ばす…と、空と大地の境に“タッチ”?〜これをやりたくて行くんだよ、あ・た・し…。(ちゃあき)

◆先月号で訪問販売の特集を組んだら、その後で統一教会(原理研とも呼ぶ)という宗教団体が、同じ様な手口で訪問販売したり、仲間に引き込んだりしている事を知った。例の気味悪い千組(だと思った)の合同結婚式を挙げて話題になった団体である。宗教団体が人をだます様になってはおしまいだ。(かずこ)

◆高校生たちが「学校は憲法より校則の方が力のある所だから、ボクらの基本的権利さえ無視されている。」と言った。次の日ある生徒が先生に殴られたとき「先生は重大な憲法違反をしている」と言って議論の末、先生があやまったそうだ。教育上では学校の力が強い場合が多いらしいが、人間と人間との関係から言えば、先生も生徒も上下は無いし、互いに平等であるはずだ。そこらをちょっと忘れてはいませんか、皆の衆。(あきら)
No.62
1985年5月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙作品:「森のパーティ」(ペン画)
作者:梁瀬浩子さん(11才)/菊川町三沢

編集雑記
◆「ネバーエンディングストーリー」を観た。「オズの魔法使い」や「不思議の国のアリス」と出会った少女の気分。ゴックン…感動の涙…。とある映画館で拝観したのだが、受付のおばハンが話しに夢中で何度呼んでも応答せず…そのまま中へ…入れちゃった?!うっ、この感動のギャップをどう説明しようか!(ちゃあき)

◆最近の食品にはほとんど防腐剤が入っている。入っていない物を探す方が大変なくらい。玉子に至ってはすでに飼料の中に含まれてしまう。実際に室温の高い部屋に一ヶ月位置いて実験した所、確かに腐らないのです。甘夏も自然物はすぐにカビが生えて腐ってしまったのに、片一方は一ヶ月以上たつのに、未だに何ともない。腐って正常、腐らないのが異常なのです。(かずこ)

◆富士山の向こう側で、数十人の農民が生活権を主張していた山が支援者共々、数千人の機動隊らに囲まれる中で、国の物だということで強制接収された。すぐ近くには国が認める人殺しのための演習場がある。国とは?権力とは?私には野蛮なファシズムと冷酷な武力としか思えない。(あきら)
No.63
1985年6月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「雨の日」
撮影:鈴木仁士様/葛川

編集雑記
◆ホームメイドと称して“チョコラムボール”なるものを作った。なにせ初めて作る代物なので、ワクワク…。サクサク混ぜ合わせ、丸めて出来上がり。“んっ?!”チョコ、ココアバター…のかたまり!これは大変「味見にど〜ぞ〜」といって道連れを探そう。(ちゃあき)

◆明ヶ島の吉野さんが「町にはいろんな匂いがあるしね…」と言った。取材が終わって町に近づくにつれ、山と町ではこんなにも匂いが違うものかと、改めて思い知らされた。明ヶ島ではおもいっきり深呼吸をしてみた。しかし、個々ではとても深呼吸する気になれない。(かずこ)

◆モノにこだわらなければ、執着がなくなればなるほど生きることが楽しくなってくる。とかく、金や不動産にこだわり出すと、人間関係の不和が生じる場合が多い。特に資本主義の社会では、企業と企業、商店と商店、そして個人と個人、その存在を意識しはじめ反目が始まる。発展という虚構に価値を見つけ、だまされて多くの人間がその道を歩む。もうみんなくたびれている。(あきら)
No.64
1985年7月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「水と遊ぶ」
撮影:鈴木仁士様/葛川

編集雑記
◆幼い頃、可愛がっていた人形のマリちゃんが、何年かぶりに姿を現した。母が物置を掃除しているとき、ホコリやら無視のフンにまみれ、ガラクタの下敷きになっていたのを助け出したのだが、身体を起こした途端、目をパチクリ!母はギョッ!それから風呂に入れ…髪を洗って…服を洗濯し…再び甦ったというわけよ。(ちゃあき)

◆戸塚廉氏が7月で78歳を迎えられたそうです。78%とちょうど同じ数字になられたわけですが、まだまだ現役で頑張っておられます。廉先生が発行しているおやこ新聞はもう30年以上も続いているそうです。私たちも心新たに頑張らなくては。(かずこ)

◆日曜の朝3時から4時頃にかけて、自宅前の公園に、代わる代わる自転車の小中学生や自動車の親子連れが来る。最初の頃は何だろうと思っていたが、すぐに事情が飲み込めた。外灯に集まるカブトやクワガタが目的だ。会話の様子からあちらこちらの公園ツアーをやっているらしい。朝早いのにごくろうさま。もうすぐここらもデパートでしか見られなくなるから、残念だけど大切に。(あきら)
No.65
1985年8月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「セミとり」
撮影:鈴木仁士様/葛川

編集雑記
◆眠れない夜、私は数えた「78%が1%、78%が2%、78%が3%、78%が…」んんんんっ、数えている内にどこまで数えたか忘れてむきになり、ますます頭が冴えてきた。夏ボケの私は事務所で“ヤカンの空だき”“網戸を2階からストン!”をやり、毎日穴を探している次第です。(めだかのちゃあき)

◆私は扇風機とクーラーが大嫌い。扇風機の生暖かい風は不快なだけである。クーラーもガマン出来ないほど暑いときは最初だけ気持ちいいと思うが、すぐに手足がシビレた様になって早々に逃げ出すことにしている。事務所でクーラーをかける度に「寒い寒い」と言うので他のスタッフ(といっても2名だけ)から白い目で見られている。この白い目から逃れるためにも早く夏が過ぎて欲しい。(かずこ)

◆「この前までぴんぴんしていたのに。」「まだ若いのに。」という会話を良く聞く。そして小児ガンも。それは加工食品中の発がん物質が原因らしい。ともかくわけのわからない物が入っている食品は避けた方が良い。あなたの為にも、子どもの為にも。特に大手食品会社の物は…。(あきら)
No.66
1985年9月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「掛川公園にて」
撮影:鈴木仁士様/葛川

編集雑記
◆名古屋で、ある会社の社長が財布を車の上に置き忘れ、そのまま発進!中身はなんと約110万円!たちまち“お札ふり”のパニック…。本人の元に戻った金額は52万円!半分近くは通行人に拾われてしまったそうな。善悪ぬきで、マンガチックな光景に思わずドッハハ!(ちゃあき)

◆ロス疑惑の報道態勢を見て、異常なのは子ども達ばかりでなく、むしろ大人社会の方が異常じゃ無いかとさえ思われる。人権を尊重し正しい報道をするべき新聞社までもが、まるでお祭り騒ぎのフィーバーぶり。まだ疑惑の人であって犯罪者と確定したわけではない。本人はともかくとして家族の人権はどうなるのか。最大の被害者はその子ども達だろう。恐ろしい。(かずこ)

◆「仕事は?」との返事に「生きることです。」と言ってくれた人がいた。働くことは「生きるためです」ということになるのだろう。人生は長いようで短い。だから知識のワクに閉じ籠もらない生き方をしたい。数日ごとに動き出す新しい原点をみつめながら、しばらく足跡を振り返る日々が続く。(あきら)
No.67
1985年10月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「小夜の中山」
撮影:鈴木仁士様/葛川

編集雑記
◆“ピーチクパーチク”通りから突然にぎやかな子どもの声が聞こえてきた。見ると、どこかの幼稚園児が列をなし、楽しそうに歩いていく姿だ。男の子と女の子2人1組になってしっかり手をつないでいる。ついその手と手を見つめてしまった。新鮮な甘酸っぱい思いで心が満たされた。(ちゃあき)

◆全国で子ども達のいろんな問題が浮き彫りにされているが、その問題を解決するための解決方法なんて、誰も答えられないような気がする。個人個人のエゴや欲が交錯するなかで、表面的な部分だけを捉えて、いくら評論家や偉い学者が素晴らしい言葉を並べ立てても、決して解決の道には至っていない。根が深すぎるのだ。(かずこ)

◆横浜市のある中学校では、生徒たちは私服で通学していて、のびのびと学校生活を送っているという。もっともこのような学校は全国でも数十校だけであって、「服装の乱れは心の乱れ」を指針にしているこの辺ではこのような学校は無い。未だに靴下の色とかスカートのヒダの本数を問題にしているのだから、お笑い種だ。(あきら)
No.68
1985年11月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「祭り」仁藤の大獅子
撮影:鈴木仁士様/葛川

編集雑記
◆レターハウスに来てからというもの一日が短く感じた事はあっても長く感じた事は一度も無かったと言える。それだけ毎日が充実したものだったのだろう。しかし、何か物足りない!心の隙間まで埋め尽くせない!精神的にも安定しているのに…。これは心の模様に関係していることかもしれない・ぞ!(ちゃあき)

◆今年も一年が無事過ぎてホッとしている。第1回の目標であった3年と、2回目の目標だった5年も過ぎ、次の目標は78号。ここまできたからには葉ならず達成させてみたい。本業となる要素が少ないこういった雑誌作りは、目標をたてないことにはなかなか続けられない。(かずこ)

◆そろそろシーズンです。例のキョードー募金という民間から、団体から個人まで呼びかけを行って金を集める、アレです。国民に有効的に使用しなければならないはずの税金。その支弁するべき金を他に回していることが分かっていても、その行為が本質的解決をそらしてしまう危険性が多いと分かっていても、みんな出すんでしょうかね?(あきら)
No.68
1985年11月1日発行
発行部数:3,000部 定価200円
発行:レターハウス 編集人:永倉章
発行人:やなせかずこ
スタッフ:まつうらひさこ

表紙写真:「これ、知ってる?」徳泉
撮影:松浦秋夫様(26歳)/柚葉